「ニンジャ神話に関する研究・考察:ゼウス・ニンジャとカツ・ワンソーの関係性について」
ドーモ、イガラシです。
普段はニンジャヘッズきりたんというチャンネルでニンジャスレイヤーの動画を投稿しております。
今回は2023年ニンジャソン夏の自由研究コンに参加させて頂きます。
テーマは「ニンジャ神話に関する研究・考察:ゼウス・ニンジャとカツ・ワンソーの関係性について」です。
よろしくお願いします。
おさらい
まずはそれぞれのにニンジャをおさらいしてみましょう。
ゼウス・ニンジャ
カツ・ワンソー
なぜこのテーマを選んだのか
ゼウス・ニンジャとカツ・ワンソーの関係を直接示す記述は存在しません。
非常に高位の存在であるゼウス・ニンジャは、ドラゴン・ニンジャのようにカツ・ワンソーの直弟子か非常に近しいニンジャであると予想されますが、その出自は明らかになっていないのです。
ではなぜこのテーマに興味を持ったかというと、次のニンジャ神話に疑問を持ったからです。
「プロメテウスの火」とはギリシャ神話に登場する神、プロメーテウスが、ゼウスに火を取り上げられた人類を哀れんで、火を渡したとされる神話です。
火を得た人類は、様々な恩恵を受けますが、やがて火を使い武器を作り、戦争を始めます。
これに怒ったゼウスは、プロメーテウスを磔にし拷問する罰を与えました。
ニンジャ神話と実在の神話はイコールであるとは限りませんが、ここではゼウス=ゼウス・ニンジャ、プロメーテウス=カツ・ワンソーとして話を進めてみます。
するとおかしなことが起こります。
ゼウス・ニンジャがカツ・ワンソーよりも高位のニンジャであるように描かれているのです。
これが何を意味するのか。
私の考えとして、次の説を提唱します。
ゼウス・ニンジャはカツ・ワンソーと敵対した
全ニンジャの祖であるカツ・ワンソーですが、敵対したニンジャは存在します。
最も有名なのはもちろんハトリ・ニンジャでしょう。
ニンジャ六騎士を率いて父祖に反旗を翻したハトリのムーホンは全世界を巻き込みニンジャ大戦が起こります。
もう一人はシノビ・ニンジャです。
ステルス・ジツの開祖たる初代シノビ・ニンジャは、カツ・ワンソーを暗殺するためジツを研ぎ澄まし、常時透明人間のような状態にあったといわれます。
これを見越したカツ・ワンソーは、オンセンで酒を飲み隙を晒しながらシノビ・ニンジャを迎え討ち、逆に討ち取って見せたといわれます。
(この神話が真実であるかは定かではありませんが)
カツ・ワンソーの戒めも聞かず暴れ回り、終的にコリ・ニンジャクランによって封印されたアクマ・ニンジャも父祖に反抗したニンジャと言えるでしょう。
これらのニンジャと同じく、ゼウス・ニンジャもワンソーに反逆したのではないか、と考えました。
キリスト教において異教の神を悪魔と同一のものとして描くことがあるそうです。
これと同じく、ギリシャ神話におけるプロメーテウスも、何か作為的なものを感じないでしょうか。
ハトリが六騎士を率いたように、
ゼウス・ニンジャもカツ・ワンソーに対しイクサを起こすために、オリュンポス12忍を集めたのかもしれません。
ライデン・ニンジャについて
ここからさらに話を広げてみましょう。
カイデン・ネームとライデン・ニンジャについてです。
ライデン・ニンジャはデン・ジツを使うリアルニンジャで、ゼウス・ニンジャと同一視されることもあるニンジャです。
ゼウス・ニンジャとライデン・ニンジャが同一の存在であるならば、何故二つのカイデン・ネームが存在するのでしょうか。
考えられる理由は二つあります。
1:どちらかが間違っている
ライデン・ニンジャまたはゼウス・ニンジャのどちらかが存在せず後世に間違って伝わった結果、二つのカイデン・ネームが残っている。
ビッグ・ニンジャクランの開祖がニオー・ニンジャで、ビッグ・ニンジャのカイデン・ネームを持つニンジャが存在しないように、ライデン・ニンジャクランの開祖がゼウス・ニンジャであることから生じた誤解である、ということです。
2:どちらも正しい
ライデン・ニンジャとゼウス・ニンジャ、二つとも同じニンジャが名乗ったカイデン・ネームである可能性です。
ケイトー・ニンジャのように複数のニンジャネームを名乗ることは可能です。
しかし、複数のカイデン・ネームを持つニンジャは登場しておらず、可能であるかはわかりません。
ここではもう一つの可能性、カイデン・ネームを変更した可能性について考えます。
カイデン・ネームが変わるケースについてはインタビュー・ウィズ・ニンジャにて「極めて珍しいケースだが、ありえなくはない。例えば、カイデン・ネームを弟子に譲り、自らは別の名を名乗るようになった場合などだ」と言われています。
ゼウスとライデンもこのケースではないでしょうか。
つまりはじめはライデン・ニンジャを名乗っていたが、いつからかゼウス・ニンジャを名乗るようになった、ということです。(ゼウス→ライデンもあり得ます)
このように仮定すると次の疑問が生まれます。
なぜカイデン・ネームを変更したのか
カイデン・ネームとは、強大なニンジャであれば名前それ自体が力を持ち、ニンジャにとっては師に与えられた重要な名です。
カイデン・ネームを与えるのは時代の支配者であるらしく、神話時代はカツ・ワンソー、平安時代はソガ・ニンジャがその役目を負いました。
そのような重要な名を簡単に変えられるでしょうか。
もちろん「カイデン・ネームを弟子に譲り、自らは別の名を名乗るようになった」場合はワンソーの許可を得たのでしょう。
しかし私は、「ゼウスはワンソーにもらったカイデン・ネームを捨て、反逆の意を示した」のではないかと考えています。
先ほど示したワンソーに反逆した初代シノビ・ニンジャの神話においても、初代と呼ばれるからには次代がいるはずで、カイデン・ネームが変わった可能性が考えられます。
つまり、カイデン・ネームの変更には、師への反逆の決意表明の意が含まれるのではないか、という考えです。
ハデス・ニンジャについて
ここで、ゼウス・ニンジャと神話的にゆかりのあるハデス・ニンジャについても考えてみましょう。
シャドウピン・ジツなど影のジツを操るハデス・ニンジャは、シノビ・ニンジャの双子の兄であるカゲ・ニンジャと同一視する説があります。
またもや、カイデン・ネームが二つある(可能性のある)ニンジャが出てきました。
ギリシャ神話におけるハデスは冥府の神であり、地下のゼウスとも呼ばれます。
オリュンポス山には住んでいないため、オリュンポスの十二神には通常数えられませんが、ごく稀に含まれることがあるそうです。
ハデス・ニンジャもまたゼウス・ニンジャと同じくカイデン・ネームを変え、オリュンポス12忍に加わりワンソーに反抗したのかもしれません。
シノビ・ニンジャとカゲ・ニンジャ、ハデス・ニンジャ、ライデン・ニンジャ、そしてゼウス・ニンジャ。
奇妙な神話的繋がりを感じずにはいられません。
以上で発表を終わります。