ネイチャーフィールドⅩ~生命体観察マガジン(昆虫)2021・07 その34
こんにちは!
『ネイチャーフィールドX』という開墾地で自然観察にいそしむ変人の20.315です。
ヘッダー写真はナガゴマフカミキリです。今夏もこの自然の楽園に発生しています。かわいいですね!
↓ キイロトラカミキリは個体数が多く、大発生しています。
↓ ノコギリカミキリです。
ネイチャーフィールドXの空中を飛んでいる姿を発見、樹上に止まったので、手で捕まえました。昆虫を一時的に確保する透明ケースに入れて、撮影。ノコギリカミキリは素早く動き回り、あっという間に飛び立つので撮影も大変です。
↓ ショウリョウバッタも数匹捕まえ、撮影しやすいように透明ケースに。
大きい方がメスで、小さい個体がオスですね。メスは体長が15センチ以上あり、手に持つとさすがに重量感があります。個体によって全身緑色、全身ベージュ色、その混合色の3種に分かれ、写真にも混合色の個体が1匹確認できます。
透明ケースに入れるのは撮影するためで、撮影後は全て逃がします。
当然、ネイチャーフィールドXの自然循環(食物連鎖)を保つためです!
↓ カマキリの幼体が、さらに小さい幼体を狙っています。
共食いもデフォルトなカマキリの世界。過酷な世界ですが、これもまた自然界の常識でもあります。
↓ 蟻を捕食するハラビロカマキリの幼体。
幼体のカマキリは、自分より小さな昆虫を貪り食います。
↓ ハエトリグモがササキリの幼体を捕まえました!
このハエトリグモは正式にはクモ目ハエトリグモ科マミジロハエトリグモ属のマミジロハエトリです(噛むなあ)。自分と同程度の大きさのササキリを捕食、これを食らえば数日間は食べなくても生きていけるでしょう、多分(笑)。
↓ トラップを見ると、大量のカブトムシが!しかもメスばかり!
キンバエがたかる中、メスたちがバナナ汁を一心不乱にすすっています。
手で触っても、その場を離れたり逃げたりせず、エサに無心しています。
こうした貪欲なまでの食欲に、20.315は感動(!)します。
トラップにやってくるのは、カブトムシだけではありません。
↓ パイナップルの残骸に食いついているのはキマワリ君です。
朽木だけでなく、フルーツも好きなんですね!
↓ サビキコリ(コメツキムシ類)は、スイカを吸っています。
↓ コブマルエンマコガネも、スイカに来ています。
↓ セマダラマグソコガネ、と思います。
マグソ=馬糞ですよ、馬糞。かわいい甲虫なのに、とんでもない名前がついています。
エンマコガネ、マグソコガネのどちらも糞虫(ふんちゅう)類ですが、糞ばかりでなくフルーツだって、普通に食べるんです。
また、トラップには蝶の仲間もたくさん来ます。
↓ こちらはキタテハ。
翅の表面は斑紋模様ですが、裏面は枯葉に似せた擬態となっています。ネイチャーフィールドXでは定番の蝶です。
↓ アカボシゴマダラです。
黄色いストローを出して、バナナの汁を吸っています。
中国原産の特定外来種で、人為的に放ったため関東地方に移入したとみられています。
↓ 一方、地面に目をやると、ドロバチがせわしなく動いています。
じぃーと観察していると、各々、牙で土をこしとり団子状に丸めています。土は、やや湿り気のある部分を見つけてこしとっています。
その泥団子を素材にして営巣し、子孫を残します。
ところで、その土に「湿り気」があることを、なぜドロバチは見つけることができるのでしょうか?
いろいろと検索しましたが、確証のある答えはわかりません。
ハチ類については、実はドロバチのほか、スズメバチやクマバチ、アシナガバチもたくさんいるのですが、ちょっと捕獲する勇気がありません。
おーちゃん並みに素手で捕まえられればいいんですが、さすがに毒針が怖くて躊躇しています(苦笑)。
↓ 林縁の少々空気がまどろんだ薄暗い空間に、ハグロトンボがたくさん飛んでいます。
今年も、同時に10匹以上がヒラヒラと飛翔していました。
長い尾の背面は瑠璃色に輝き、宝石のようにきれいです。
今回は15種以上の昆虫を紹介いたしました!
夏はまだ始まったばかりですが、8月、9月にはまた違った昆虫と出会えます。秋に入っても、植物相の遷移と同時に昆虫相も遷移していきます。
それではまた、ネイチャーフィールドXでお会いしましょう!
※写真は全て20.315が撮影。
※場所も全てネイチャーフィールドX。