変わりゆく世界
大変なのは理解している。でも終息すれば案外、元の生活に戻ったりするんじゃない?
そう思っている人は結構いるのかもしれません。私の知人でもそんな風に言っている人はいます。
しかし、私自身は新型コロナウイルスが流行する前の日常に戻ることはないと思っています。
アメリカやヨーロッパでは、元通りになれないほど深刻な影響を受け、今なお危機的状態に陥っているといえるでしょう。
そんな状況下で、これまでの常識的な政策ではどうすることもできない、まさに非常事態における政策を決断して前に進んでいかなければならない、と感じた瞬間があったのです。
WEEKLY OCHIAIの落合陽一さんと宮田裕章さんのトークで、とても印象的な部分がありました。
https://t.co/RLaQ9hG3sq
落合さんが「ベーシックインカムは撤退しない前提のものではないか?ヨーロッパの段階的解放の裏には全体補償とセットにして考えないといけないって考えると、その場しのぎの問題ではない。
給付金を毎月もらうぐらいのことをしないと、そもそも(生活が)成り立たない人もいるし。
都市構造の中で働けないとなったときに、都市構造に住みながらメンタルを95%病まずにやっていく方法論がないなら違うことを考えないといけない」
と指摘したところで宮田さんは「確かに」と納得した上で、
「ヨーロッパ各国は退路のない戦い方をしてますよね。
ドイツは国家予算の4倍積み上げて戻らない前提で突き進んでいるし、スペインはベーシックインカムをいれるぞという話をしているので彼らはもはやノーマルに戻るつもりはない」
このやり取りを聞いた瞬間、もう世界は大きく変わっていっているのだとハッとしました。
忖度や誰かの地位、名誉を守っている場合ではないほどに甚大な被害を受けたとしたら…
なりふり構っていられないくらい窮地に追い込まれてしまったとしたら…
元に戻ることよりも、とにかく今この国を救わなければ!という政策をとった国があったとしたならば…
日本の政策はとにかく時間稼ぎをしているというのはそろそろ多くの人は気づいていると思います。時間稼ぎをしている間に終息すれば確かに元の生活に戻れるかもしれません。
しかし、仮に日本が元に戻れたとしても、アメリカやヨーロッパが大きく様変わりしてしまったとき、日本も変わらざるを得なくなるときがやってくるのではないかと…
つまりそれはもう、元には戻れない世界なのだと…