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【随想】あれこれ考えつつも、まず書いてみようかな、と

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いのちなる 旅するなれば ひとの道 消ゆる知りても こころとは あとに残らむ ことだまの おさなきものの すなほなる 泣きていふやう ことのは響かむ
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2024年9月の記事一覧

【科学】始まりの元素/水素エネルギー社会へ

 文明が自然との均衡を保つべきところ、自然の自浄作用を超えて文明側に偏り過ぎたために地球温暖化、極小の樹脂(プラスティック)による海洋汚染などの環境問題が生じています。  その均衡を保つために、森林、海洋保護、生態系の回復、樹脂材の回収資源化、代替エネルギーなどの研究が進められています。50年前から始められている水素エネルギーの開発もその一つです。それについて少しだけ(といっても5000字以上になりましたが)掘り起こしておきたいと思います。 §1 求められるものは環境に負担

【随想】猛暑なり 嘆くのみにぞ 進歩なき /水素エネルギー社会へ

  命に危険のある猛暑が続く。夏の平均気温は年々高くなり、今年も平年比で1.76℃高く、1898年統計開始以降最高に<気象庁>。原因は地球規模の温暖化に因る気候変動とされる。   毎年7月になると、アントニオ グテーレス国連事務総長がその危機感を世界の指導者に訴えている。今年も、「分断された世界を結び付けるものが一つあるとすれば、われわれ全員がますます暑さを感じているということだ。地球は一層暑くなり、あらゆる場所が危険になっている」と。<2024.07.26 NHKニュース>

【随想】共生?多様性?/辞書の意味するところ

 社会のあり方として、以前は「共生」という言葉が使われていた。最近では「多様性」という言葉が使われる。たぶん同じ意味で。  しかし、どういう社会を目指すのかが議論されないため、意味が曖昧で無責任な言葉になっている。  辞書に言う、文字通りの意味は、(1)集団の中に異なる特徴、特性のあるものが一緒に存在する状態のことを「多様性」と呼び、(2)損得する関係がある場合、損得は入れ換わることも目に見えないこともあるので、損得を考えず、複数の種類の生物が相互に関係を持ちつつ同じ地域で生