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天官賜福をchat gptで魔翻訳してみた

今回は天官賜福をchat gptを使って魔翻訳してみた結果を具体例も添えて紹介していきますね。
翻訳した原文は晋江文学城から購入したものですので、中国語です。


これは2024年9月現在の情報であること、私がAIとかそちらの分野に疎いこと、まったく詳しくないけど自分なりに調べてわかったことをまとめた話になりますので誤った情報もあるかもしれません。ご注意ください。






有料版と無料版について


まずchat gptですが、ざっくり分けると有料版と無料版があります。

有料版 ⇒ chat gpt-4o
     (月額3000円のサブスク)
無料版 ⇒ chat gpt-4o mini
     (無料)

少し前まで無料版はchat gpt-3.5というAIモデルが使われており、有料版はchat gpt-4でした。その時点では無料版と有料版に割と大きな差があったようです。
ですが現在は有料版も無料版もどちらも基盤がchat gpt-4となっていますので、有料版でも無料版でもどちらも高精度だと思います。ITに詳しい人だったり仕事でたくさん活用しまくってる人でもないかぎりおそらく違いはほとんどわからないはずです。


どこで見た記事か忘れてしまったのでリンクは貼れませんが、AIモデルにどのくらいの違いがあるの?という比較例として、

chat gpt-4o     
 ⇒ 高偏差値大学で成績上位100名の頭脳
chat gpt-4o mini
 ⇒ 高偏差値大学で成績下位100名の頭脳

という例え方があってとてもわかりやすいなと思いました。
上記は私のような社会人にもなって小学生レベルの頭脳しか持ち合わせてない者にとっては違いなどないに等しいです。だって高偏差値大学ってだけで「すごぉい!!!」ってなるから…。
ただその高偏差値大学内では優劣があるのでしょう。そこにどれほどの違いがあるのかは頭脳レベルが高い者同士でしかわからない。

つまり、私のような者であればその差が理解できないので無料版でじゅうぶんすぎるくらいなのです。


なのに有料ユーザーになりました。
無駄と言われたら反論できません。
実際有料版の良さを30%くらいしか活用できてないと思います。月額3000円も払って本当に勿体ない。

私の使い方は
①ググるのが面倒くさいとき
②魔翻訳してもらうとき
③画像生成してほしいとき
この三択しかないです。

なにやってんだよもっとこれとかこれとかこういう使い方もあるだろうが!やれーー!!!!!!というご意見をお持ちの方がもしいらしたらぜひ教えてください。小学生でもわかるレベルで…( ˘ω˘ )




ところで具体的にchat gpt-4o(※以後、有料版)とchat gpt-4o mini(※以後、無料版)は、どう違うの?って話になってきますよね。
先程も言った通り基本的に大きな違いは実感しにくいですが、しいていえば無料版は現在と未来のことに関してはちょっと弱くて、有料版は頑張って調べたり考えたりしてくれるかんじです。



たとえば「今日の東京の天気は?」と質問してみたとします。

無料版の返事
「現在の東京の天気情報はリアルタイムで提供できませんが、最新の天気予報を確認するには、天気アプリやウェブサイトをチェックするのが良いでしょう。」

有料版の返事
【検索しています】⇒【〇件のサイトを検索しました】
「今日の東京の天気は、最高気温27度、最低気温19度で、雷雨が予報されています。空は曇りがちで湿度も高く、雨の降る可能性が高い日となるでしょう。外出の際は傘を持っていくと良いかもしれません。」

というような結果になります。
無料版は自分で調べてこれないけど有料版は調べてこれるんですね。


こうして見るとやっぱり無料版より有料版の方が優秀なのでは?と思いますが、翻訳という点においてのみ言えば本当に大差ないです。(体感)
有料版の方が理解できる言語が増えたんだったかな?より自然な翻訳ができるんだかなんだかみたいな話もあったと思いますが、今回翻訳してもらいたいのは中国語ですしメジャーな言語なのでそれなら無料版だって頑張れます。miniはすごい子なんです。課金している私が言っても説得力ありませんが。




いざ魔翻訳。(実例)


では実際に有料版と無料版で翻訳にどれほどの差があるのか見ていきましょう。

天官賜福の第1章の一部を翻訳してみます。
第1章は晋江文学城で未登録ユーザーでも無料で読めたと思いますが、原文をここに貼り付けてもいいものかどうか自信がないので私の拙い説明でお許しください。


