聞いているつもりで聞けていない罠は聞く側にある『こころの対話 25のルール』
One on one などビジネスの世界でもますます重要になっている聞く力。聞けているつもりで「聞いていない状況」はなぜ生まれるのか。あるあるに気づかされる読書だった。特に印象に残った点を自分の言葉でまとめてみる
1 相手の見え方を感じ、肯定することからスタートする
🔷相手の見え方を受け入れること=相手の言いなりになることという強迫観念から、相手を否定しつづけることにより生じてしまう、聞けない状況
相手の見え方を受け入れること=相手の言いなりになること(自分が失われること)ではない。
相手の見え方を読み取り、「あなたからはそう見えているのですね」と一旦受け入れ、肯定する余裕をもつことが大切。相手の見え方を肯定し、相手とビジョンを一緒に共有する瞬間を持つ。
自分の見ているものを相手の見え方から説明するのはそれからでも遅くない。
2 コミュニケーションの完了で相手に安心感を与える
🔷「気分はどうですか」という問いかけて「いやあ、よくないですね」と返されたとき、「そうですか、気分がよくないんですね」と答えているだろうか。「なぜ?」「…なのに」「そういえば、」などと答えてコミュニケーションを未完了のまま終わらせてしまうことにより生じる、聞けていない状況
コミュニケーションの未完了の蓄積は、相手に次のコミュニケーションに向けた警戒や怒りを引き起こす。相手がとっているコミュニケーションは自分のとっているコミュニケーションの鏡
3 自分が正しいことを証明しようとしない
🔷「わたしは正しい。だからわたしのことを好きになってください」と思っているのに、自分の正しさを主張することに集中するあまり、聞けていない状況
自分が正しいと必死になって説明するのは相手に自分を認めてほしいからだ。ところが、正しさを説明する方に必死になり相手の話を聞けなくなると、望むコミュニケーションとは逆方向に働いてしまう。
4 コミュニケーションの伝わり方
相手に伝わる情報のうち、言葉の内容そのものは、全体のわずか7パーセント、話すときの声のトーンなどが38%、残りの55%は顔色、眼付、ジェスチャーなどの視覚領域で入ってくる情報とされる。
オンライン会議でビデオオフだとどれだけのことを伝えられているだろうか。逆にトーンや表情を工夫するだけでも変わってくる。
特に心にのこった言葉
”安心感だけが人が動かします。助言や忠告が役に立つと思うなら、自分自身にしなさい。あなたが人に与えうるのは、そして、人があなたに望んでいるのは、安心感です。”