脳腫瘍って私がですか? 4

前回から続きになります

いよいよ2月16日に入院し翌日手術当日となります
麻酔等の為食事抜きです😅当たり前ですが💦

朝8時半過ぎに次男が到着し、手術室に向かう車椅子の私に『頑張ってね〜』と話しかけたのが手術前の最後の家族との面会になります
コロナ禍の為手術中に待機してる家族は1人のみとの事で時間の余裕がある次男が担当し、朝から手術終了予定時間の夕方5時頃まで手術室に近い待機所で待っている事になるそうです

さて、いざ手術室へ!
一般病棟から移動してどんどん人気の少ないオペ室のある棟へ移動して行き
オペ室に入ると車椅子から促されるままに手術台に上がり体の向きを変えます(後頭部を切開する為)
すぐに両腕に点滴やら色々繋がれている様です
もう心境はまな板の上の鯉ですからお任せしますって感じでした😅
見慣れない光景にただぼんやりと人の動きを見ていると手術室の看護師さんは一般病棟の人と少し感じが違いテキパキと作業を進めている印象でした
中でも麻酔の掛け声を掛けていた看護師さんが視界に入っていた唯一の男性看護師さんで20代かなぁと思いながら意識が無くなって行きました

誰かに声をかけられて目を開けると
次男が少し体をかがめてストレッチャーの私に向かって『終わったよ大丈夫? お疲れ様ゆっくり休んで』と声を掛けていたと思います
ぼんやりとした記憶とガタガタと揺れて床の継ぎ目のでこぼこ感や曲がる時の振り回される様な感じに不快感を覚えながらまた意識が無くなっていました

後で妹から聞いたり次男本人から聞いた話しによると手術はかなり時間が伸びてしまい
夕方に終わると聞いていたのに手術が終わって私が手術室から出てきたのは夜の11時を回っていたそうです
その間息子はそこの場所を離れてはいけないと思い、飲まず食わずで待っていたそうです
挙句に娘や妹から電話やメールが来て携帯の充電も無くなるしで大変な思いをしたとの事でした😓

前もって説明を受けた話しやYouTubeなどで術後の様子も想像はしていましたが
それも人によりけりで、私の場合は兎に角吐き気が酷くて少し体を傾けたり動くだけで嘔吐しており、食事や水分など摂っていないから泡状の唾液が出るくらいなのですが半分うつ伏せになった体勢でガーグルベースとティッシュを持って
時間の感覚もなくうとうと寝たりぼんやりしたり術後丸2日程そんな状態でした

それでも時間が経つと色々と検査も始まりストレッチャー移動してCT撮影などに数人がかりで動いていました
やっと水分を口に含み舐める様に少しずつ水分が取れる様になって来たかと思っていたら
嚥下に障害があり、水分が思う様に飲み込めない事に気付きます
飲み込もうとするとむせ込んでしまうので
もちろんこんな事は初めての体験だったし、誰にもこうなる事なんて聞いていない
(後からこれも手術の影響であったと知る)

幸いな事に私は調理師で介護福祉士である経験から
この時すぐに看護師さんを呼び、とろみ剤を要求してみた
丸2日飲まず食わずなのでとりあえず水分が摂りたかったのだ
お茶に少し重めのポタージュスープくらいのとろみをつけてみると
やはり飲める!ゆっくりと一口一口飲み込み
やっとコップ一杯ほど飲む事が出来た

水分が摂れて少し落ち着いて周りを見回す事が出来る様になると毎日担当の看護師さんが交代の時に声を掛けてくれる事に気付く
何もなく順調に回復していれば1日2日で一般病棟に戻っていたはずだが結果的に私は手術の日からさらに4日もICUにいる事になった

2日目の夜か3日目の日中に担当してくれたのが手術の際に麻酔の掛け声をしてくれた男性看護師さんだった
元々人の顔や名前を覚えるのが苦手な私なのでこの時もあちらから『手術の際に麻酔の掛け声をしていたのを覚えていますか?』と話しをされるまで申し訳ないが気付かなかった
この看護師さんは他の看護師さんが普通業務をこないしている中、普通業務と並行してICUにいる事に不自由がないかと声を掛けてくれたのだった

そこで私は冬服ばかりなので病室が暑い事や家族が心配しているので連絡が取りたい事を話すと
すぐに一般病棟にある荷物の中から必要そうな物を持って来てくれたのだった
そのおかげで着替えを済ませて家族に短い単語ばかりのメールで無事手術を終えた事を連絡する事が出来たのだった
普段自身も介護の仕事をしていて、一般的な作業は人並みにこなせるようになっていたとは思うけど、いざ人の手を煩わせて生活しなきゃいけない立場になると このちょっとした心配りが大切なのだと改めて実感する事となった
翌週の月曜日に朝食とリハビリを終えると一般病棟に戻る事となる

車椅子を押してもらい、一般病棟に戻ると手術室に行く前とベッドの位置が変わっていた
少し後から預けていた荷物が届き、サイドボードなどに必要そうな物を移して
やっと戻って来た感を実感していた😊

待ちに待った食事の時間だったが
手術前にも食べた事があるのにそれと味が違う感じがして美味しくないと思った
(これも後々わかるのだが手術の影響で味覚が口腔内の半分ほどが味を感じられないという衝撃)
声も思う様に出せない
息子曰く中坊の声変わりの様な声だと言ってました
そんな入院生活も順調に回復が進み、月末にはリハビリも終わり目立った回復も見られなくなった頃手術担当医師に帰宅したい旨を伝えて2月いっぱいで退院させてもらえることとなる

以上、入院から手術、退院までです
ここまで読んで頂きありがとうございます😊

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