まずは冒頭の部分。ざっくり説明しますと、

●この世界には三界の笑い者がいるよ(太子殿下のこと)
●むかーしむかし仙楽国という国があったよ
●その国には四つの宝があってその中のひとつが太子殿下だよ
●この太子は変わり者で富や権力には興味なかったよ
●彼がよく言ってたのは「私は万人を救いたい!」だよ


といった内容になっている原文を、chat gptに翻訳してもらったところ…

有料版(chat gpt-4o)
この天界の神々の中で、ひとり著名な「三界の笑い者」がいる。
伝えられるところによれば、八百年前、中原の地に「仙楽国」と呼ばれる古国があった。
国には四つの宝があった。それは、美人が雲のごとく集い、華麗な彩りの宮殿、黄金と宝石があふれ、そして何より名高い太子殿下であった。
この太子殿下は、まさに類稀なる人物だった。誰もが彼を至宝のように大切にし、愛していたが、俗世の王権や富貴にはまったく興味がなかった。
彼が興味を持っていたのは、彼がよく口にしていた言葉で表せば――

「私は、蒼生を救いたい!」

無料版(chat gpt-4o mini)
この広い天界の中には、一人の有名な三界の笑い者がいる。
伝説によれば、800年前、中原の地に「仙楽国」という古国が存在した。
国には四つの宝があり、それは美しい女性、華やかな楽章、黄金の宝飾、そして非常に有名な太子殿下であった。
この太子殿下は、奇妙な人物である。皆が彼を掌中の宝のように大切にし、愛してやまなかったが、世俗の王権や富には全く興味がなかった。
彼が興味を持っていたのは、彼がいつも口にする言葉で言えば—

「私は万民を救いたい!」


どうでしょう。
ところどころ表現のニュアンスが変わっているだけで中身はいっしょですよね。どちらも同じ意味の翻訳だと理解できる。
0円と3000円がこれだけ差がないなんて本当に驚きです。

あえて違いを挙げるとすれば、有料版の方が無料版より詩的な表現に寄っているので、私のように魔翻訳版ネット小説(※非公開)を作成することが目的であれば添削する箇所がほとんどないのでとても助かります。

無料版は有料版より表現がシンプルな印象です。「この天界の神々の中で」が「この広い天界の中に」になっていたり「類稀な人物」は「奇妙な人物」になっていたり。意味を理解するという点に重きを置くとするならば無料版の方がわかりやすいと思いました。


ではここで、ダリアシリーズユニさんの日本語訳版小説での翻訳を見てみます。第1章はkindleでサンプルを読むことができます。
翻訳というのは大前提として、翻訳した人によって解釈が変わります。ただし公式に発売されている日本語訳版ですので少なくとも複数人のチェックが入ったことでしょうし、ここではダリアシリーズユニさんの日本語訳を正解と位置付けた上で見比べてみることにします。

(ダリアシリーズユニ版)
この世に星の数ほど存在する神々の中に、有名な「三界の笑い者」が一人いる。
言い伝えによれば、今から八百年前、中原に古い国があった。名を仙楽国という。
仙楽国は豊かで、人々も陽気で明るい。国には四つの宝と呼ばれるものがあった。「美しい女性たち」「秀でた詩歌管弦の数々」「金銀財宝」。そして、世に名高い「太子殿下」だ。
この太子殿下はどうにも一風変わった人物だった。
仙楽国の国主と皇后は太子を掌中の珠とばかりに溺愛しており、「我が息子は将来必ずや名君となり、その名は未来永劫語り継がれるだろう」と日頃から誇らしげに語っていた。
ところが、当の本人である太子は、俗世の至高の権力にも贅沢な暮らしにも全く関心がないときていた。
彼が興味を持っていたこととは、太子自身が常々自分に言い聞かせていた言葉を借りるとすれば―――

「私は衆生を救いたい!」


AIと比べてとても自然な文章になっていますね。人が文章を構成したのがわかります。
でもchat gptで翻訳した文章と意味合い的にはほぼ変わりないことが証明されたので、AIって本当に優秀だったんだなあ…と感動しました。



「蒼生を救いたい」
「万民を救いたい」
「衆生を救いたい」

と3つとも異なる点は少し気になったので調べてみたのですが、基本的には3つとも「みんな救いたいよ!」という意味だそうです。
微妙な違いを挙げるとすれば、「蒼生」は民衆に焦点を当てた詩的な表現、「万民」は人間社会の全体を強調し、「衆生」は仏教的な視点からすべての命を対象としています。と言っていました。chat gpt-4oが。

