#19-継続のコツ|小さな成功体験を逃さない
物流のラストワンマイルをDX化する【207株式会社】がお届けするPodcastの文字起こしnoteです。今回はTODOCUクラウドの営業、アプリストアのASO(アプリストア最適化)、CSと幅広く業務に携わっている黒川さんに話を伺いました。前編はこちら。
インタビュアー:Tasuku
インタビュイー:207 黒川
ー 改めて会社の中でのご自身の役割やポジションについて簡単にご紹介頂けますか?
黒川:TODOCUサポーターという配達員の方向けのアプリを主に担当しています。例えばアプリから発信しているTwitterの事や、お問い合わせの対応、アプリから配信されるプッシュ通知など、配達員の方がアプリを使っていて中の人を感じる部分を発信しています。
その部分が主な役割、ポジションになっていると思います。
ー 実際に開発の方が作っている機能以外でユーザーに一番近いのは黒川さんですよね。
黒川:そうですね。確かに。
ー 会社の中での自分のミッションをどう捉えていますか?
黒川:営業を通じて、よりアプリを使ってもらい配達員の方々が配達をしやすくする世界を作っていくというところで、アプリを広げるという部分はミッションになっているかなと思います。
ー ユーザーだけではなくクライアントもフロントに立ってお仕事されていますよね?
黒川:そうですね!
ー 多岐に渡ってきていますが、個別の短期目標・長期目標はありますか?
黒川:配達員の方たちの口コミでアプリを紹介して頂くので、軽貨物をやっている50人くらいの会社の方から、お問い合わせを頂く機会が最近すごく増えています。
そこで導入して使ってもらい「入れて良かった!」と思っていただく良いサイクルを、もっと大きくしたいという事が短期的な目標ですね。
長期的な目標は、配達領域はまだまだ課題があり、アプリだけでは解決出来ない事が多いとも思っているので、その辺りを207株式会社(以下「207」)を通してもう少し良い世界にしていけると良いのかなと思います。漠然としていますが。
ー 普段のメンバーとの定例や日々のコミュニケーションはどうされているかについてお話伺えますか?
黒川:私は定例が2個あり、TODOCUサポーターというアプリの改善をする為の定例が1つと、TODOCUサポーターを法人に広めるための営業会議が1つあります。あとはCTO福富さんとCEO高柳さんと1on1を隔週くらいでやっています。
ー 207のメンバーはどういう人が多いと思いますか?
黒川:話しやすくて皆いい具合に適当なので(笑)適当に話しかけても良い感じに回答してくれる事が多いですね。
ー 確かに話しかけづらい事は無いですよね!
黒川:そうですね!無いですね!
ー 他の会社にあまり無いチーム・組織としての特徴は何かありますか?
黒川:完全リモートだけど、オフラインで皆で一緒に居る様な環境を作る事を意識しているなと思っています。例えばDiscordで話しかけたい時だけ入って、話したい事を話してまた抜けていく事が全然許されるというか、実際に居ないけど実際に居るよりも話しかけやすい環境があるなと思いますね。
ー 今の面白いですね!オフラインで同じオフィスに居るよりも話しかけやすい環境という事ですか?
黒川:そうですね!
ー それは他の会社も出来そうで出来てなさそうですよね。その違いは何でしょう?
黒川:確かにそうですよね。207の皆がオンライン慣れしているんですかね。他の会社よりリモート慣れしている気はしますね。
ー 個人個人のリテラシーも多分高いですし、あと基本ウェルカムな感じがしますよね。
黒川:そうですよね。
ー 207に入って組織としてチャレンジしてきた事で、上手くいったエピソードはありますか?
黒川:アプリの改善でASO(App Store Optimization)はやれば成果が出ると分かっていた事ですね。
あとは宅配事業者向けのnoteを作って発信していてオウンドメディアっぽい「TODOCUマガジン」というものをやっているんですよね。宅配事業者の方々が課題に思う事をどう解決するかを記事を書いていて、それが最近ジワジワと読んでもらえて、そこからお問い合わせが来るようになったところは上手くいったなと思います。
Twitterも運用していますが、そこからも「法人プラン気になります」というお問い合わせを頂く事が本当に増えていて、その辺もやっていて良かったなと思います。
ー 確かにメディア運用は黒川さんの領域ですし、あとは継続は力なりというか、始めたけど辞めてしまう組織が多い中でしっかり続けられていますよね。
黒川:本当に苦しいながら続けてますね(笑)
ー 数字がウィークリーやデイリーで目に見える様に伸びなければ辞めてしまう事は結構あると思いますが、長く続けるコツはありますか?
黒川:ユーザーの方々がみんな優しいので配達員の方々がTwitterでシェアしてくれると、どんどん記事が読まれることがあるので、コツというか仲間をいっぱい集めるのがいいなと思いますね。ユーザーの方と皆で一緒にやっているようなところがあるので、その辺は本当に救われているなと思いますね。
ー ユーザーがシェアしている事を黒川さんが気付いてる事自体もすごく良いなと思っています。あまりそういうことまで見にいかない人も結構いると思うので、現場で気付く力もすごく大事ですね。
黒川:ありがとうございます!毎日エゴサーチしています(笑)
ー そういうことがとても大事ですよね!
黒川:そうですよね!意外と文句も書かれていますが、話題になっていることが嬉しいですね。
ー 仕事が好きで興味があるからエゴサーチするわけですよね?
