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【ゆるく書くブルアカ】百花繚乱編-1「嘘の功名」

お久しぶりです。ブルアカふぇすは両日参戦します。よろしくお願いします。
というわけでそんな3周年へ向けた一つの助走としてのメインストーリー、百花繚乱編がついに開幕しました。
ブルアカはサービスの開始から基本的に夏イベ、ハフバである8月、9月あたりまではイベント主体、そして10月以降の秋から冬、そして春にかけてがメイン更新の傾向にあります。
ここからの勢いと流れに注目したいですね。

そして今回の舞台は百鬼夜行連合学院。
20年ぶりに復活した燈籠祭による準備の最中、百花繚乱調停委員会の解散騒動に巻き込まれる先生、そしてその裏で百鬼夜行全体を巻き込む大事件が起こらんとしていた……

今回のキーワードは誰かにつき続ける嘘について。百花繚乱メンバーによる嘘と言葉が様々な齟齬と仲違いを生み、それを利用したとある悪役が仕立てた罠が百鬼夜行全体を火の海に変えてしまいます。そして、それをいかに覆したのか。

嘘をつくことについて

我々という存在がそれなり生きていれば、多かれ少なかれ嘘をつくというカードを切ったことはあるでしょう。別に誰から教えられるともなく、その行為は私たちの中から出てくるわけです。
細かい理由は多々あれど、大きく括るとその根本には自分を良く見せたい、誰かにとっての私をよく見せたい、誰かを失望や傷つける行為を避けたいという本音があります。
そんな汚点を忌避する行為がバレた時、よりそれを強く印象づけることも、ほぼわかることでしょう。

今回の祭り、そして百花繚乱の現状をかき乱して、利用していったのが花鳥風月部、箭吹シュロだったわけです。怪談家を名乗っているものの、話すだけではなく演出まで仕立てた彼女が行ったのは怪談の再現、さらに創出でした。
思ったより彼女が最初からかなりフル回転でガチガチに勝ちに来ていた印象でしたね。

この事件の前に大雪原でアヤメとナグサに接触し、その情報をもとにさらにそれぞれのメンバーにも働きかけるような仕草や、陰陽部を通じて先生にまで作戦に組み込む様はまさに物語を作るという行為そのものに近いです。

新たな百物語を作るという行為の意味自体にはまだ謎が残るものの、百花繚乱の不和から「登場人物」を生み出して、20年前の「怪談」を生み出したお祭りという種にに火をつけながら新たな怪談としての「舞台」を作り上げ、その上で人の嘘を的確につきながら反抗の芽を潰していく。代弁者、語り手以上の力ではあるものの、またしても概念に実在性や力を持たせるというブルアカ特有の強大な敵の作り方にらまだ多くの可能性が見られると言える悪役でした。

今回はかなり先生としても、追い詰められた方だったと思います。自らの存在、先生という役割や持つ力まで新たな物語という概念の中に囚われたままという可能性も大いにありました。 
しかし、多くの苦難を乗り越えた先生もまた、とても端的な言葉で彼女の作る物語を覆しにかかります。

嘘が普通なことだとしたら。

反撃となったのはその言葉のみでした。
嘘を基軸とするならば、それを普遍化すれば物語と概念の孤高さ、唯一性は地に降りてくる。それだけで先生は突破口を切り拓きます。
ましてや怪談などという奇特さを持ち味にするものなら尚更効き目があったのでしょう。オカルトが普遍さなんて持っていたら、オカルトじゃなくなるように。

そして、嘘の上の土壌だったとしても、その憧れや尊敬、生まれた友情は必ずしも嘘にならない可能性を示したことでその嘘に友情の修復を、さらなる再生の機会を見出すことにつながり、ユカリの再起を、ナグサに心が折れてもなお、それ以上の最悪を生み出さないために立ち上がるための薄くとも確かな光明を与えました。

結果としてそれが誰かにとって薄っぺらく見えてしまうとしても、自分の立場から生徒たちを励ます一手を作り上げ、状況を返した先生としての功績は大きいでしょう。事件こそ起こりましたが、根底にある物語としての概念を覆させなかったのです。

そして全てが終わり、当初の目的と本当に望んだ未来、そして雨や火が降り掛かろうとも確かに立ち上がる百花繚乱と、百鬼夜行の自治区を映して一章は終結となります。

雑記

久々にブルアカでの高度化した概念バトルを見ましたね。
世界全体をひっくり返そうとすると、ブルアカのメインストーリーは別の概念を柱とした新たなる世界とのぶつかり合いを軸に進みます。
今回は怪談という物語。そしてのその軸となった嘘に対して、生徒と先生がどう捉えていくのかが焦点でした。
シュロの側からも先生の最善の行動すら組み込んでの襲撃、準備の万全さには目を見張りますが、今回は先生との面識などがないことからの未知を利用したことによる対策の遅れもありますので、今後の行動や作戦の組み立てが気になるところです。
てか今回めちゃくちゃ、濃縮されてましたね…前置きとかがほぼなく事件の中へ中へと進んでいくスピード、ここまで読んできたユーザーならという信頼自体は大きいのでしょうけど。

今回のキーパーソンであるユカリとナグサの諦めない、ナグサの方はむしろ諦めが悪いに近いものがありますが、その姿勢が最終盤で輝く様は間違いなくここまでの彼女たちのつながりと絆が保たれていた証拠でもあります。そのつながりが嘘の上で成り立っていたとしても、間違いなくそれ自体は本物でした。ナグサが改めて心が弱いなり立ち上がったのバケモンか?

そして気になるのはアヤメの行方、そして黄昏に連れて行かれたという言葉の真相。結果としてナグサの右腕を動かなくさせたその事件にはどんな裏側が待っているのか。今回は結局触れずじまいとなったクズノハ周りについても気になるとこです。大雪原とかにももう一回行くのかどうか。

そして今までのイベントなどから生まれた豊富なつながりによるサブキャラたち。しかも光属性しかいない。
終始いい女だったなの感想しか出てこないシズコ、ラストのあれが先生の彼女かって感想しか出てこない。
さらに、レンゲを繋ぎ止めつつも、事件の中枢でもしっかりとその働きを見せた修行部、ナグサとのつながりに合わせ、部員に期待されながらもしっかりと先頭に立ったミチル(なぜかナグサと対比させるのやめい)と忍術研究部……改めて不忍ノ心の価値が上がってしまった。

続く2章に気になる要素を残しつつ、来たる3周年に向け、デカグラマトン編でも新たな局面を迎えブルアカは進みます。次に何が起こってしまうのか、片時も目が離せません。

ではでは、またの機会に。

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