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【随想】あれこれ考えつつも、まず書いてみようかな、と

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いのちなる 旅するなれば ひとの道 消ゆる知りても こころとは あとに残らむ ことだまの おさなきものの すなほなる 泣きていふやう ことのは響かむ
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#やまとことば

【雑感】「やまとことば」/どういう意味?

 世の中には、古典(古文、漢文)を勉強する必要はない、三角函数を勉強して何になる、と豪語される方がいらっしゃるようで、びっくりいたしますが、何にせよ勉強しなくて良いと言い得るほどに十分幸せな方なのでございましょう。  下級武士として生き永らえました末、貧乏性(症)の身に付いておりまする我が身には、世間さまにはどうでも良きことにまだまだ学びたきこと多々ございます。  人間、勉強なるものしておりますと、本来の目的とは違うことに出っ会して思わぬ展開に予想もしなかった収穫を得たり、新

【随想】知られざる『萬葉集』/古代朝鮮語との係わり

 『萬葉集』『古今和歌集』『新古今和歌集』と並べて、それぞれ時代を反映する特徴を持つことから特別に三大和歌集と称されております。この中でも『萬葉集』は異色なものといえるものではございませぬか。  学校で習ったときには。漢字と仮名の混じる表記でしたので、ほかのものとの違和感を感じませんでしたけれども、実際には漢字の音を基にしたとされる萬葉仮名が使われているものでございます。  それに、和歌では常識とされる枕詞、特定の意味を持たず、後に来る言葉の意味を引き立てる役割を果たすと説