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リコーフォトアカデミーで大山崎を撮り歩いた (J limited 01 / Tamron A09P)
リコーフォトアカデミー、久々の関西開催ワークショップということで、ナダールの林さん講師の「新緑の季節、歴史と文化の町・春の大山崎を撮り歩こう」に参加してきたのでした。
それから、先日入手していたTamron A09P (28-75mmF2.8)を初めて実戦投入。リコイメのワークショップにサードパーティレンズで行っちゃう横紙破り。いいのボディはPENTAXだから。
あとDA☆200mmも持っていきました。
山崎駅に集合。林さんとリコーのAさんと参加者13名。大山崎町のPENTAXユーザー比率が崩れる。
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お題がでまして、花札を一枚引いたら裏に書いてある。
○△□✕(その他シークレット)と、喜怒哀楽(その他シークレット)を合わせて写真で表現せよ、とのこと。
やってたらわかったけど、○は人工物でも自然物でもあるし、哀は私は色味とローキーでそれっぽく出せちゃうから、お題としては楽だったな。
大山崎山荘美術館
駅からまず大山崎山荘美術館の方へ。
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玉ふたつ天に衝き上げてる小さな植物。ヤエムグラというらしい。
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なぜかわさわさ咲いていたオキザリス。花ぶりが良すぎるから、園芸種が野生化したかな。
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迷惑撲滅。お題が「✕ 怒」だったらこれだな。ネタ路線。
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シャガもまさにシーズンらしくてよく咲いてたな。
タムロンA09P、SP AF28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACROという長いフルネームには「マクロ」とついてるだけあって、最短33cmで1/4倍程度の近接能力。
いや今どきの感覚だとマクロを名乗るなら1/2倍はやれとよ思うところもあるけれど、2003年発売のレンズだからな。
テレ端75mmでF2.8は、以前から愛用していたAPS-Cで50mmマクロ使うのと感覚が近い。
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ちょっと平坦なところを見かけたので200mmに切り替え。
私こういうカメラを置いちゃうくらいローアングル撮影をわりとやるんで、そこがK-3 Mark IIIよりK-1 Mark IIのほうがいいとこだったのよね。
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油断すると手ブレしそうなシャッター速度も耐えるのは今どきのカメラ、というか増感もしてないな。強気。
ここから山荘美術館の敷地へ。
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これ最後の講評に出したやつ。お題とフリーで1枚ずつ出せとのことだったので、フリーの方。
あんまりおもしろい葉で、しかもいい感じに向かい合っていた(後ろにも一枚いる)ので、まあちゃんと見つけたのが勝ちだった。
講評でミズヒキという植物の葉だと教わったんだけれど、ぐぐった感じだと、ここまでくっきり見事に模様が出てるのは珍しそうだった。
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よく見ると左上でボケてるのが影の主なのだが、ちょっとこれ200mmじゃ長すぎてボケすぎだったね。
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桜の直後には一斉にいろいろ咲いてくるもので、ヤマブキも見頃だった。
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現像でだいぶ増感した。
なんか今頃真っ赤に紅葉してるモミジが、新緑のモミジと並んでいて。
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枝垂れ桜が一本だけまだまだ見頃の姿だったけれど、人気でなかなか踏み込んで広角で撮るタイミングが取れず。右に映り込んだ緑が邪魔すぎるけどもうこれほとんどノーファインダーだったからな。
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たまにはハイキー・ローコントラストにふんわり現像する。あんま上手くないな……。
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私はやっぱこういうのだな。
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これも講評に出して、お題の「○ 哀」のものとした。山荘美術館入口近くの茶室っぽい小屋の脇にあるやつ。
実は落ちる水滴を○にしようと思って何枚も撮ったんだけれど、むしろタイミング外して波紋が広がってるカットのほうが良かった。偶然を味方につけるのも腕。
