【随想】滅びゆくものに「美」はあるのか
人は、緑深い山、緑明るい山を見て美しいと思う。澄んだ青い空を見ても紺碧の海を見ても美しいと思う。そうかと思えば、漆黒の宇宙に散らばる星を見上げても美しいと思う。
自然、動物、植物を問わず、生命の有無にかかわらず、人の手による建物、彫刻、絵画、音楽に至るまで美しいと思う。
美しいとは肯定的な意味(良いこと、心を豊かにすること)であるという認識でいたが、少し退廃的な意味を思わせる観点の異なったことを問われて考え始めたことがある。
「美が滅ぶとき、美しいと強く感じる