【歌詞】『さくら貝の歌』/あいまいな言葉
『さくら貝の歌』の調べは、優しきに好みの曲なり。
されど、男の恋心、女の恋心につき語り合ひしとき思ひたるは、末(すゑ)の行に「果てぬ」とあるは腑に落ちぬものなりと。
死して後も慕はるるは嬉しきことなれど、「果つ」に完了の助動詞「ぬ」が付きて、現世に儚く「消え去ってしまった、終ってしまった」と歌はるるは、長く慕はれまほしく思ふ女心に反し悲しきことなるとなりぬ。
平生、有名なる歌ひ手の歌ふ歌詞は次のやうに表記さる。
されど、原詩(原文)を探したるも見つけられず、下記