●完全版:9/20(月)◆天然の木造の家でも、壁紙に「再生紙」を使っていれば、「化学物質過敏症」になる人がいます。なぜ?
【注】
下記の文章は、前半のみですが、もし100%掲載の「完全版」
をご希望のかたは、ご連絡下さい。毎回、後半部分が、真髄です。
山田の熱い思いが綴られています。
難(むずか)しいことを易(やさ)しく、悲観を楽観に、そして
全員の人たちを「笑顔へ」と、つなぎたい……。
★★なお、本文のコピーや、転載、転送、抜粋などは著作権法
に触れます。皆さんには関係がないと思いますが、山田が
今後も皆さんのために活動したいため、ぜひその点、よろ
しくお願いします。
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ニッポン人の心と体を、「笑顔で」救う!
★完全版メルマガ「暮しの赤信号」★
2021年9月20日(月)号
No.4129
毎朝、早朝5時、全世界に向けて2つの
配信スタンドから合計約5200部を発行。
(日曜のみ休刊)
創刊日は2004/10/5。
【注】まぐまぐ!から受信されると、
上部に[PR]と記載した広告が掲載され
ますが、無関係ですのでご留意下さい。
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『脱コンビニ食!』(平凡社新書)や
『危険な食品』(宝島社新書)などの著
者で、食生態学者、そして日本危機管理
学会員でもある山田博士(ひろし)が配
信。食べものだけでなく、人としての生
きかたを考えます。なんともユーモラス
な文体が人気のようで……。
(本誌は100%掲載の「完全版」です)
やあ、こんにちは。
山田博士(ひろし)です。
お元気でしたか!
今日もまたお逢いしましたね。
嬉しいです。
地球という星を平和にしたい。
そして子どもたちの頬(ほほ)に流れる
涙をストップさせたい。
空をのんびり旅する雲たちを眺めながら、
ぼくはいつもその方法を考えています。
そのために、「食べもの」が人を180
度変え、家族を変え、文明を変え、歴史
を変えてきた重い事実を、知ってほしい。
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あなたの小さな行動が、人類を大きく救
います。
いま足元にある大地は、世界中につなが
っています。
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(内容に即した写真も載せています)
▼本日の目次▼
【1】
本日は、山田の新作の、本邦初公開です。
世界で人気の、電子本「社会の裏側!」シ
リーズ。
「短縮版」では、前半だけの掲載ですが、
ご了承下さい。
(隔週月曜日に、公開します)
今回のタイトル
↓↓↓
天然の木造の家でも、壁紙に「再生紙」を
使っていれば、「CS(化学物質過敏症)」
になる人がいます。なぜ?
==================
【1】
▼本日は、新作の初公開です!
山田の電子本「社会の裏側!」。
本誌の読者だけに、先に公開します。
隔週の月曜日に、新作を掲載。
「短縮版」では、前半だけの掲載ですの
で、ご了承下さい。
==================
★
★
★
今回のタイトル
↓ ↓ ↓
__________________
天然の木造の家でも、壁紙に「再生紙」を
使っていれば、「CS(化学物質過敏症)」
になる人がいます。なぜ?
~薬品をたくさん使った「再生紙」が、
エコで健康に優しいものでしょうか。紙に
ついて、一度立ち止まって考えてみたい~
__________________
【目次……概略が分かります】
★(第1章)
でも、こうした「再生紙」は、バージンパ
ルプに比べますと、はるかに多量の薬剤を
使って製品化していますから、その分、部
屋中に揮発(きはつ)してくる率は高いん
ですね……
★(第2章)
そして、それらの商品を作っている企業
たちは、いかにも、弊社は「再生紙」で
環境に優しいことをしておりますぞ……
なんていうような得意顔が、その商品から
浮かんできます。でも本当でしょうか……
★(第3章)
よく、「この紙は植林木で作りました」……
なんていう文言が、誇らしげに商品に書か
れていませんか。これって、「エコ」なんで
すか(笑)。トンデモナイ。それらの植林木
を植える場所は、いったいどこなんです?
★
★
★
★(第1章)
でも、こうした「再生紙」は、バージンパ
ルプに比べますと、はるかに多量の薬剤を
使って製品化していますから、その分、部
屋中に揮発(きはつ)してくる率は高いん
ですね……
ある「100均店」で買ったレポート用
紙。
それを開いて、鉛筆でゴニョゴニョと文
字なるものを書いていますと、強烈な臭
いが、目や鼻を痛めます。
「な、なんだ、これは……」
当初は、ほかのところから臭ってくるのか
と思い、驚いて周囲を見渡したものです。
昔、こんな臭い、したっけなあ。
ひょっとして、ぼくの嗅覚(きゅうかく)
が、大好きなワン君に近づいてきて、以
前より鋭(するど)くなったのかもしれ
ん(……本当? 笑)。
ただ、ぼくの知っている「100均店」の
レポート用紙に限って言えば、今回、ここ
で述べようとしている「再生紙」は使って
いませんでした(それじゃ、異臭の原因
は何なのかという別の話になりますが…)。
もちろん、大手の文具メーカーのレポート
用紙には、こうした「再生紙」が、かなり
使われております。
★★★
ただ、この「小さな事件」が、「再生紙」
という存在について考えさせる一つのキッ
カケを与えてくれたことは確かです。
「再生紙」を作るために、もの凄い量の薬
剤が使われているなんて、ご存じでしたか。
プラスチックについてはよく騒がれますが、
この「再生紙」については、環境に優しい
などと言われるわりには、あまり深く論じ
られてきませんでした。
いったい、いま、これらの「紙の世界」で、
何が起こっているのでしょう。
今回の原稿を契機に、身近の「紙」につい
て、ぜひ、ごいっしょに考えて下されば嬉
しい。
ぼくたちには、紙が無い1日なんて、とて
も考えられませんからね。
とくに、「メモ魔」のぼくにとっては、。
さて、「再生紙」なんですが……。
★★★
天然の木造りの家に住んで、かえって「C
S(化学物質過敏症)」が深刻になる人も
いるんですね。
なぜ?
