アンダードレス付きレース織り旗袍(1930年代)
しょっぱなから私のものじゃなくて恐縮だが、レース織りが優雅なアンダードレス付きの旗袍を紹介したい。6月に東京に遊びに来たコレクターの友人が、私に見せるためにわざわざ北京から持ってきてくれた。来日直前に上海出張に行くというから、旗袍を商う骨董商を教えてあげたら、どうやら一目惚れしたらしい。嬉しさと思わぬ散財で半泣きの彼女から値段を聞いて目ん玉が飛び出たけど、アンダードレスと一緒に残ってる旗袍は確かにかなり珍しいから、衝動買いの気持ちもわからなくはない。骨董商によると、上海の「いいとこの家」から出たものだという。「いいとこの家」は骨董屋の常套句だから話半分にしておくけれど、出過ぎないお洒落を身上とした、いかにも「海派旗袍」(上海スタイルの旗袍)らしい一着、というのが第一印象だった。
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所変われば品変わる。ここ数年、旗袍の地方差に注目しているので、サポートはブツの購入や資料収集にあてたいなと思っています。