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PENTAX 17と行く甲信旅行 (1) 甲府

 12日夜に届いたPENTAX 17を受け取り、あらかじめ買っておいたSUPERIA PREMIUM 400を詰め、13日から旧友とともに甲信旅行に出かけていたのでした。
 久しぶりの「フィルム一本全部載せる」シリーズですが、なにせPENTAX 17はハーフ版。72枚あるので1記事には多すぎるのと、旅行記を兼ねてるので分割します。

 また、フィルムのデジタイズは自前で、フジカラーLEDビュワープロに乗せたネガをK-70で撮影、DNGファイルをSILKYPIX 11に食わせてネガフィルム反転機能で裏返して露出修正、といったフローでやってます。
 ただ、どうも手順があまりこなれてなくて、けっこう出来が頼りない感じ。だいぶ硬調に仕上がっちゃったけど、ネガをデジタル撮影するとこで露出がよくなかったかな……。

甲府へ

 さて前置きはさておき、朝早く起きて京都からまずひかりで静岡まで。
 静岡まできたら在来線に移って、特急ふじかわに乗り込む。これで富士駅まで行ってから身延線に入って甲府にいけるわけですよ。
 これは373系電車というものらしい。関西人にはあんまり馴染みないな。

 どのへんの景色かな。多分まだ身延線入ってないと思うけど。
 身延線内では進行方向左側の窓を見てたから、東海道線内では右手、つまり海側向いてるはずだな。でも遠くに山が見えてるんだからこれは日本平だろうし、静岡出てすぐのところか。

 これはもう身延線内。

 富士川を見てる景色のはず。

 身延線あたりも、ゆるキャン△とかで注目を集めはするものの、鉄道で遊びに行くかとなるとなかなか難易度高いな。身延駅から久遠寺まで5キロくらいあるし。
 それに私は、安土駅前の和菓子屋で「安土宗論」というお菓子見つけて大爆笑してたような悪人なんだよな。作ってる菓子屋も菓子屋だけど、法華のひとが買いに来たらどうするんだ。まあ真宗は悪人正機だけど。

甲府にて

 新幹線とだいたい同じくらいの時間乗車して、甲府ステンショに入った。
 駅からいきなり鐘楼やら蔵っぽいのが見えてる。

 使われてないにしてはきれいだが、令和の時代にはレトロ過ぎる。

 縦長フレームのハーフ判カメラを使っていながら、ようやくここで縦位置。まだ縦フレームに慣れてない……。
 かつて存在した、「ボロ電」という蔑称みたいな愛称がついていたローカル線。意外と20kmくらいあるなかなか長い路線だったそうで、南西の方の青柳まで行っていた。1962年廃止。

 ここで友人らとぼちぼち合流し、大都会甲府だけに駅前にヨドバシカメラがあったのでFUJIFILM 400を一本調達した。

 フラッシュ使ってみるテスト。甲府駅ビルの郷土料理屋で頼んだ豚モツ丼。豚モツ別に甲府関係なかったな……。
 あとで確認したら、フラッシュはGN6の固定発光だからマクロで使うと飛んじゃうみたい。しかもフィルムがISO400だったしな。

 駅前で今も、甲斐国の民にちゃんと天下を狙えよと睨みをきかせる信玄公。

 7人もいるので大きなレンタカーを借りて。

湯之奥金山博物館

 で、こんなとこに来たのでした。
 戦国大名はなんだかんだいって経済力が武力に直結しているもので、武田信玄の強さの源泉たる甲斐金山のあったのが、今の身延線下部温泉駅から上がっていったところ。

 椅子と机が一体化した、初めて見たやつ。

 ちょうど金山の方から下部川というのが流れてきていて、今なお川底の砂かには砂金が混じっている。
 で、博物館では実際に砂をさらって砂金を採る体験ができる。「30分間のゴールドラッシュ」という最高にイカすキャッチコピーだったけれど、あいにく私は銀一粒出ただけだった。着いた時間遅いと出がらしかも。

 もっと奥に上がっていくと、かつての金山衆の棟梁だった門西家の住宅が残る集落があるが、流石に1時間歩いて登る時間はなし。
 金山そのものは使われなくなって数百年、もう一般人は立ち入りできないそう。多分見つけるまでに遭難するな。

