益田ミリさんの本を読んだら、「不要が必要」な事に気づいた
益田ミリさんの「今日の人生」を読んだ。
スタバのギフトカードが部屋の引き出しから出てきて、「ラッキー!」と思い早速使っている。優雅な時間だ。
読み終わった今、久しぶりに心の中が幸福感でいっぱいになってざわざわしている。
最近は自分の時間と呼べるような自由時間すらも、「やらなきゃならないこと」ばかりしていた。
「やらなきゃならないこと」「必要なもの」「知っている方が得なこと」
そういう“マスト”なものに囲まれると、確かに日々の質は向上するのだけど
私はいつも、なにか足りないな〜という気持ちになって、
その反動で突然、何のためにもならなそうな知識を欲したり、要らないものを買ったりする傾向にある。
益田ミリさんの本は、日常のどうってことない出来事の中に、ハッとするエッセンスが数%入っているような、そんな感じだ。(褒めてる)
多分この本を読んでも読まなくても、私の明日や生きる世界は変わらなくて、特別な知識が増えるわけではないことも分かっていた。
だけど私は、こういうのが無いと生きている意味が無いと思ってしまうくらいに、
「不要も必要」だと思っている。
この本を読んだ後のような幸福感は、必要なものだけを摂取する日々では絶対に手に入らないのだ。
服も家具も最低限で、アクセサリーなんてひとつも持ってなくて、お金の管理をしっかりしていて、YouTubeでもニュースを見ているような、ミニマリストで、
”必要”をかき集めて生活するようなパートナーと住んでいても、
かわいい服が欲しい、アクセサリー大好き、フレグランスも好き、エッセイ本も好き、ニュースは自分からはあまり見ない、
みたいな私は”不要”を頻繁に摂取したがる。
もちろん、ベーシックなアイテムも、便利であることも、知識も、どれも必要だと分かっているし嫌いなわけじゃ無い。むしろ好きだ。ありがたいと思う。
でも、そんなものがありふれる中で、人々が「無駄」だとか、「無くてもいいじゃん」っていうようなものにも、しっかり価値を感じてしまうのが私なのだと思う。
不要を嫌う彼のことも配慮しながら、不要を欲する私を許してもらいながら、一緒に生きていることにハッとした今日。
どうでもいいことや不要なことの中に価値を見出すのが私の特技なら、
これからも私はそういうものを生み出していたい。
無くてもいいけど、大したものでは無いけれど、あるとなんだか気持ちが豊かになるような、そういうものを作る人でいたい。
益田ミリさんの本のように、なんてことないことや、普段気づかずスルーしてしまうことにもっと目を向けたい。
この本は、日常のどうってことないものをかき集めただけなフリをして、
「不要が必要」な事を気づかせてくれる優しい本だった。
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