感熱紙プリンターつきデジカメ・F700
年末に、engadgetの記事を見て興味を持った、感熱紙プリンターつきデジカメ。レジスターに使われるレシート用ロール用紙で、撮った写真をその場で印刷できちゃう。
こいつは面白い、と思って、AliExpressを探したらそれっぽい商品があったので、さっそく輸入してみましたね。
先のengadgetの記事とはまた別のもの。メーカーは箱にもどこにも書いてなくて、型番はF700とだけある。この型番だとFinePixとかぶってしまうから、検索が困難だなあ……。
プリンターは縦置き。カメラ部もわりと主張のないタイプ。
右上部にはシャッターボタンがあり、裏面は十字キーのみのシンプルな操作系。
なんと2000万画素で記録できたり、フルHD動画も撮れたり、液晶はIPSだったり。
MicroSDカードは32GBまで使えて、PCへの接続および充電はMicroUSB。
極めて変な操作系で、電源は、シャッターボタン長押しでON/OFFする。
撮影は、シャッターボタンは撮影即プリントアウト。画像は記録されない。上キーで、撮影して記録。再生モード時、印刷したい画像を表示させてシャッターボタンを押せばプリントされる。
根本的にボタンの数が足りず、さらにあまりカメラをわかる人が作ってるわけじゃないみたいで、こんな異様な操作系になってるんだろうな。
レシート用紙は58mmのもので、日本でもポピュラー。
プリントについて
で、印刷してみるとなんかおかしい。
元画像と比べると、印刷が横に伸びている。
(なお、他のカメラで撮ったJPEGファイルを転送して、F700のプリンターで印刷することは可能。この写真はPENTAX Q-S1で撮影したもの。詳細は後述)
印刷したものを実測すると、76×47.5mm。なんか16:10のアスペクト比になってる。
困ったことに、F700本体の撮影画像は4:3にしかならないので、撮ってそのまま印刷すると横に伸びてしまう。ええー……
PCからの画像転送→印刷について
かなり煩雑になってしまうけど、以下の手順でPCからF700にJPEGファイルを転送して、正しいアスペクト比で印刷することができる。
1. 写真を16:10のアスペクト比にトリミングする。
2. 短辺を20%拡大し、16:12 (=4:3)のアスペクト比にする
3. (好みで)適当にリサイズする。(3000x2000にすると6MP相当で簡単)
4. YYYYMMDD_hhmmss.JPG のルールでファイル名をつけ、保存する。(拡張子JPGは大文字にすること)
5. カメラのJPEGフォルダにコピーする
訂正:カードリーダーを用いて、MicroSDカードのJPEGフォルダにコピーする。カメラをUSBで直結しても、SDカードは書き込み禁止になっている。
6. カメラの再生モードから印刷する
そうすると、このように印刷される。
プリンターに食わせたJPGファイルは、こういう縦に伸びた画像。
こういう煩雑な手順が必要なのも、
・F700にプリントアスペクト比の変更などの機能はない
・F700は4:3以外のアスペクト比のJPEGファイルは読み込めない
・F700は特定のルールに従ったファイル名のJPEGファイル以外は無視する
といった仕様があるから。
まあ正直これ欠陥商品ですよね……
とはいえ、画像処理手順はかなり自動化できそうだし、感熱紙に写真を印刷できるプリンターだと思えば遊びようもあるでしょう。