竹林の小径
山荘美術館から山崎聖天の方へ抜けられる、ちょっとしたハイキングコースみたいなとこへ。
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街だとこんなんよく撮るな。
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ついにテレ端以外を使った。下ばかり見て小さなものばかり探しているからテレ端しか使わないのだ。
多分竹林の小径から宝積寺にいける道だと思う。竹林の小径にもなぜか野面積みの石垣が見られたけれど、宝積寺や山崎聖天の一部として整備されたのか、あるいは山崎城の一部か。
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実はピントを外している。
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ナメクジかかたつむりが苔食って突き進んだのかな。
山崎聖天
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この構図でちゃんと絞れてるのと、花の頭を影と重ねてるのは腕上げたといってよい。聖天さんの下の稲荷大明神のとこ。
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蜘蛛の巣にかかったフライング桜の花びら。
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他の方が落ちた椿を移動させたのに便乗。人が歩く通路に落ちてるのをちょいとずらすくらいはなんの悪にもならんでしょう。
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お題が「○ 哀」だったんだから、これもありだったかもしれないな。山崎で桔梗紋だからな。聖天さんはなんだって明智の家紋を、と思ったけれど、以空上人が土岐氏の出だからそれで桔梗紋らしい。
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ほんの数枚、茶色っぽくなった花びらが混じってるのだが、花びらが比較的画面の中で弱めだから目立たずに済んだかな。
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なんでこれ撮ったの、といわれると、なんでだろな。
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一枚くらい場所の様子がわかるもん撮りましょうかね。
「写真を撮る」という気構えだとほんとにテレで小さく切り取るカットばっかになっちゃうからな。視野が狭くて人間が小さいのだ。
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聖天堂の側面にある、この水を張った槽の周りが苔むしたとこが好きで、来るたびに毎回撮ってる。
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この古くて波打ったガラスをいかに写真に収めるか。緑の植木が映り込む角度をとりつつ、MFでそれっぽく見えるピント位置(どこに合ってるのかよくわからない)にして。
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ピントくるとは思わなかった。
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手水を別アングルで。
講評終えて
まあ自分でいうのも何だけれど、理屈っぽい意味で画面をまとめるとか、そういうところは私はだいぶ上手くなったようには思う。
しかし他の人と比べると、私の撮る写真は圧倒的に季節感がないな。被写体そのものが持つ季節性だけしかないから、いつでも撮れるものはいつ撮ったかわからない。春らしい被写体でも、春らしさを引き立てる画面づくりとかも一切ないね。
春の花の名所に真冬に行って「春は花盛りなんだってねー、そっかー」で終わらせる、とか年中やってる人間なのは過去の撮り歩きnote記事を見ても明らかなとこで、興味ないんだなあ。10年以上写真やっててそれで平気なんだから、多分矯正しようとしても駄目だろう。
桜の名所に冬行っても、それはそれで撮るもの見つけて来れてるとは思うから、まあいいか。
フルサイズとF2.8通しについて
私はあんまり標準ズームを使いこなせないつもりでいたけれど、そう思ってた時に使ったのが、F値変動のわりと廉価なズーム、一番上等なのでもAPS-CにF4通しだった。
フルサイズでF2.8だったら、これだけ大きくボケを取れた上でレンズ1本で済むのは楽だなあ。撮れる幅が広くて制約を感じるところがなかった。
うん、「楽だな」って感じた。
とすると、逆に標準ズーム苦手と思ってたときは、何でもできそうに見えて制約を感じてたのかもしれないな。ちょっと手が届かないところがある感じの窮屈さというか。
タムロンA09Pは、スペックの割に非常に軽いので楽に使えるという大きな利点があるのだけど、撮った写真を見ると、広角の画質がだいぶ落ちるな……というのが正直なところ。
まあこれだけテレ端ばっか使ってたら、事実上問題ないか。
うーむ、DFA24-70mmは買うのもありかもしれないなあ。重いことは重いけど800g弱だしな。ちゃんと扱えそうな気がする。
まあ先に防湿庫買うつもりなんだけど。