自作パズル色々作ってみた+α
はじめに
こんばんは。ネオンです。
この記事は、ペンシルパズルI Advent Calendar 2022の20日目の記事になります。
個人的に今年はパズル寄りな一年になったと思います。特に今年は目標、というよりは『こうなったらいいな』くらいの気持ちの方針……? を主に二つ立てていました。
一つ目は、色んな種類のパズルに触れて、苦手なパズル種を克服すること。【解く側】
Puzzle Duelで非ニコリ系のパズルを解いたり、あと数独やスリザーリンクやカックロ(三つとも苦手意識がありました)の単行本を買って解いたりしました。結果的に、『こういうルールもあるんだなぁ』と知れましたし、あと、数独はまだまだ苦手ですが、カックロとスリザーリンクの感覚を少し掴めたのでまあまあ達成出来たと思います。
二つ目が、大きめのサイズでの作問や、新しいルールのパズルを作ること。【作る側】
ヤジリン以外の中サイズをいくつか作ってみたり、ジャイアントに挑戦(まだ一つしか作れていませんが)してみたり、あとはパズスクやオモパに何種類か投稿してみたりしました。こちらもまあまあ達成出来たんじゃないかなぁ、と思ってます。
そして今回は、二つ目の目標の後半部分、つまり、今まで投稿した新しいルールのパズルを振り返ってまとめてみようという記事になります。
マトリョーシカ
二年ほど前、初めてルールから作ったパズルです。この頃はヤジリンにかなりハマっていて、ループの中にループを入れたら面白いんじゃないかと思って出来ました。
初出はパズスクで、始めは「その他」カテゴリで出して、そこそこ解いてもらえたのでジャンル登録しました。登録するのも始めてだったのでとてもドキドキしていたのを覚えています。
名前の由来は、何重にもなるループをマトリョーシカに見立てたからです。かなり安直かもしれません。
ただ、ループが複数個あり、かつ線の交差がないのでマスの消費がとても激しく、あまり小さいサイズだと作りづらいのが弱点ですね。ジャイアントサイズでいつか作ってみたいです。
パッチワーク
「パズル通信ニコリ」のオモパコーナーに初めて載せて頂いたパズルで、自分のニコリデビュー(という表現で正しいのか……?)もこの号からになります。
ひとつのヒントで、線を引いて黒マスを塗るというのは、実はヤジリン(とこちらのブログ記事)を参考にしたのですが、結果的にはクセの強いパズルが出来上がってしまいました。
名前の由来は、チェッカー模様が線の周りに出てくるのがなんとなくパッチワークに見えたからです。
破綻しやすく、別解も出やすいところを灰色マスで無理矢理補っているという感じなのでもっと操作性が良いルールにすれば良くなるかもしれません。
【おまけ①】緊急会議
ここは作者の脳内の隅にある会議室。正方形の小さな机を囲んで、4種のパズルたちが集まって議論していた……
タイルペイント(以下 タ)「ええと、それでは、第一回絵が出るパズル会議を始めます。うーん……進行役、本当に僕でいいのかな?」
天体ショー(以下 天)「まぁ、集めたのもタイルペイントさんだし、一番先輩ですからねぇ。喋れるんだったら愛犬のほうがやってもいいけどー」
ステンドグラス(以下 ス)「別に、タイルペイントさんが進行役なのに異論はないけど、どうしてあんたもここにいるのよ? 絵なんか全くないじゃない」
ぬりめいず(以下 め)「い〜やいやいや、何言ってるんですか。私には迷路があるじゃないですか。解く面白さ以外の付加価値があるという点では先輩方と同じですよ」
ス「ふーん……ところで、どうしてここに集まっているんだっけ」
タ「それが、この記事なんだけどさ」
め「このパズルがあぶない、ですか。五年前の記事ですが、どうかしたんですか」
天「あ、天体ショーも載ってるねぇ」
タ「数年前から僕たちはニコリ本誌にあまり載っていないらしいんだよね。過去一年を見ても、ぬりめいずと天体ショーはまだ出ているけど、大盛りにはなっていないし、ステンドグラスに至っては一回も出ていないんだ」
ス「き、急に痛いところ突付くんじゃないわよ! LITSさんだってほぼ見ないじゃない。この記事だって私たちより★が二つ多いし」
め「でもLITSさんはネットでそこそこ人気ですよね。パズスクだと1500問いってますよ」
タ「そこなんだ。LITSやスラロームはネットでもそこそこ人気があるんだけど、絵が出るパズルは前者と比べると人気がそこまでないんだ。」
天「つまり、どっちも危ういのが天体ショーたちってことかなー?」
タ「ああ。特に僕とステンドグラスがね。それで本題に入るんだけど、この状況を僕たちで何か改善できないかなって思って集まってもらったんだ」
ス「何か改善、ねぇ……そもそもあたしのエディタが作られていないのが問題なんじゃないかしら。確かに線の引き方が特殊だけど、直線か曲線の凹凸を選んで二つの格子点を結ぶようにすればある程度いけそうじゃない?」
タ「でもここの作者、プログラミングとか全くできないからなぁ……」
