孤独と寂しさの違い
孤独は状態で寂しさは感情である。
さらに孤独は相対的なものであり、その空間に1人でいる時はゼロと考えられるので孤独かどうかというバロメーターは生まれない。
つまり、その部屋に1人しかいない時は孤独ではないが寂しさが生まれる可能性はある。
反対にその部屋に他者がいて、他者同士の関わりに自分が参加していない場合、その時の感情を問わず孤独であるということになる。
他方、他者同士の関わりに自分が参加している時、孤独ではないが寂しさを感じることもあり得る。
例えばその時の会話で話が合わなかったり、身近な人との別れがあったりした場合だ。
この意味での孤独という状態が問題になるのは、社会的に見て孤独であるという捉え方をした時だ。
社会との関わりがないことに寂しさを覚えるかどうかということは関係ない。
社会的な孤独が問題でないことがあっても、それがずっと続く保証はないのだ。
様々な意味で本人が自立している、あるいは家族の支えがある場合は社会的な孤独は問題として表面化しない。
しかしあくまで問題が表面化していないというだけで、潜在的にはある。
それは、社会的に孤立していても自立している場合は本人の自立する能力が失われた時に、家族の支えがある場合には家族に本人を支える能力が失われた時に、問題が顕在することになる。
反対に社会的に孤立していなかった場合、本人や家族が自立した生活を送る機能を損なったとしても問題をカバーすることが出来る。
では、ここでいう問題とは何か。
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