着陸体勢へ
今日の父は、朝から肩で息をしながらいびきのような音を立ててずぅーと寝ていました。呼びかけにも反応は全く無く、母とこれが死前喘鳴というやつかしら、と話していました。
酸素値も血圧も尿量も良好で、息遣いだけが気になります。
夕方になり先生が往診でやってくると、やはり1番最初に「この息遣いはいつからですか?」と聞かれ「今朝からです」と答えると「所謂これが死前喘鳴というものです。今は規則正しいけれど、無呼吸になったり、息遣いの間隔が開いてきたら死期が近いでしょう」とのこと。がん患者も脳梗塞の患者も老衰で亡くなる人も皆亡くなる前は舌下が落ちて喉の気道が狭くなり、死前喘鳴が起こるのだそうです。
視覚はもう無理なようですが、聴覚は最期まで生きているというので、戒名は付けないこと、お葬式にお坊さんを呼ぶのではなく父が好きな“琵琶湖周航の歌“を流すことなどを提案してみました。
母が「てんかん発作の時の方がよっぽど怖い思いをしたわ。今はいよいよだっていう実感はまだ無いけど、穏やかで苦しんでないから本当にこちらの気持ちも楽なのよ。」と言っていて、在宅での看取りを選んで改めて良かったなと感じました。
医師の往診の後、ゼイハァゼイハァすごい喘鳴音が聞こえなくなりました。
あらら、無呼吸が出てきたかしら、、、と見に行くと母も「息遣いが静かになってない?」と言ってやってきました。確かに喘鳴音が消えて、静かな呼吸に戻っています。まさかまた持ち直した?!ホントにしぶといなぁ(笑)
もうこちらの呼びかけに反応はしない父↓