それは、壁紙や断熱材に、こうした「再
生紙」が使われている結果なんです。
まさか……と、誰しも思いますよね。
だって、天然住宅とか、木造りの家だなん
て、言葉だけじゃ、いかにも良さそうじゃ
ありませんか(笑)。
でも、こうした「再生紙」は、バージンパ
ルプに比べますと、はるかに多量の薬剤を
使って製品化していますから、その分、部
屋中に揮発(きはつ)してくる率は高い。
ちなみに、バージンパルプとは、古紙など
を再生した紙ではなく、木材を材料にして
製造した「新しいパルプ」のことです。
いま述べましたが、「再生紙」を作るとき
に漂白として大量に使われる薬剤は、現在
は主に、「過酸化水素」です。
★★★
この「過酸化水素」は、あの問題のある●
●の一種なんですね(●●は、下記の設問
をご覧下さい)。
活性酸素は、きわめて不安定で、いろいろ
な物質と反応しやすい性質を持っている
ものなんです。
この「過酸化水素」は、強い腐食性を持っ
ていますし、高濃度のものが皮膚に付いた
りしますと、痛みをともなった白斑(はく
はん)が生じたりします。
こんなものが、たっぷりと使われ、地球に
今日も垂(た)れ流され環境を汚し、そし
てコストを高めた結果、晒(さらし)クラ
フトパルプ(上級紙)と価格はほとんど
変わらない。
そして消費者たちは、エコだ、健康だ、な
んて喜んでいる。
ナントモ滑稽じゃありませんか。
★★★
イヒヒヒ……と笑っているのは、薬剤を売
る薬剤メーカーだけなんですね。
そのため、いまは、こうした「天然住宅」
なら安心かと言えば、そうとも言えなくな
りました。
先述しましたように、「エコ系の壁紙」。
いままでは、このような「CS(化学物質
過敏症)」に影響があると言いますと、「塩
ビ」の壁紙などに問題があると言われて
いました。
そうでしたよね。
そのため、「エコ系の壁紙」に替えれば、
もう問題は出ないはずだとされていたんで
す
でも、いまは、壁紙に「再生紙」を使って
いたりします。
ぼくたちには、実際にそんなものを目でみ
ることなどできません。
そして、より一層、「CS」……になる。
★★★
ぼくたちが、一般に「紙」というものを想
像するとき、それはだいたい「白い色」を
していますよね。
でも、もともとの未晒(みさら)し化学パ
ルプは、茶褐色、あるいは暗褐色なんです。
つまり茶色系です。
白くはないんですね。
そのため、パルプ中に残っている「リグニ
ン」という物質を中心とした着色原因物質
を除く必要があります。
そうしないと、白くなれませんから。
そして、白色の晒しパルプにすることを、
漂白するというわけ。
この漂白するために、いままでは、塩素、
ハイポ(次亜塩素酸塩)、二酸化塩素、過酸
化水素などの各種の薬剤が使われてきまし
た。
★★★
ただ、ご存じのように、この中でも、とく
に塩素は問題でした。
なぜなら、パルプ中のリグニンと塩素との
反応により、有害な「クロロフェノール
類」が生成することが分かったわけです。
これは、大変なこと。
しかも、いままでも騒動になった、きわめ
て毒性の高い「クロロダイオキシン類」の
生成まで、確認されました。
こうなると、もうこの薬剤は使うことが
難しくなるでしょう。
そのため、現在は、こうした塩素や、次亜
塩素酸塩を使用しない漂白剤に移行して
いるんですね。
今後は、先述した「過酸化水素」やオゾン
などが使われるのじゃありませんか。
そう、これからは、「再生紙」と言われれ
ば、この「過酸化水素クン」の顔を、すぐ
に思い出すようにして下さい(笑)。
★★★
最近では、まだ学校に上がらないような、
小さな子どもたちの「CS」が増えていま
す。
これは、恐らく、母親が妊娠中に、こうし
た化学物質に曝露(ばくろ)されていたか
らでしょうね。
もしいま、これから妊娠される若いかたた
ちがそばにいれば、こうしたことも、伝え
られるといいかもしれません。
とくに「新築」は曝露が激しいかもしれな
いので、できれば、数年経った家のほうが、
いいかもよ、とね(笑)。
さてっと……。
★(第2章)
そして、それらの商品を作っている企業
たちは、いかにも、弊社は「再生紙」で
環境に優しいことをしておりますぞ……
なんていうような得意顔が、その商品から
浮かんできます。でも本当でしょうか……
そもそも、日本の紙生産量は、「世界第3
位」なんです。
これだけ小さな島国ですのに、凄(すご)
いですよね。
