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私淑#1 「半年に寄せて」


 社会人1年目。人生で一度きりの半年間を、何かしらの形で纏めようと心に決めた直後の依頼で、不思議な縁を感じている。友人の確かな執筆で得た読み手の皆様に恥じぬよう、精一杯書かせていただく。

 成長があるような、ほぼないような半年だった。仕事の性質上、1ヶ月ないし2ヶ月ほどで部署が変わっていくのだが、これがなんとももどかしい。少しできるようになり自信がついた頃に他の部署へ移動していく。働くほど学びがあったり、繋がりが見えたりすることもあるのだが、ほぼ手探りの状態である。

 入職前日の私は、自分の無能さ故の働くことへの不安で大泣きしてしまう。この事を後日談として上司に話すことがあったのだが、どうやらそんな雰囲気には見えないらしく、とても驚かれた。順応、しているのか。

 最近の人との関わりでの信念は『えんがちょ』である。響きはかわいい言葉。これは大学生の最後のあたりから感じていた事なのだが、せっかく人と会うなら同じモチベで会いたい。社会人となった今、自分の事を大切に思ってくれる人と会って話したい。

 勿論、今回の依頼主もその1人で、彼女の新しい出来事や展望の話を聞くのが待ち遠しい。

 高校の時から知る彼女は、芯というより根が強く深い。咲かせたい花:誰かに見せたい花の理想があり、肥料や水を与えることを惜しまない性格である。そんな所がとても大好きである。会うたびに花の芽が蕾になったりしているのだ。

 年始頃、その彼女と旅行の予定を立てた。いつもは私か彼女の本拠地が目的地となるのだが、次回はついに飛行機に乗って遠いところへ。今からワクワクが止まらず、Googleマップで随所に旗を立てる作業をしている。(たくさん旗を立ててごめんね)

 疲弊しやすいのは分かっているのだが、それでも誰かのために一生懸命になりたい自分がいて、自分の不器用さとせめぎ合い続けている。自分のためにならサボれるけど、誰かのためにはサボれない。変な性格だ。

 最近少しずつ自分が分かってきた気もするし、逆に分からないことが出てきてそれも面白い。自分にも人にも変に期待はせず、できないことは認めて少しずつ努力できる人間になりたい。

↓朝の通勤の相棒↓

執筆:S.Y

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「私淑」の開始に寄せて

 まずはじめに、いつも読んでくださって本当にありがとうございます。

 『無人写真館』をコンセプトに、写真の習作を飾る場所としてnoteを始めたのが、大学4年の終わり頃だった(001〜049)。その後、文章をメインに投稿するようになって現在に至る(050〜)。

 これまでnoteを投稿していて気づいたことは、「意外とリアルの友人知人が読んでくれている」ということだ。一方で「いわゆる『読む専』の人が圧倒的に多い」とも感じている。

 誠に勝手ながら、私はもっと多くの人に文章を書いてほしいと思っている。それは、私が「人が普段どんなことを考えながら暮らしているのかに関心があるから」なのだが、自分の周囲にセンス抜群な人や豊かな発想力がある人、独自の視点をもっている人などの面白い人たちがいて、(これだけ面白いのに書かないのはもったいないなぁ…)と感じたのが、本企画の出発点だ。

スカイツリーでも見てちょっと休憩
(東京・浅草花やしき)

 本企画は、不定期開催(だいたい四半期に1度〜半年に1度)を想定しており、私が執筆をお願いしたいなと思った方に順次依頼するつもりだ。出来上がった原稿を読んで、私も少しアンサーのようなものを返して、一緒にひとつの記事を完成させたいと思っている。

 記念すべき#1は、057で登場してもらった友人に執筆を依頼した。彼女は、唯一高校3年間同じクラスかつ同じ部活という貴重な友人だ。

 彼女は、非常に頭が良い人物だと思う。

 「頭が良い」というのは、単に「勉強ができる」という意味だけではなく、「一見、何の面白みの無さそうなものに対しても面白みを見出すことができる」という意味でもあることを強調したい。
 
 例えば、周囲に何もない道を一緒に散歩したとしても、きっと楽しいと思う。それはひとえに、彼女の飽く無き好奇心、今まで積み上げてきた知識、育ててきた豊かな感受性に因るものだ。

 私は、そのようなところを秘かに尊敬していたいなと思い、『私淑』というタイトルを付けた。

ホッピーでも飲んでちょっと休憩
(東京・大衆酒場 岡本 浅草本店)

 研修医として半年間過ごした所感に加え、私のことを良く褒めてくれる文章をめっちゃニヤニヤしながら読んだことは一旦置いておいて、下記の部分について少し触れてみたい。

 疲弊しやすいのは分かっているのだが、それでも誰かのために一生懸命になりたい自分がいて、自分の不器用さとせめぎ合い続けている。自分のためにならサボれるけど、誰かのためにはサボれない。変な性格だ。

 わかるな〜と思いながら読んだ。誰かの期待にできるだけ応えたい気持ちがありながら、時間と体力というリソースには限りがあるし、自分に少しは余裕が残っていないと他者に対して優しく接することはできない。そのせめぎ合いの中を模索する過程でいつか突破口を見つけられると良い。


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 先日、X(旧Twitter)の方では呟いたが、私は文字どおり頭を抱えながら毎月のプレイリストを作っている。年初から始めて9回目となる今回がいちばん悩ましかった。
 
 試行錯誤の結果、いろんな平日の帰り道に聴いた曲(①〜⑧)と、いつかの週末のひとときに聴いた曲(⑨〜⑫)を詰め合わせて、ようやく9月のプレイリストが完成した。特に思い入れが深い曲をPick Up。

⑥Jin Dogg, THE UNCLE/雨の日の道玄坂(2022)
職場の後輩の子に教えてもらったJin Doggから一曲。いつの日か、雨の日の道玄坂にてリアルで聴いてみたい。他にもweek dudus、maddy soma、ゆるふわギャング、釈迦坊主について教えてもらったので、少しずつ開拓しようと思う。

⑦Oll Korrect, youheyhey, okdacomputer, Sakai/Fadin'(2023)
今いちばん好きなHIP HOPコレクティブ・Oll Korrectの最新EP「TWENTY THREE」から一曲。ビートだけでも涙ぐむ、雨で街が滲む夜に聴きたくなるような楽曲。先日のリリパには切実に行きたかったものの、夜通し起きていられる自信がなくて断念…。次回こそ!

⑩BIM, Youth of Roots/Sweet Wine(2023)
最近、自分の中でレゲエブームが起きていることも相まって、BIMの楽曲を深掘っている。ゆったりとしたフロウで聴き心地◎。プレイリストには入れていないが、「吐露ノート」「Inner Down」も好きで、9月よく聴いていた。

⑫韻シスト, 鎮座DOPENESS, チプルソ, サッコン,  BASI/HOT COFFEE(2017)
9月のMVP。温かみがあって、聴いていてホッとするこの曲が、今の自分にはしっくりと来る。

 先日、CHICO CARLITOのワンマンに行ってからHIP HOPへの愛がより一層深まる一方で、普段はジャンルに囚われずに色んな音楽を聴いている。最近は、XG「NEW DANCE」をよく聴いていて、XGの動向がとても気になっている。

 「お題箱」という便利な機能を発見したので、おすすめの曲などありましたら、どしどしお寄せください。来月以降のプレイリストに入れさせていただくかもしれません…!

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