ミリオンライブ11th公演延期に寄せて〜I shall return〜
率直に今の気持ちをストレートに打ち明けるなら…
「やりきれない」
この一言に尽きます。
頭では分かるのです。下手に開催すれば、クラスターを引き起こして大惨事という未来が見えている。それでは、この公演に合わせて各所で盛り上げてくれた名古屋の皆様にも申し訳が立たない。だからこの判断は正しい。そう頭で言い聞かせてきました。
でも、感情では嘘をつけません。ものすごく悔しいし、やりきれない気持ちでいっぱいです。
幸いな事に、私個人は観光や侍ジャパンの試合観戦という代替案を緊急で組み立て、何とかこの3日間を過ごすことができました。
でも、それはあくまでも「代替」でしかなく、どこまで行っても「本命」ではない。本命を逃している以上、今回の旅に「満点」はつけられる訳がない。
またこの旅の中で、私は幾度となくこんな言葉を口にしていました。
「俺は今頃、こんな所にいるはずじゃないんだけどなぁ…」
ここには色々な気持ちを込めています。諦めなくちゃいけない事への未練、目の前の現実へのせめてもの抵抗、etc…
私でこのくらい考えているのですから、例えば打ち上げ企画やフラワースタンド企画、寄せ書き企画などを実行した方はより悲しみや悔しさが大きいと察するに余りあります。
だけど、だからこそ。悲しくも一つだけ導き出せた嬉しい答えもありました。
「俺はまだ、ミリオンライブのPとして活動できているんだ。ちゃんとミリオンライブの事を好きでいられているんだ」
個人的な話になりますが、今年始めの10thツアーが終わって以来、私は毎日楽しくミリシタを楽しみながらも、どこか「情熱を注げているだろうか?」と思う事が少なくなかった一年でした。他の事務所に顔を出すようになり、その思いはより深くなりつつありました。
今回延期の話を聞いた時、物凄く悔しかったし虚無感に襲われました。今になって、それは「好きに根付いた情熱に対する反動」なんだと理解しています。
だからこそ。私は決めました。
「戻ってこよう。必ずこの名古屋に戻ってこよう」、そして「今回の分も含めて、次は何倍ものありがとうの気持ちを伝えよう」
この二つを必ず達成する。そう決めました。
今回お会いした方の中で、こんな事を言っていた方がいらっしゃいました。
「ミリオンはありがとうを大事にする。今は辛いだろうが、次の機会が必ず来るから、その時まで毎日頑張れ。そしてその時が来たら、彼女たちに今回の分も含めた、何倍ものありがとうを伝えてあげてくれ。彼女らもそうするだろうから」
この言葉を聞いただけでも、この旅に意味はあった。そう思います。そして何よりも、同じ気持ちの仲間がいるという事に、とてつもなく感謝しています。
冷たい風に吹かれるとしても、どんなに遠回りな道のりを歩むとしても、厳しすぎる現実が待ち受けているとしても。
その日には必ず、ロコや百合子…否、「アイドルマスターミリオンライブ」のアイドル達に会える。そして、彼女らと一緒に新しい歴史の幕開けに立ち会える。
その「夢」を胸の奥にしまって、その日が来ることを信じて。
今はただ前を向いて歩いていこうと思います。