海外スマホメーカーが日本で成功する秘策
世界第4位のスマホメーカー、OPPOが日本に上陸する。
詳細は連載「モバイルの達人」に書いているので、そちらを参考にして欲しい。
コラムでは書けなかった話をひとつだけ。
日本では、SIMフリースマホ市場で中国のファーウェイが人気となっている。すでに調査会社のデータでは2017年、Androidスマホで、シャープ、ソニーに続き、第3位のシェアになっているという。
彼らが日本で成功した背景のひとつに「Liteモデル展開」がある。ファーウェイは、自社でチップセットを開発するなど、ハイエンドモデルではとことんハイスペックを貫いている。しかし、一方で、同じブランドではあるが、スペックとコストを落とした「Lite」というモデルも一方で展開しているのだ。
ユーザーは家電量販店に行き、ハイエンドモデルを手にするが、「ちょっと高いかも」といってLiteモデルを買って帰る。これによって、シェアが急拡大しているのだ。アップルの場合、新製品が出ればそれなりに売れるが、一方で地味に台数を稼いでいるのは、型落ちモデルだったりする。現在、iPhoneXがハイエンドモデルとして君臨するが、店頭ではiPhone7が一括ゼロ円で買えてしまったり、春商戦に向けてはワイモバイルやUQモバイルが提供するiPhone 6sやiPhone SEがスマホデビューする学生に売れていく。
その点、OPPOは、日本上陸にあたって、当面は1モデルで勝負していく。ライバルメーカーはOPPOの6万円という価格を見て「正直、あの値段で日本に攻めてくるとは思わなかった。あれでは厳しいのではないか」と本音を漏らす。
確かに使い勝手は悪くないが、日本のユーザーからすれば、聞いたことのないメーカーのスマホに6万円を出すのは正直、躊躇するのではないだろうか。これが、6万円のモデルとは別に2万円台の「Liteモデル」があれば、ユーザーの食いつき方は変わってきただろう。
果たして、今後、OPPOがLiteモデルを投入してくるのかが注目だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26404950R00C18A2000000/