親の心子知らず、子の心親知らず

人間が宿命的に抱えているものの一つに、

親の心子知らず、子の心親知らず

これがあると思う

町を歩いていると、親が言うことを聞かない子に対して

「早く!」

「言うことを聞きなさい!」

など怒鳴りつけているのをよく見る

こうなるのはもちろん周りの目があるから

周りに迷惑をかけないようにという当たり前の思いからだ

そしてこうも思っている

「どうしてこの子は私の言うことをわかってくれないんだろう」

「こうすればいいに決まっているのに」

親の心子知らず、だ

でもそんな親御さん達に思い出してもらいたい

自分が子どもだったときのことを

自分が子どもの頃に親から受けた理不尽な扱いに対し

子どもという立場だからこそ感じた憤りを。

でも、あなたがそうであるように

大人になるとそんなこと、すっかり忘れてしまうのだ

私も子どもの頃は、自分が大人になって子どもを持ったら、こんな思いはさせないようにしよう、なんて考えていた

でもそんな大事なものも

就職したあたりかな、急激に薄れていったように思う

そして最近、自分が親になって愕然としたことがある

自分がこれまで親から教えられてきたこと、人生における教訓のようなものが全く思い出せないのだ

もちろん、自分の中には人生における規範、ポリシーのようなものはある

でもそれは、自分が本を通して学んだものや友人との触れ合いを通して学んできたものがほとんどだ

私はここから、自分の子に対して親がしてあげられること

それはそんなに多くないのではないかと感じた

小さい頃は親の助けがなければ、子供は生きていけないだろう

でも、小学生、中学生と年齢を重ねるうちに

親のできること、というのは劇的に減っていくと思う

親の子離れが問題になっていたりするけど、

それは、子が成長するにつれ

自立していくスピードに

親が気づけていない、ついていけていないということ

そして私がこのnoteで言いたいのは

子が生まれたとき、親は自分の子に無限の未来を見る

立派な人になってほしい、導いてあげなくてはと思う

でも自分を思い出してみて

今の自分があるのは自分が頑張ったからではないのか?

決して100%親のおかげという人はいないはず

でも親は、自分の子が自分の人生の全て、100%だと思い込み

過剰に干渉し、過保護にしてしまう

親は親だ、子は子だ

もちろん大切な家族だけれど

ちがう意思を持った個人なのだ

それがひいては、親が自分の人生を歩むことにもつながっていくと思う

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