アン・ユナがプレッシャーに打ち勝ち、殻を破ったとき〜특별한 나로 변해〜
『Nizi Project』
韓国大手事務所JYPエンターテインメントと、ソニーミュージックによる共同ガールズグループプロジェク。
"虹"のようにメンバーそれぞれの個性が、様々な色を放つようなガールズグループを発掘、育成し世に輩出することを目的としたオーディションプロジェクトで、応募条件の1つに"日本語での意思疎通が出来る"ことがあげられ、日本発という点でも注目を集めています。
2019年7月に札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄、ハワイ、ロサンゼルスでグローバルオーディションが行われ、応募者は1万人越えだったそう。
3次審査では、今回のプロジェクトの総合プロデューサーであり、JYPエンターテインメントの経営者、そして現役のシンガーソングライターでもあるJ.Y.Park(パク・ジニョン)さんが審査を行い、合格者26名を選抜。
東京合宿を経て13名が最終合宿地である韓国へ渡ることとなりました。
韓国では6ヶ月のトレーニング(ミッション)をこなしており、6月26日にデビューメンバーが決定することになっています。
そこで、このNizi Projectの審査方法に欠かせないのが"キューブ"です。
キューブを全て埋めた人はデビュー確定とされており、真ん中にある4色のキューブは、東京合宿で得るものです。
イエロー → ダンス
グリーン → ボーカル
レッド → スター性
ブルー → 人柄
そして残り4つのシルバーのキューブについてですが、東京合宿のときと審査基準は変わりません。
ですが、特に『人柄』は妥協しないと言っており、実際にトレーナーからの審査で練習態度が悪かった練習生は個人順位で下位となっています。
才能が夢を叶えるのではありません。
過程が結果を造って、態度が成果を生むからです。
J.Y.Parkさんが、このプロジェクトで"人柄"をどれだけ重要視しているのか伝わってきます。
地方予選から見ていると、今韓国合宿に来ている子たちの成長スピードが凄まじいです。ダンスのことも歌のことも良く分かりませんが、毎回見るたびに鳥肌がたちます。
"個人順位で最下位を2回取ったら即脱落"という厳しいルールでしたが、最近の個人順位ではモモカちゃんが最下位を2回取ってしまい脱落となってしまいました。
脱落が分かった瞬間のモモカちゃんの表情には強いものを感じました。必死に涙を堪える様子。私の人生を変えてくれた1つのストーリーと話すモモカちゃん。韓国合宿まで来た実力者はまた違った形で姿を見せてくれると期待しています。
さて、そんな中でどうしても気になる練習生がいます。
それはアン・ユナちゃんです。
ユナちゃんは日韓ハーフで、子どもの頃からモデル活動をしており、JYP練習生でもあります。
今回ユナちゃん以外に、マコちゃん、ミイヒちゃん、リマちゃんもJYP練習生ですが、4人の中で1番練習生の期間が長いです。
『絶対メンバーに選ばれるんだ』『歌手になるんだ』という気持ちが誰よりも強いです。
歌もダンスも本当に上手いのに緊張やプレッシャーで実力が最大限に出せず、東京合宿のときからあまり良い評価を得られないでいます。
J.Y.Parkさんからも「ユナらしくない。もっと楽にやったら良い」というアドバイスがありましたが、なかなか思い通りにならず順位も下がっていました。
韓国合宿で行われたグループミッションでは、ミイヒちゃん、アカリちゃん、マヤちゃんと同じグループになり、TWICEのFeel Specialという曲がミッション曲に選ばれました。
Feel Specialという曲は、TWICEの"アジアNo.1ガールズグループ"という輝かしい言葉の裏にあるデビュー4年で感じた痛みや悲しみに包み込まれたとき、信じ続け、待ち続けてくれた"ONCE"に向けたストレートな曲です。
그런 날이 있어 갑자기 혼자인 것만 같은 날
어딜 가도 내 자리가 아닌 것만 같고 고갠 떨궈지는 날
こんな日がある 急にひとりぼっちだと感じる日
どこに行っても私の居場所じゃない気がして それでも必死にどうにかしようとする日
J.Y.Parkさんはデビューから今までの間にあった様々なことをヒアリングし、その内容を反映させたそうです。
この歌い出しのあとには、このように続きます。
You make me feel special
세상이 아무리 날 주저앉혀서 아픈 말들이 날 찔러도
네가 있어 난 다시 웃어 That’s what you do
Again I feel special
아무것도 아닌 존재 같다가도 사라져도 모를 사람 같다가도
날 부르는 네 목소리에 I feel loved I feel so special
あなたがいるから私は大丈夫
世界がどんなに私の夢を諦めさせようと
責め立てても
君がいればまた笑えるから
君は私の特別
なんでもない存在だったとしても
気付かれないような人だったとしても
私を呼ぶ君の声に 愛おしさを感じるんだ
『あなたがいるから私は特別になれる』
『私たちはあなたたちと同じ人間で、あなたたちと同じく特別だ』と強いメッセージ性があります。
この歌はユナちゃんに合った曲だと、そう思いました。
人一倍気持ちは大きいのに、実はプレッシャーに弱く、とても繊細なユナちゃん
自分が一番上手くなくてはいけないというプレッシャーがストレスになっていて、様々な良くない状況を引き起こしていた
しかし
曲が始まってからダンスが全然違いました。本当に上手でした。
と、韓国合宿ではユナちゃんのパフォーマンスを初めて絶賛。
スランプに打ち勝ち、殻を破ったユナちゃんはこれまで抱えていたストレスやプレッシャーから開放され、声が漏れてしまうほど涙が溢れていました。
人一倍「やらなければ」といった思いも、歌手になる夢も強く持ち、努力、成長、自分は特別だと思う力と自分への可能性を最後まで信じていたからこそ得た結果だと思っています。
そしてこの歌のように、ユナちゃんは自分のためだけではなく、韓国語を他の練習生に教えてあげたりと、お互い助け合ってきた場面もたくさんあったと思います。練習生たちと支え合ってここまできたユナちゃんは、さらに強くなったと感じます。
地方予選のときから「ガールズグループになるために生まれてきた子みたい」と大きな期待をかけられていました。
確かな実力は持っているのに、一番大事な自分らしさが上手く出せなかった子が、「自分は出来る」という自信を持ち、可能性を信じたその先にしっかりと特別な自分を見出した答えが、"Feel Special"でした。
このプロジェクトのデビューメンバーの発表は6月26日です。地方予選から約1年、ついに決まります。
誰がメンバーになったとしても、落ちていった練習生のために、デビューを勝ち取った自分のために、頑張ってほしいと思います。
もうストレスやプレッシャーに負けず、自分らしく、特別な自分を見せてほしいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？