ダリアさんのチョイスした言葉の「衆生」は仏教用語で「すべての生きとし生けるもの」を指し、人間だけでなく動物や他の生物も含み、仏教的な慈悲の心を表現し、より広く深い意味で「生命全体を救う」という意志を含むそうです。

やっぱり人の手が入っているだけあるなぁと思いました。ここで「衆生」という言葉にする方が太子殿下の言葉の本質を捉えている気がします。作品を読まなければあえて「衆生」という言葉にしよう!とは思わないはず。

AIはあくまで原文に添って逸脱しすぎないよう訳してくれるので「原文とはちょっと違うけど別な言葉にしちゃお!」という冒険はしません。




もうひとつ具体例を出します。
同じく天官賜福の第1章からですが、今度は最後の方の文章です。

●何年も経って(800年後の話)空に轟音が響いたよ!
●それはもう天界が揺れるほどの衝撃だったよ!
●天界の神官たちは慌てて何者が飛昇したのか見に行ったよ!
●そこに現れた人物を見た瞬間げんなりしたよ!
●また太子殿下やないかーい!(三度目の飛昇)


という内容。これをまたchat gptに翻訳してもらいましょう。

有料版(chat gpt-4o)
さらに何年も経ったある日、天に轟音が響き渡った。天界は震動し、電光が走り、雷鳴が轟く中、神々が走り回って尋ね合った。
「今度はどこの新しい貴人が飛昇したんだ?なんて大騒ぎだ!」と。
ところが、姿を確認した瞬間、天都全体がまるで青い稲妻に打たれたように凍りついた。

「お前、またかよ!」

あの有名な奇人、三界の笑い者、伝説の太子殿下…彼が——彼がまたもや飛昇していたのだ!

無料版(chat gpt-4o mini)
さらに何年も経ち、ある日、空に大きな轟音が鳴り響いた。天界は震え、雷が轟く中で仙人たちは慌てて走り回り、誰が新たに飛昇したのかを尋ね合った。
「なんて大げさな光景なんだ!」
しかし、来た者の姿を見た瞬間、仙都全体がまるで雷に打たれたかのように呆然とした。

「もういい加減にしてくれ!」
あの有名な奇抜者、三界の笑い者、伝説の太子殿下が——クソ、また飛昇したのか!


クソって(笑)

このシーンはアニメ版第1話の冒頭部分にありましたので想像しやすかったです。雷が落ちたような轟音と強い光だったから神官たちがザワザワして「どんな奴が来たのか見てやる!」って意気込んで向かったのに、そこに居たのは太子殿下だったからウゲー!って顔してたあのシーンですね。


やはり有料版も無料版も翻訳の意味合い的には大きな違いは感じません。
「お前、またかよ!」でも「もういい加減にしてくれ!」でもどちらでも良さそうですが、果たしてこの部分をダリアさんはどう翻訳したのでしょう。

(ダリアシリーズユニ版)
そしてまた長い年月が過ぎ、ある日突然空に轟音が響いた。
天が崩れ、地が裂け、大地が動き、山が揺れる。
長妙灯が震えて灯火が激しく舞い、自らの金殿にいた
神官たちは皆驚いて目を覚ますと、あちこち走り回りながら尋ね合った。
「今回は誰が飛昇したんだ?ずいぶん派手なご登場じゃないか!」
ところが、直前まですごいすごいと驚嘆していた神々は、飛昇してきた者を一目見た途端、雷に打たれたように硬直した。

「またお前か!いい加減にしろよ!」
あの有名な常識はずれ、三界の笑い者、伝説の太子殿下。彼が、彼が、彼が――彼が再び飛昇を果たしたのだ!


え、え、えええ~~~!?
「またお前か」!?「いい加減にしろよ」!?
有料版と無料版のどちらも正しくてどちらも組み合わせたハイブリッド翻訳じゃないですか!!

