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五條新町 (RICOH GRIII)

 週一で更新するテンポを作れていたのも、フィルムでばっかり撮ってたらすっかり崩れてしまったのでした。
 12日に五條に行ってたんですが、PENTAX 17にVelvia 100をつめていったんですね。んで13日に現像出したんですが、上がるの25日あたり。
 しかも19日も土曜出勤だったから、今週は撮りに行ってない、と。

 ともあれ、奈良県の行ったことない市町村にいってみるシリーズ。今回は五條です。
 五條には五條新町という伝統的建造物群保存地区があって、そこがまあ実に、素晴らしく古い建物が並んでいて。1607年築の日本で最古の民家が残ってるくらい(しかも今もお住まいの方がある)。
 一部は観光施設になって、中を見られるところもあって、そういうところの中をGRIIIで撮ってました。Velvia 100で屋内撮影するのは無理だからね。

五條新町まちや館(木村篤太郎生家)

 戦後すぐ、第一次吉田茂内閣のときに司法大臣になった木村篤太郎氏が生まれた家が、五條新町の東側から入ってちょっと行ったところにある。
 今は市所有の観光施設で、木村氏についての紹介ももちろん多い。
 破防法を成立させた人であり、自身が剣道家であることもあって、60年安保の頃には博徒や愚連隊をかき集めて反共抜刀隊を結成しようと言い出した激しい人物でもあるのだが、流石にそういうところは見せないが。

 住宅として使われなくなって、しばらく時間が空いてしまってから市が買い取って改修、という経緯があったそうで、台所あたりはちょっと実用感がない雰囲気。まー昭和くらいまで使ってたらステンレスのシンクつけたりしてたかもしれんしなあ。

 井戸は水がまだ出るんだろうか?

 台所の裏に抜けると、ちょっと中庭がある。
 建物も、壁は塗り直されてきれいだけれど、このあたりのは江戸時代からのもののはず。

 この二畳しかない小さな部屋は、木村篤太郎氏が少年時代に勉強部屋にしていたそう。ちゃんと勉強した末に弁護士から法務大臣。

 中庭に一本立っている木が、縁側に影を落とす。

 そして奥には蔵が建っている。
 この蔵は今はトイレに改造されてるのだけど、上見ると蔵の雰囲気が残るよ。

 蔵側から母屋向き。

 小さな中庭も石で飾る。

 母屋の部屋も見て回れるんだけど、なんか凄まじい家電が残ってる。日本電熱器製造株式会社の、ベストD2型ストーブ MODEL Gとあったけど、ネットで検索しても日本電熱器製造の情報がぜんぜん見つからない。
 そして最大2000Wとある。激しい。

 えらい重厚な金庫も。しかしこのH&ADRONIBSHってなんだろう。会社名か人名っぽいけど、スペルが奇妙でやはり何も検索できない。

 篤太郎氏の差料? 銘入りの木刀って初めて見たな。しかも大小で。

 入ってすぐの母屋に、東側に建て増しをした部分があるそうで、確かに見た感じちょっと新しそうだった。これは建て増しのはずの部分を外から。

 二階も上がれたのだけど、ここもおそらく建て増し部分にあたるようで、あっさりした板の間があるだけだった。

 建て増し部分も別に建てて10年20年ではないので、梁や柱はかなり修繕の跡がある。ここは元々ある部分との接続でもあるっぽくて、なんだか複雑になっている。

 中を見終えて台所に出たところで、ニ階に使用人部屋があったと教わって振り返る。はしごを掛けないと上がれない二階。
 当時だと炊事の煙が上がってくるところだったと思うし、壁で仕切られてもいないから冬寒そうで、なかなかハードなところをあてがわれている。

まちなみ伝承館

 まちなみ伝承館は、大体五條新町の真ん中あたりにある、元々医者をやってた家をリニューアルしたもの。建築は明治期。
 診療所か待合か広い土間があって、見上げたところの二階もまた、まちや館同様に壁を立ててない部屋がある。五條特有の作りなのかな。他所ではちゃんと壁がある気がするけれど、どうだっけ。
 雛飾りや駕籠がある。駕籠は流石に往診に使ってたとかではなく、嫁入りに使ったそう。

 こういういかにも受付という窓口が付けられていて、奥に事務部屋もある。医者だったのがよくわかる。

 まちや館にもいくつかあったのだが、こっちはレトロ家電・家財がずいぶん充実している。豊田自動織機の家庭用ミシンだよ。アライドテレシスやシスコの家庭用スイッチングハブとか見てる気分だ(情シスおじさん的感想)

 セイコー・コロナメロディアという置き時計。一見普通なんだけど、細かい浮き彫りの意匠とか贅沢そうな雰囲気もある。しかも「メロディア」っていうくらいで、オルゴール内蔵らしい。2 JEWELSって書いてるから、クオーツじゃなくて機械式だ。

 ナショナルのカラーテレビ。これなぜかまちや館にも同型っぽいのがあったのだが、電気屋がお金持ち狙ってまとめて仕入れてきたんやろか。

 別体のチューナーが乗ってる。内蔵してないのかな。

 説明書まであるで最高やな。

 へんなところ着目してましたが、このような部屋。
 なんかそこまで古い感じがしないが、明治の建物なのは間違いないわけで、日本家屋は手入れすると古さを感じさせんものなのかな。

 ここも中庭が風情ある。

 というわけで、五條市も遊びに行ったので経県値マップ更新。

 いよいよ鉄道通ってるところは全部行ったし、鉄道から無理なく行けるところももう下市町だけだなあ。
 他のところはバス探すか単車出すか。単車はいま修理の手配中だからしばらく動けないんだけど、あまり寒くなったら山手の自治体は行き難いし。さて。
 どっちにせよ上北山村・下北山村まで行けるのはかなり先だろうから、今年終わらせたいとかもないですけれど。


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