 夜に甲府駅前で入った「奥藤」という店のこんにゃくの刺し身なのだが、流石にISO400のフィルムで夜の飲食店で料理撮るのは無理があった。写りがまずそうだけど実物はうまかったぞ。
 PENTAX 17のAE、こういう露出不足がわかっているときでも、あんまりシャッター速度を長くしないで、ブレが収まる程度にとどめてる気がするなあ。こういうときだいぶアンダーになるけどあんまりブレてない。
 スペックシート上はAEで4秒までとなってるけど、多分それは夜景モードとかに限るんじゃないかな。Pはせいぜい1/15秒くらい?
 今日日のネガならある程度アンダーでも救える余地があるけれど、ブレはアウトだから、まあ合理的選択かもしれない。

 というわけで、旅行初日の甲府はここまで。ホテルに入って一泊。
 この日のために買い込んでおいたROG Allyをホテルのテレビに繋いで、3人プレイで天地を喰らう2を遊んだよ。たーのしー

PENTAX 17について

 たまたま撮りに出る前に、「AUTOモードだとピント遠目の深絞り優先になるからマクロ撮れなくなる」と聞いてたので、使ったのはほとんどPモード。
 ゾーンフォーカスは結局無限遠にしてることが多かった。ひとつ戻して3mにしても、よほど暗い時でなければだいたい無限遠近くでもピンボケというほどでもない感じ。

 多分、電源スイッチがONだからといって、ずっと露出計が作動し続けて電池が減る、ってことはなさそう。実質的にはシャッターロックみたいなもんじゃないかな。
 うん、結構電源オフで撮影しようとして動かなくてアレ?ってなってた。正常に撮影できるときも、電源切れてるときもLEDの点灯がないのよね。
 たまにカバンに入れたときの具合次第で、モードダイヤルがちょっとズレちゃうこともある。カバンから出した直後に電源オンとモードダイヤル確認、まではプロトコルとして身につけとくか。

 ピントは、ゾーンフォーカスの操作はするけど、ピントリング自体が物理的にレンズ動かしてるわけじゃないっぽい。
 シャッター半押ししたときに、測光と、リングで設定した位置にフォーカスを移動させる、という動作をしてる。これはAUTOモードでピントリングを無視してパンフォーカスにするためかな。

 機械としてはやっぱり、丁寧に作られた機械って感じの、使っていての気持ちよさは確かにある。巻き上げもピントリングも、なんというかノイズがないというか。
 まあ日本円が激弱になっちゃったから9万円だけど、米ドルだとけっこうリーズナブルに設定されてるけど、色々量産されてない部品も多かろうによくやってくれてると思う。まあ円で買っても納得。

 レンズの写りについては、このnoteにつけてる写真でも、ぴしっとした写りなのは伝わると思う。変な歪曲とかもなく、周辺光量も安定してる。
 旅行中ほぼずっと天気が悪かったので、逆光とかが厳しいシーンはなかった。そのへんはまだ不明。
 換算37mmの準広角ってのもなかなかレトロ感がある。70年代のフィルムカメラとかそれくらいが多かったと思うんだけど。あと2000年前後のデジカメにも多かった。

フィルムのデジタイズについて

 ハーフ判はお店でデータ化頼んでも、もともと35mm判を200万画素にしかしてくれないのをハーフだから100万画素になっちゃって、流石に寂しいところ。
 まあ私はK-70で撮ってデジタイズして、2コマずつ撮影する手抜きしてても1コマ900万画素くらい。これくらいあればまあ。
 APS-Cのカメラで等倍マクロレンズを使うのであれば、ハーフ判はほぼ画面いっぱいくらいの倍率で撮ることもできるはず。

 ただ私のただライトボックスの上でネガを撮るだけのやり方だと、ホコリの写り込みがしんどいな。なにか対策できる手法を考えたいが……。
 K-70と50mmマクロを定位置にセット、指定位置にフィルムを置いたら傾きなく丁度収まる位置になる、という位置関係は一定なんだから、なんかそういう場所にセットされる装置を作ることはできるはずだな。

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