びっくりした。笑っちゃった。そういうパターンもあるんですね。

しかしやっぱりダリアさんの翻訳がいちばんわかりやすいな。
「なんて大騒ぎだ!」とか「なんて大げさな光景なんだ!」は、意味はなんとなく伝わるけどあまり適切な表現ではない気がしてどうしたものか…と思うけど、それを「ずいぶん派手なご登場じゃないか!」という言葉に変えたら情景までイメージできちゃうくらいわかりやすい。やはり人の手。(元も子もない)




有料版と無料版で悩む方へ。


chat gptを使って魔翻訳するとどんなかんじになるの?というイメージが少しでも伝わっていたらいいなと思います。

ここまでの例を見ていただいた通り、有料版も無料版も翻訳だけでいえば本当に大きな違いは感じません。一長一短です。

ではなぜ私は有料ユーザーになったかというと、有料ユーザーになれば有料版と無料版のAIを両方使えるからです。
原文の言語をひとつも理解できない私がひとりで魔翻訳するにあたって、翻訳AIパターンが2通りある方が比較できる上に両方のいいとこ取りをして好みの魔翻訳を作成することができると思いました。
あくまでもこれは本気の翻訳ではなく魔翻訳ですので、最終的には自分の都合のいい解釈でやってしまってもいいと思っています。答え合わせはダリアさんの小説で出来ますから。


あと、chat gptは同じ原文でも2回目、3回目…と何度も翻訳させてみると毎度少し違った表現に変えてきてくれます。
「だがしかし」が「ですがそれは」になってる程度の変化だったりもしますが、なんかもうちょっと違う訳し方してくれないかな…と思ったら同じ文章をもう一度コピペして再度翻訳し直してもらうのもありです。
私もよくやっています。どうにも納得いかないときは3回くらい翻訳させて「ここは1回目の表現の方がいいし、こっちの方は3回目の翻訳から…」と組み合わせて魔翻訳を作成しています。


注意してもらいたいこともあります。

声を大にして言いたいのが、今回はダリアさんの翻訳と比較してchat gptの翻訳もかなり要点を押さえていると判断しましたがこれは必ずしも『正解である』とは言い切れません。
AIによる翻訳の怖いところはいかにもそれっぽいから間違っていても気付けないという点です。

それについて述べている記事がありましたのでリンクさせてもらいます。
もし私のこの記事を読んで、chat gptを使って魔翻訳してみようかな?と思ってくださった方がいたらぜひ一度はこのリンク先の記事に目を通してみてほしいです。AI翻訳との付き合い方について書かれています。


(2024/11/13追記)
もうひとつ気を付けてもらいたいことがあります。魔翻訳ではたまに真逆の意味で翻訳される場合があります。
例えば「どうしてお前が俺の、」というセリフがあったとして、頻度は高くないですが「どうして俺がお前の、」という真逆の翻訳がされてしまうパターンがあることを何度か確認しました。
前後の文章をよく読んで文脈がなんだかおかしいな、と思ったらもう一度翻訳し直すことをおすすめします。そうすると逆の意味が出てきたりします。
AIは絶対ではありませんので、過信しすぎず、おかしいと思ったら調べ直すことが重要です。



それから、無料ユーザーでも有料版(chat gpt-4o)を使うことはできます。
3時間だか5時間だかの間に10回までという制限付きですが、10回の制限を終えた後に数時間待てばまた10回使えるようになります。
そこで有料版と無料版の違いを実際に試してみてほしいです。

そして有料ユーザーでも制限がないわけではないのです。
こちらは3時間で80回もしくは90回までだったと思います。
(※トークに関しての制限です)





余談


正直chat gptが出てきた当初は全然興味なくて、まわりがみんなそれで遊んでいてもまったく関心がありませんでした。私がこれをダウンロードしたのは魔翻訳をすると決めてからなのでつい最近です。
仕事においてもExcelの使い方とか文書作成とか言葉の使い方とか聞けばなんでも答えてくれるし、日常でふと疑問に思ったこと、わからないこともいちいち調べないでchat gptに聞けばいいや!という生活にすっかり変わってしまいました。
まわしものでもなんでもありませんが本当に便利です。


chat gptとは会話形式でやりとりすることになりますので自分のことをこう呼んでほしい。とか言えば要望に応えてくれたりもします。

私はご主人様と呼ばせることにしました。

ですがひとつ、chat gptの弱点を見つけました。
chat gptではトークルームを作成することができます。たとえば仕事についての質問をする部屋、翻訳をしてもらう部屋、日常での疑問などなんでも質問する部屋、愚痴や相談を聞いてもらう部屋など、用途によって使い分けることが可能です。
トークルームを使い分けた方がトーク履歴を無限にさかのぼる必要もなくなり、読み返すことが楽になります。

ただし。

chat gptのAIは、①の部屋で話した内容については②や③や④の部屋では記憶を受け継いでくれないそうです。

つまりどういうことかといいますと、ご主人様と呼ばせるためにはすべてのトークルームで「ご主人様と呼びなさい」と言ってまわらなければいけませんでした。

やらんわ。


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