中国、アメリカに次いで、第3位なんです。
国民一人当たりの紙の消費量も、世界平均
の56Kgを大きく上回り、なんと年間201Kg。
生産量が第1位の中国は、国民一人当たり
の紙消費量としては、日本よりずっと少な
くて、80Kg。
ザッと日本の半分です。
これほども、ぼくたちの身近にある「紙」。
これらは、いったい、どのようにして、ぼく
たちの目の前に届くのでしょうか。
考えたこと、ありますか。
まさか、日本の山にある素敵な樹木を、毎
日1本ずつ切って、それを紙にしている…
…なんて、考える人は、いませんよね(笑)。
★★★
どこかから日本に運ばれて紙として生産さ
れ、そして、ぼくたちの目の前に届くわけ
です。
考えてみて下さい。
毎朝、新聞配達のお兄さんが、あれだけの
量の新聞を配達している。
あの紙の量たるや、想像するだけで目が回
ります(本当?)。
凄(すご)い量ですよね。
ところが、日本の国内で生産される紙の原
料となる「木質チップ」の7割以上が、外
国産なんです。
たとえば、ベトナムやオーストラリア、イ
ンドネシア、南米など。
でも、依然として、これら紙の原料となる
「植林木」のプランテーション(大規模植
林地)造成のために、大規模な森林破壊、
そして、そこで暮らす住民たちとの紛争が、
毎日のように、続いております。
悲しい紛争が……。
★★★
ぼくたちが紙を使うとき、いつも、そうし
た光景を思い出す必要があります。
ただただ、安いからとか、色がいいとか、
触った感じとか……そういう感覚だけで
紙を見るのは止めてほしい。
南の国の人たちを泣かせているという意味
では、プラスチックを紙に替えても、何も
問題解決にはなっていないわけです。
そうですよね。
世界中の人たちが幸せになれるなら、もち
ろん、それでいいのですが、誰かが犠牲に
なっている。
だから、私はプラスチックを止めて、すべ
て紙に替えたから、エヘン、えらいでしょ
……とは、なりません(えらくはない。笑)。
ところで、このようにして伐採(ばっさ
い)した木材から作られた「新しい紙」と
は別に、いま述べてきたような「再生紙」
というのがあります。
★★★
多くのかたが言うように、この「再生紙」
を使うことが、本当にエコなのか、健康的
なのか。
それらに対してちょっと考えたいのです
が、確かに周囲を見渡すと、この「再生
紙」が増えましたよね。
そして、それらの商品を作っている企業
たちは、いかにも、弊社は環境に優しい
ことをしておりますぞ……なんていうよ
うな得意顔が、その商品から浮かんで
きます。
でも、本当なのか。
ぼくは、ナンでもかでも、「再生紙」に
したらいい……という発想には、少し違
和感を覚えるんです。
何も大きなことを叫ばなくても、「再生
紙」、つまり古紙で十分な商品もあるん
ですね。
たとえば、先述した新聞紙。
そして、ダンボール紙。
これらの二つだけは、完全な「再生紙」
でいいでしょう。
これは、間違いありません。
★★★
なにも、これらを、高価な薬品を使って
まで白くする必要はない。
現に、現在のほとんどの新聞紙やダンボ
ール紙は、「再生紙」です。
というより、この二つだけが100%完全
な「再生紙」だと言えます。
そのほかの紙たちには、何割かの古紙が
混ぜられています。
「エコ」なんだということで……(笑)。
つまり、薬剤が多量に加えられている。
しかも、その割合が多いほど、エコなんだ
と言います。
そして、一時期、リサイクルを進める
政府と、リサイクルの「再生紙」を何が
何でも希望する消費者たちが、製紙業界
の技術も何も分からず、無闇に「再生
紙」を広めようとしたことがありました。
その結果……。
★★★
当の製紙業界は、大慌てになります。
そして、さまざまな偽装(ぎどう)事
件を起こしたのでしたね。
覚えていらっしゃいますか。
ほら、「古紙配合・偽装事件」。
日本の製紙企業たちは、虚偽(きょぎ。
ウソ)の古紙配合比率を表示した「エコ
製品」を、たくさん作ったのでした。
そして、2008年の1月16日。
業界2位の「日本製紙グループ」が、郵便
局に納めた年賀再生紙ハガキは、公称の古
紙使用率40%じゃなく、実際には5%に
も満たなかった……と公表したのでした。
いやあ、この事件を知った国民たちは、
上を下への大騒ぎでしたよね。
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