マガジンのカバー画像

【随想】あれこれ考えつつも、まず書いてみようかな、と

20
いのちなる 旅するなれば ひとの道 消ゆる知りても こころとは あとに残らむ ことだまの おさなきものの すなほなる 泣きていふやう ことのは響かむ
運営しているクリエイター

2025年1月の記事一覧

【随想】目標:技術資源国/日本国の在り方考えれば

 かつて日本は「技術立国」と称しておりました。  「科学技術を基盤に、国の存立と発展を目標とする政策が、技術立国」「高い科学技術を維持、発展させて、人類の福祉に貢献」「科学技術のフロンティアを開拓し、それを世界に発信する技術立国こそ、我が国が歩むべき道」<一般社団法人日本機械学会『機械工学事典』>  とされておりました。  今や、その意味を広げ、「技術資源国」を目指し、基礎的な技術を育てることが、この国の在り様(よう)に相応しいと考えております。  「ものを作る」、都市を造る

【随想】「なぜ日本の国力はここまで落ちてしまったのか」/視点にズレ政策に誤り

 「なぜ日本の国力はここまで落ちてしまったのか」  新年、本でウェブでお偉い先生方のお話を幾つか拝読いたしました。まあ、共通している点は国力とは経済力を意識されている御様子、国内総生産(GDP:Gross Domestic Product)が落下の一途を辿っていることを気にされているようでございます。では、どうすれば国力が増すのか、あれこれ挙げられてございますけれども、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、の域を出ておりませぬ。言葉尻を捕らえた論戦とて意味ございませぬよ(情けない)。

【短歌】彩國女の花筏/不思議な詩集

 正月の町を歩いていましたら、「詩集です。よかったら読んでください。」と表紙に千代紙の貼られた手作りの詩集を手渡されたのでございます。  開けてみると詩集というより短歌集でございました。今どき、短歌集とは、たった18首、しかも古文で、何とも不思議な気持ちになりました。   (註、以下短歌の句と句との間を空けてあるのは本記事の著者が読み易くするため勝手にしたものです) 『彩國女(さいこくめ)の花筏(はないかだ)』  いづれの御時の一月(睦月)十九日  吹雪に遭ひて村外れの一軒