天「それだとー、他力本願になっちゃうねぇ」
め「私も、絵を指定してパズルの部分だけ自動生成出来れば効率良くなると思ったのですが、これもプログラミングが必須ですね……」
ス「うーん……そうだ! 絵だから、擬人化とかはどうなの?」
天「擬人化ねぇ……受け入れられるのかなぁ。というか天体ショーたちが喋ってるのはもう擬人化されてるんじゃないのかなぁ」
ス「前例あるし、4コマ漫画みたいにルールを紹介出来れば知ってもらえるんじゃないかしら」
そのとき、会議室の扉から、颯爽と1種のパズルが現れた。
???「話はコソコソ聞かせてもらった。そいつには俺も賛成だぜ」
おまけ②(執筆中)へ続く……
ざっくばらん
オモパ二作目になります。コンビブロックというパズルが元になっており、長方形禁止ルール活かそうと、そこに言葉要素を足したパズルです。
しかし、言葉とカギと盤面の分け方とカナの配置をやらないといけないので、作るのがかなり大変なパズルになってしまっています。
当時(今も)言葉系のパズルはあまり触れたことがなく、実はカギを作るのもこのパズルで初めてだったのでおそらくルールが出来上がってから問題を作るのに一番時間が掛かっています。
名前の由来は、「ざっくばらん」という言葉が切り分けるときの擬音っぽいから(?)です。
カクテルランプ
時系列的にはパッチワークの三か月前にパズスクに投稿したパズルです。
この頃はストストーンにハマっていて、そのストストーンだと入れ辛い手筋(同じ部屋の両端に黒マスが入って繋がるやつ)や、あまり見たことない形(ドーナツ型の8マス)を簡単に作れるようなパズルを作ろうとして出来上がりました。なので手筋から作ったパズルとも言えますね。
名前の由来は「角(かど)でつながってる塊」で「角てるランプ」です。なので正確には英訳すると "cocktail lump" ですね。(正直 lamp でもいい)
弱点としては、白マスの制限がかなり弱いところですね。そしてそこを解消しようとして出来たのが次のパズルになります。
マティーニ
投稿したのが今年の八月なので比較的新しいパズルです。
当初は白丸に数字が無く、それぞれのカタマリに入る白丸の個数も必ず二つになるようなルールだったのですが、mukkiさんの助言により数字を付けて個数を操作出来るようになりました。
白マスに制限を付けたことにより、白マスの部分の面白さは増したにですが、その代わり多少認識が難しくなり、黒マスの操作性が悪くなったので、結局どちらも一長一短……って感じでしょうか。
名前の由来は、カクテルランプからの派生で、黒丸がオリーブっぽいなと思ったからです。マティーニって美味しいのかな……?
【おまけ②】4コマ漫画と相性いい説
裏の方にまわすかも(執筆中……)
タイルシティー
危うく忘れるところだった……
オモパコーナーにあったアーキペラゴというパズルの、1から最大のマスまでのカタマリをまとめるルールを、斜めつながりではなく縦横つながりにすればマスの消費を抑えられるのではと思って作りました。
県や市という表現は同じ時期にあったナンバーシティーというパズルを参考にしているのですが、解く際のナンバーシティー要素がないのと、作為を保つために小さい領域になりがちなので、いつか改良したいなと思っています。
名前の由来はそのまんまで、タイル形式で街(県)を作るからです。
とんとんべや
オモパ三作目です。二号前の四色○△□というパズルで活用し辛かった、3種類が均等に入るルールを、2種類にも拡張すれば面白いのでは、と思って出来ました。結果的に数字を表出させずに割り算の考え方を使うようなパズルになったと思います。
全然パズルとは関係ありませんが、作っているときに思い出したのが『数学ガール』にあった「素数が2と3しか存在しない世界」でした。なんとなく似ている気がします。
弱点は少し見辛いところですね。自分も送る際に二問破綻していて修整したので部屋が余分につながっているところは見つけにくいです。解く際の見辛さはモチベーションにも影響すると思うので記号換えたりして解決出来ればなぁ、と思っています。
名前の由来は部屋の中を均等(とんとん)に分けるからです。
ジャンル登録されなかったパズルたち
パズスクに投稿したもののジャンルの登録までには至らなかったパズルたちもあります。その他カテゴリに残っているので、ぜひアイデアのヒントとして活用してください。
・スケッチーアロー
登録しなかった理由:矢印の制約が使いづらい(当初複数解出しまくったため)
・シンクホール
登録しなかった理由:ルール4がイマイチな気がしたから
・クロスクリップ
登録しなかった理由:表出する要素が多すぎたため
さいごに
ここまで読んでくださりありがとうございました。過去のオモパの情報をブログなどから知って、それを辿って読むのがとても面白かったのでこういう記事を書かせて頂きました。
今後も色んな新しいパズルを作っていけたらなと思います。
会議の際に忘れられていた悲しきパズル「なんだよ、ひとりにしてくれ……」