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PENTAX P50とSilberra PAN100の35枚

 ちょっと間が空いたけど、八尾を歩いた日の続き。前回は大銀杏のある矢作神社まで来て、そこから駅の方へ向かってました。レンズは引き続きsmc PENTAX-A 35-70mmF4。

 JR関西本線の八尾駅近く、安中新田の会所だった旧植田家住宅へ。 江戸時代に大和川の付替えを行ったときに、大きな川が消えて陸地化した土地が複数できて、そこが新田として開発されていったうちのひとつ。 とはいえ、元が川底なのを埋め立てたような土地だから、とても水田が合う地質ではなかったそうで、綿なんかよく作ってたそう。
ちょっと狙いすぎてよくわからない絵になっちゃった。
よく整備された古くて大きな日本家屋。まったくもって絵になる。
八尾の安中新田、住之江の加賀屋新田、東大阪の鴻池新田、いずれもカメラ持っていくのはおすすめのスポット。
ほぼモノクロの人工物に、緑だけが色づいてるような色整理をやったんだなー、と私の作図意図は写真からわかるんですけども、頭がカラーのままだ。
室内でISO100のフィルム、F4のレンズじゃちと苦しい。それから、どうもこのシルベラパン100というフィルム、ハイライトには普通にトーンがあるんだけど、シャドーがすごく硬い感じで、どう現像でレベルをいじっても急激にすとーんと落ちてるっぽい。
まあ、なにせ初めてのモノクロネガだから、どれでもこんなもんなのかもしれませんが、いやしかし、カラーネガより明らかにシャドーが硬いよ。
安中新田会所を出てすぐ、渋川神社の大楠。これは見事ね。
渋川神社の拝殿。明るいところで使うとまあ普通な感じの写りかな。
どこだっけこれ。窓の中が暗く落ちて、幽霊みたいに写ってるのは何だろう?
逆光に輝く雑草の実がいいように思ったんだけど。
どうもP50ってAEの速度下限が1/30秒なのかな、と思ってたけど、スペック上は1秒までらしい。うーん? こういう暗いところに向けると、1/30秒が点滅して警告してたと思うけど。そしてかなり露出不足の薄いコマになってた。プログラムと絞り優先オートで動作違うんかな。
確かに日陰だったとはいえ、ここまで潰れるのはやはり極端なフィルムなんだろうと思う。これ現像でシャドーを起こしても眠くなるだけで電車は潰れてた。
JR片町線の野崎駅ホームから、外に植わってた木。なんか妙に味がある古い木だった。
駅を出たらいきなり廃ビルが、なんだかいい味を出していた。
A35-70mmF4、APS-Cじゃ気にならなかった歪曲収差がこういうシーンでは思いっきり出るので、現像でだいぶ補正しました。
野崎参道商店街。これくらいの感じの商店街好きだな。
参道商店街をまっすぐ突き進むと、山沿いには野崎観音・慈眼寺。
ネコと遭遇。
逃げるかな、大丈夫かな……と思ってたらめちゃくちゃ図太いというか、初対面から腹見せて撫でろと迫ってくるタイプだった。愛されとるな。
しばし歓談。私みたいなでかい男はネコに逃げられやすいのよ……
曹洞宗のお寺は私の趣味と合うのか、なんだかいつも境内が美しく思える。私が美しく思えたら大体曹洞宗、というくらい。この素朴で力強い山門。
木にまとわりつく蔓と葉が目を引いた……んだけど、それは彩度に目を引かれていたんであって、明度しか表現しないモノクロで撮るべき被写体じゃなかったよ。目がカラーのままだ。
安産祈願の子犬がみっしり吊るされている。
野崎観音を通って、そのまま飯盛山城まで登山道が整備されてる。地図を見てたらなにやら吊橋があるというので来てみた。
少し上がったところに野崎城跡がある。まあ、郭っぽく切り開かれた平地がある程度だし、城としてもあまり歴史上に記録もない城なんだけど。
見晴らすと、でっかい雲が街に濃い影を落としていた。
登山道の一部はこんな、城として使ってた頃に岩肌を削ってつけたのか、ってな道になってた。
よく行く写真系mastodonインスタンスで、ベンチの写真を撮る風習があるんです。無骨なコンクリづくりのベンチが打ち捨てられて草に埋もれてるから味があるな……と思ったけど、モノクロじゃなにがなんだか。
野崎観音に戻ってきた。これモノクロだとごちゃっとしてよくわからないな。色情報がなくなると逆にごちゃっとするケースもあるのだな。
撮ってなかった本堂。端整な造りだ。
うちのP50、慌てて撮ったら露出計が作動しないことがあるんですが、このコマでもやってました。大アンダーなコマになっちゃうんですが、やっぱりこのフィルムだとほぼ完全に真っ白。このコマはなにか写ってるのは取り出せたんですが、もう2コマやったのは無理でした。
鴻池新田にも来ましたよ。
ここは大きな台所(江戸時代だから土間にでかいかまどが設置されてるようなやつ)がある……んだけど、このフィルムには苦しい被写体だった……。
安中新田と同じようなカット撮ってるな。そしてここまで手前のふすまが真っ黒につぶれなくても……とも思う。
座って息を止めて、ISO100での撮影にチャレンジ。
ようやくモノクロらしく明暗に目をつけたカットが出た……んだけどシャドー潰れすぎなんだってば。
いくらなんでも初めてのモノクロには難しいフィルムだったかな。いっそISO50扱いで撮ったら良かったか。
すでに次使ってみるべくロモのPOTSDAM100を買ってるので、こっちはどうなるか見てみよう。

 今回のフィルムはロシア製なんだけれど、2月に買って撮影して現像出して受け取って、デジタイズするのが遅れてる間にまさかプーチンが戦争始めると思わなかったな。
 Silberraはサンクトペテルブルクのメーカーらしい。
 ZenitのKMZはモスクワ近くのクラスノゴルスク、AGAT18KとかのBelOMOはベラルーシのミンスク。ウクライナのアーセナルはKIEVってカメラを作っていた。そしてKievは戦場になった。

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