日本の大きな会社を複数とびまわって感じる、転職市場がなぜ活況になるのかの解
四捨五入すると十社という経験社数をもつ私ですが、色々と飛び回った挙句、ある程度経験に基づく真実には辿り着きそうな気がしている。
そのうち、中小企業も半数だが、大手も半数経験しているので、漠然とした総評ではあるが、大手の経験に基づく所感のようなものをまとめて行こうと思うので「転職って世間で騒がれているほど美味しいのか」「他社っていったことないけどどんな感じなんだろう?」と思う方はご参考まで。
まず、以前にもどこかで書いたが会社というものは凡そ、日系か外資か、大手か中小かという掛け合わせで4種類に分けられる。かなりざっくりだが、シンプルに考える分にはこのぐらいが丁度いい。
後は、特異な業界であればその業界の色がつき、上記の区分から外れる。
(例えば、IT、コンサルなど)今回の記事は大手で日系について。
大手の日系企業と言うのはまず、どこも同じだが「この人は何をする人か」という明確な仕事があまり定まっていない。転職者の多くは、このような企業に属すると、少なからず、始めは後悔することになる。
新入社員として入社する分にも本質は変わらないが、その際はまず同期入社というコミュニティがある程度あることと、先輩らが率先して目をかけてくれること、そして若い時から何かというか色んなことをやることで、基本的には「手持無沙汰」の状態になることは無く、ある一定業務を推進することができる。ただ、頑張る過ぎると「あいつできるな」と評価され、仕事が寄る。そうなってくると、不公平感が色々な意味で生まれる可能性があるので、コントロール(自分で)が必要になってくる。
話を元に戻し、転職者の場合は上記のような状況にはない。もちろん、何かしら即戦力扱いで採用されている訳なので周りからは恐らく「お手並み拝見」という形で見られているのだが、そもそもそのお手並みをどこで拝見させるのかが決まっていないこともしばしばある。
かと言って、いきなりいきり立って発生させようものなら空回りする可能性は非常に高く、多くの転職者は賢いのでそんなことをせず、結果として漫然と閉塞感を抱くことに繋がる。
日本企業の特徴として私の結論は「人で仕事をする」という特色が強い部分があると結論付ける。外資系などであれば基本的に「何をする」という役割が決まっており、それをさせる為に上司がフォローアップしたり、また教育をしたり、或いはそもそもそれを出来る人を雇ったり(できるかどうかを見極めることが面接になる)となる。
しかし、日本企業の面接は「社風に合うか」ということのウェイトも大きく占める。要はスキルは無くてもやる気があればいい、というものだ。
これはある意味転職者にとっては門戸が広くなるから良いものの、結果としてやる気と実務が交錯せず空転する状態になるので、そのような状態になりやすいことは予定していた方が良いようには思う。
ただ「人で仕事をする」のでその人が慣れてくると、どんどん仕事が増えてくるようになる。そうすると、さらに人で仕事をするので仕事の偏りが非常に大きくなる。その道路整備をあまりしない、というのも日本企業の特徴で、外資系の管理職はその辺りのR&Rはかなり気にしてはいる。その辺りは追々、語って行こうと思う。かく語りき。
そして上記の業務過多や不公平感に耐えきれなくなると、その人は転職を考える。業務が多い=評価されている、という訳ではなく、将来なんてものは常に約束されたものではないことを多くの人は知っているので、それを「やりがい」と捉える時代は過ぎてしまったのだろう、と思う。ちなみに逆も然りで誰かに依るということは誰かが空くということもあるので、その人はその人で「このままでええのかな。。。」と思い、以下同文。
今から色々考えていらっしゃる方は、ご参考になりましたらば幸いでございます。いやぁ、将来的には企業研究者とかも本当に憧れる。
良い、企業選定を。