あったけーが嬉しかった日
"いらっしゃいませ、こんにちは〜!"
番台で、お客さんに最初にかける言葉はこれ。
今年の春。
私は番台にいて、いつも通りに接客をしていた。
お客さんは若い男性2,3人だったと思う。
お会計を済まし、一通りの説明を終えたあとに、
ひとりの男性がこんな言葉を放った。
"やべぇ〜、風呂入る前から、
なんかここ、すげえあったけぇ〜
お姉さんあったけーーー。"
そう言いながら、脱衣場へと歩みを進めていった。
へえ、、。
えぇ、、、。
どうしようかな。
うれしすぎるな。
なんてこったい。。
とりあえず心の中で
ちいさくガッツポーズをした。
私は器用ではない。
銭湯で働くようになり、
お風呂屋さんが、
これほどまでに
自分の気質にあった職業かと、
何度も周りに思わせてもらっている。
銭湯の暖簾をくぐる瞬間から、
もう、お風呂に入る行為は始まっているのだ。
あったけえって、正義。
最近、実は少しだけ自分が湯として
冷めているような不安があって。
お湯なる、お湯になるひととしての
燃料を再び、投入してもらったようなきもち。
今日もおふろに入りましょうね。
♨︎
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