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髪を切った
こんばんは、ちかと申します。
昨年、告白をされて髪を切った。
普通は「失恋したから髪を切る」だと思う。でも、私は告白された後無性に髪が切りたくなったので、髪を切った。
今回、私が告白のために髪を切ったのは、「気持ちの整理をつけるため」と「けじめのため」だと思っている。でも、正直、いまいち自分の動機がわからない。だから、今回はその爪痕として、一緒に考えていただけたら幸いである。
働いた思考と感情を、列挙してみる。
①告白というのは、一大イベントであると思う。人生の中でも、相当。うまくいったっていかなくたって「感情を伝える」というところに大きな大きな意味があるし、どうしたって関係が変わるから。
②髪を切るというのも、私の中では一大イベント。毎日手間暇かけて伸ばした髪は、何年分かの自分の健康を物語っているから。長髪にしたことのある方は特に実感がわきやすいのではないだろうか。10センチ切るというのは、1年ほどの自分の努力とのお別れでもある。
③私は告白されることが苦手である。答えられないのに気持ちを言わせるのは、こちらも悪いと思ってしまうからだ。その癖に、優越感に浸ったり、自分が人に好意を寄せてもらえる人柄なのだと安心してしまう。人の気持ちをそんな風に使う自分が嫌いだ。だから、いらない。
④③の理由の一つでもあるが、答えられない好意を甘受するのはフェアじゃないとも思っている。私はいつだってどんな人ともフェアでいたい。告白させるような態度をとっていたのではないか、私が悪いんじゃないかと勘繰ってしまう。相手だって気持ちをコントロールできるわけじゃないし、好意に対してこちらがどうこうすることじゃないのもわかっている。でも、そうやって切り捨てる自分を、心の底では嫌いじゃないと思っている自分もいる。だから、なんて自惚れかと思うが、自分が良しとする好意以外は(自惚れだが)徹底的に避けてきた。私の自惚れた勘が私の中で自惚れであるうちに、逃げてきた。
⑤私は自分の予期しない一大イベントも苦手だ。私が早とちりなのは、できるだけいろいろなことを予測しようとした結果だと思っているくらい。よくいいすぎなのはわかっているけど。急に起こったことにうまく対処できなくなるから、できるだけ早めに予測して、一番妥当だと思う道を仮定しておく。仮定すると行動したくなって、勢いで走って、間違いに気づく。私のテンプレートだ。
⑥先日のNoteでも触れたが、私は少し異性に対して身構えすぎる傾向にある。
⑦デートに行った時、違うなと思った。価値観が似ているところがあるのだが、それを前提にして話が進むのがつらかったし、押し付けられているみたいで息苦しかった。違うものをいちいち違うというのは労力だし、相手が自分をすいていて、相手は「似ているを共感する」ことを楽しんでいると思うと、なんだか置いてけぼりを食らった気分だったし、勝手だなあと思ってしまった。恋って難しい。
⑧ひととしては、好きだった。(今はちょっと私に対して勝手に重たすぎてそうとも言い切れなくなってきたのだが…)
これらのことが少しずつ関係し、焦った結果、今回、1度目のデートの後、私はすこし強引に距離をおこうとしてしまったのだ。結果、そそのかすように告白タイミングを生み出してしまい、ほぼ強制的に言わせてしまった。本人は「言わされたとは思いません」と言っていたけれど、総じて、うれしさよりも申し訳なさや「失敗したな」という想いが強く出てしまった。答えられなかったのは多分、タイミングが良くても変わらなかったけど、そういう気持ちとは別に、もやもやすることがとっても多かった。
そして、それを友達に話したら「そう思うことがかわいそうだよ」と言われた。その通りだと思った。それで、どうしても髪を切らなくてはと思ったのだ。
色々なものと地続きだが、先日のnote
に供養されていたものに片鱗があるが、「すき」という感情はコントロールできるものではない。少なくとも、人から「好きになって」と言われて好きになっていたら、世はもっと大変なことになっているはずだ。
よく恋愛にまつわるもので「諦めきれない」とか「嫌いになれたら楽なのに」という描写があるが、まさにその通りで、好きになりたくてなっているわけでもなく、好きになろうと思ってなれるものでもない、それが感情というものである。と今の私は思っている。
だから、彼も私もどうしようもなかった。どうしようもなくて、ただすれ違っていて、お互い傷ついた。それはいつか起こるとわかっていて、もっと、彼に良い状況があったのではないかと思うのだ。
でも。でもだ。
「好きになれない」私が、それを作ったり、後悔したりする義理がないことも事実。私は、「気づいたら後から後悔しないように手をつけてしまう」主義だけど、これは、恋愛的に答えられない私が手をつけたらいけないラインだとわかっている。
そう、だから私は髪を切った。もう2度と同じ失敗をしないために、そして、私が私らしく前を向くために。
気持ちの整理とけじめで間違いなかったな。よかった。
どうやったら上手に恋愛できるんだろうなあ。