リハビリ勤務を中断。復職か、退職か。
ここのところノートを書くのがあまり面白いと思えなくなり、しばらく遠ざかっていた。やはり自分の書いた文章を直接、顔の見える人に読んでもらうのが本当は楽しいんじゃないかと思った。
しかし、そのような人が身近にいない。また、私は本を出版できるような物書きでもないので、自分の思いを表現できる場所としてまたノートに戻ってきた。
あれからリハビリ勤務をやめた
前回の記事ではリハビリ勤務を挫折しそうと書いたが、あれからやはり仕事に行っても違和感が拭えず、相談の上、再び自宅療養に戻った。
産業医面接で退職しようか迷っている旨も伝えてしまったため、復職を目指すための面接の場であるがゆえに、なかなかに気まずい空気となった。
昨年の11月から休職し、復職と退職の狭間でいつも悩んできた。先々の不安から退職の決断には踏み切れず、同じ病院に10年以上いる変化のなさに飽きを感じていたため、他の病院への異動の相談もしていた。
今回のリハビリ勤務は春には異動を検討できるので、それまでまず元の病院でリハビリをしてみようということで始めた。
元の、といっても仕事内容は休職前にいた部門とは別の部門の業務のサポートをさせてもらっていた。元の職場で仕事をすることに抵抗があったし、そこの職員にも会いたくない気持ちがあった。
はじめは春には異動できそうだという話があり、リハビリ勤務に前向きな気持ちがあったのだが、簡単なものでも仕事をしている以上は嫌なこともある。また、リハビリ勤務でやらせてもらっている業務が単調だった。肉体的にも精神的にもありがたいのだが、あまり面白いと感じられなかった。定期的にやることのない時間が生まれ、その都度そこの責任者の人にできる仕事がないか指示を仰ぐのだが地味に気を遣うことだった。
リハビリ勤務なので、あくせく働く必要はないのだが常に何かできることがある方が精神的には楽だった。周りが忙しくしているなか、ただ座っているのはしんどい。
リハビリは2月から始めたのだが、いつ頃にどんな部署に異動ができそうかという話が聞けないことにモヤモヤしていた。
人事の発表は年々時期が遅くなる傾向で、具体的に話が動くにはとにかく待つしかない、それまでは復職に向けてリハビリを続けることだ、ということは理屈ではわかっていた。精神科の担当医にもそれは言われていた。
だが、その待つということができなかった。どうにも職場に行くと周りの職員と自分の境遇を比べてしまう。早くなんとかなりたいと焦ってしまう。
そして勤務の疲れもあったのかもしれないが、不貞腐れた感情も湧いてくる。
そもそも自分はこの10年以上居続けている病院自体に飽きてやる気を失っていたのではないか?なのに一時的とはいえ何故また同じ病院で働かなくてはいけないのか?
与えられた仕事は最低限できていたと思うが、とにかく余分なことを次々考えてしまっていた。
医師からの言葉にショックを受ける
そんなこんなで、今はこれ以上リハビリを続けたくないと思った私だったが、退職するということには相変わらず迷いがあった。
職場にもこれ以上時間と手間を取らせたくない、上司にも面倒をかけたくない、そもそも不満があるなら、できないなら辞めるしかないじゃんか、という感じだったのだが、どうしても退職という決断ができない。
私はまだ休養が十分ではなかっただけで、もう一度時間を置いて改めて他の職場に異動などさせてもらえれば復職してやっていける余地はあるのではないかと、まだ考えていた。
退職して他の仕事が見つからないイメージも色濃くあった。
私はお世話になっている精神科の診察で復職を目指せばこんな不安があるし、退職をすればあんな不安があって決められないと医師に話した。
私は医師がまだ復職を考えるのが早かったかもしれない、また休んでゆっくり考えてみてはどうか、と言ってくれるのではないかと思った。
しかし実際には違った。
今までと違う仕事内容でリハビリをしてみて無理ということは他の職場に異動できたとしても無理ではないか。
異動はすぐにできないという現実は変えられないのだから、それができない以上仕方がない。そもそもやる気がないのなら、そんな職員は異動させられない。
仕事を辞めてゆっくりするのは良い。仕事をしたくないと思うのもありだが、いずれ貯金が尽きて生活保護を受けて、ということを考えなくてはいけない。
このようなことを次々と医師は話し、私は当たり前の内容ではあるが、もう少し優しい言葉をかけてくれるのではないかと思ってしまっていたため、圧倒された。
私はいつまでも決められないので、このように言われるのは仕方ないと納得しようとしたが、最後は医師の前で泣いてしまった。
その様子を見て、少し話し方を和らげた医師がまた言った。
このように言うのは、時間は限られているからだと。何も決められないままタイムオーバーになる前に、時間がまだあるうちに決めたほうが良いと。
私は色々辛いことがあって限界になって休んでいるのに、そんなに厳しいことを言わなくても良いじゃないかと思ったのも事実だ。
でもそれからずっと、この医師の言葉が頭に残っている。
ゆっくり考えて。焦らなくても良いよ。という言葉は本当に弱っていてどうにもならないときには大切だと思う。
でも、少し回復してきて何かを変えたいと思ったら自分で選ばないといけない。
私はひたすらゆっくり休む時期から、自分でまた動き出す時期になってきていると医師は考えたのかと思う。