ミニマリズムを取り入れて変わったこと
ミニマリズムの実践で得た気づきと変化
かつて、私の部屋は物で溢れかえっていました。洋服、本、雑貨、そして大きなベッド。それらは私を豊かにしてくれるはずのものでしたが、実際にはストレスの種でした。毎朝の服選び、掃除のたびに感じる煩わしさ、そして何より、物に埋もれて本当に大切なものが見えなくなっている感覚。そんな日々に疑問を感じ、私はミニマリズムを取り入れることにしました。
ベッドを手放して得た、心の余裕
まず手放したのは、部屋の大部分を占めていたベッドです。
パイプベッドは軽量でコンパクトだと思っていましたが、それでも部屋の中では大きな存在でした。
ベッドを手放し、三つ折りのマットレスのみを使う生活を始めました。毎朝マットレスを畳んで壁に立てかけることで、部屋全体を隅々まで掃除できるようになり、掃除のストレスが激減しました。床に何もない開放感は、想像以上でした。
また、ベッドでダラダラと過ごす時間がなくなり、生活にメリハリが生まれました。夜、布団を敷くことで一日の終わりを意識し、質の良い睡眠をとることができるようになりました。寝具選びで重視したのは、畳めること、そして自分の体に合うかどうかです。
ものを手放す基準、それは「自分軸」を持つこと
ものを手放す基準は、「今日・明日使うかどうか」と「ものとの思い出を語れるかどうか」です。例えば、6年愛用しているフォームローラー。
これは、いつ購入し、どのように役立っているかを明確に説明できます。このように、自分にとって本当に必要なもの、大切なものは、自信を持って語れるはずです。
逆に、買った理由すら覚えていないものや、最後に使ったのがいつかも思い出せないものは、手放す対象です。また、かかった値段によっては手放すことが難しいものもありますが、値段によらずそれが自分にとって必要なものかを見極める必要があります。
私はかつて、数十万円もする無水鍋のセットを購入しましたが、収納スペースを圧迫していることに気づき、手放しました。下取り価格はわずかでしたが、部屋が広くなり、家賃を下げて生活できるようになったため、結果的には手放して正解でした。
衝動買いを防ぐために、「本当にこれは必要？」と自問自答する習慣も身につけました。過去に手放したもので代用できないか、使用期間はどのくらいか、冷静に考えるようにしています。
服選びのストレスから解放され、本当に大切なことに集中できる
服を厳選したことで、朝の服選びにかかる時間が大幅に減りました。以前は、毎朝鏡の前でファッションショーをするのが日課でしたが、今は白・黒・グレーを基調としたシンプルな服装に落ち着きました。
手放すのに抵抗があったのは、スーツや冠婚葬祭用の服です。しかし、冠婚葬祭用の服はレンタルで十分だと気づき、手放しました。スーツは、本当に気に入っているものを1セットだけ残しました。
ミニマリストのYouTubeを参考に、少数精鋭の服を持つことを学びました。服選びのルールを決めたことで、時間と判断力を他のことに使えるようになり、心の余裕が生まれました。また、「毎日同じ服でも誰も気にしていない」と気づき、他人の目を気にすることがなくなりました。
1年以上使っていないものは手放し、持ち物を定期的に見直す
今の持ち物は、毎日使っているものか、明日使う予定のあるものだけで構成されています。1年以上使っていないものは一切ありません。持ち物を厳選するために、1シーズンに1回、定期的に見直しをしています。特に洋服は、毎日着ていると劣化が早いため、シーズン終わりに見直すようにしています。
（今は、ここからさらに厳選しています。）
ミニマリズムで得た、お金・時間・気持ちの余裕
ものを減らすことで、探し物の時間が減り、家事がしやすくなりました。その結果、掃除にかける時間が減り、部屋は常に綺麗な状態を保てるようになりました。
（※最近は雑巾掛けしています）
持ち物の量が把握できるようになったことで、無駄な買い物がなくなり、貯蓄が増えました。
何もない、必要なものしかない空間は、私に心の余裕を与えてくれました。物に邪魔されない生活は、ストレスが少なく、集中力も高まります。人混みや人間関係でストレスを感じても、家に帰れば落ち着いた空間が待っています。人間関係もミニマリストになり、本当に大切な人とだけ深く付き合うようになりました。
ミニマリズムは「自分軸」で生きるための手段
ミニマリズムは、万人にとって有効な手段ではないかもしれません。しかし、「最低限の必要なもので暮らす」という考え方は、現代において非常に重要だと感じています。マーケティング戦略に踊らされず、「自分軸」を持って物や事を選ぶこと。それが、ミニマリズムを通して私が得た、最大の気づきです。