黒川:そうですね。
ー 全部が繋がっていてとても良いなと思いました。逆に上手くいかなかったエピソードは思いつきますか?
黒川:いざ営業しようとなった時に、コールドコールをしてみようとか、アウトバウンドで営業機会を貰うために色々な事をやっているところですが、あまり上手くいっている感じがしないですね。
やはりゼロから営業を開拓していくことが本当に難しいですし、紹介でご提案させてもらった方が話も早かったりニーズが合っていたりするので、そっちの方が良いのかなと最近は思っていますね。
ー 同意ですね。黒川さんが仰っていただいた顧客目線の話で言うと、コールドコールは一番非効率ですよね。もちろん100件に1~2件あるかもしれませんが、それを考えると紹介などが一番ベストですよね。
黒川:そうですよね。
ー では紹介をどう獲るんだという話になると、既存のお客さんの顧客満足度を上げるビジデブというかサポートの部分にリソースを割く感じですか?
黒川:そうですよね。そこは本当にこれからやっていかなければと思うので注力したいですよね。
ー 面白い分野ですね。今の組織にあえて改善点を指摘するとしたら思いつくものはありますか?
黒川:他のスタートアップと比べて若干行動量が足りないのかなと思う時があり、もっともっと色々な事をやらなければいけないと思いますね。
ー どうやったら行動量が上がっていきそうですか?
黒川:そこも難しいなと思いますが、「スタートアップだからやるでしょ!」みたいなところは結構大事だと思っているのですが、皆大人だし考えながら行動するので「それ絶対意味ないじゃん」みたいな事が起きることがあり、スタートアップだからやるべき部分がやれていないなと思いますね。
ー とても良いですね!僕もその観点大事だと思います。ちなみにいま思いつく範囲で具体的にすぐやった方が良い事はありますか?
黒川:賛否両論あれど色々な会社がやってきた営業手法は一通りやってみて、自分たちの所感を持った方が良いと思うんです。例えばコールドコールもそうですし、FAXを送って営業したりお手紙を書いて営業したり、色々な方法を一通りやってみて結果を見てみることを早急にした方が良いんだろうなとは思いますね。
ー 今のは良い例だと思います。それが出来ていないのは、この人に聞かないとやるやらないを決められない意思決定プロセスの組織的な話なのか、単純にFAXをしたりメールを送ったりするHowの部分のナレッジが無いからなのか、どの辺りですか?
黒川:組織的なところで言うと、やろうと決まればすぐやると思うんです。「いつでもやって良いよ」という感じになると思うのでその辺りの障壁は無くて、多分手が回らない、人が足りない部分が大きいかなと思いますね。
ー 確かに。もし営業のスペシャリストでご興味を持ってくれる方が居たらぜひ応募して欲しいですね!
黒川:ぜひお願いしたいですね!
ー 仕事絡みでいま一番興味がある事、技術的・ビジネス的どちらでも良いので何か一つ上げてもらえますか?
黒川:配達員さんとコミュニケーションを取る事が多いのですが、彼らが持っている職人技にはすごく興味があります。午前中の時間指定を配りきる技などプロフェッショナルな技をいっぱい持っているので、その辺りは最近興味がありますね。
ー 良いポイントですね!207のアプリで、その人にしかない技術が汎用的に展開できるようになったら良いですよね。
黒川:そうですね。
ー 今後207の組織をどういう風にしていきたいですか?
黒川:人数を増やして出来る事もたくさんあると思いますが、変に増やすよりはきちんとパフォーマンスが出る状態で動きやすい人数・環境を保っていたいなと思います。自分で考えて出来る自立した人達をたくさん集めて、そういう精鋭で組織が組まれると良いなと思っていますね。
ー 5年後などに組織が数百名の単位になった時、黒川さんご自身は207でどういうポジションでいたいと思いますか?
黒川:組織が大きくなっても、今と同じ事をやっていてもきっと楽しいだろうとは思っているので、今と同じ事をより精度を上げてやっていきたいですね。
ー 今後の207や組織文化についてお伺いしたいのですが、まず207という会社を通して実現していきたい事を伺ってもいいですか?
黒川:「いつでもどこでもモノがトドク」世界ということを掲げているので、本当に物流のラストワンマイルのそういうところを構築出来たら楽しいだろうなと思います。自分の中で言うと色々な事を挑戦させてもらえるので、常にやりたい事を持って207で実現出来ると楽しいだろうなと思いますね。
ー 黒川さんのやりたい事はどういう事ですか?
黒川:例えば、ユーザーの方々のコミュニティを作りたいと思っています。法人プランを使ってくれている方々のコミュニティもあれば楽しいだろうなと思います。私達が提供しているサービスは基幹システムっぽいところになるので、エンジニアの方でいうGitHub、私達でいうところのセールスフォースみたいに配達員の方々でいうTODOCUサポーターになれば良いなと思っているので、そういうプロダクトにする為の事は全部やりたいと思っています。
ー 素敵ですね。やりたい事のテーマとして、人と人を繋ぐ、コミュニティなどのキーワードがありますか?
黒川:確かにそうですね。コミュニティを作れると楽しいだろうなと思いますね。アプリの使い方をプロの配達員の方が新人の配達員の方々に教えてあげることがあれば、私から使い方をお伝えするよりよっぽど良いと思うので、そういうことがアプリの中で実現出来たら楽しいだろうなと思いますね。
ー 207の3つのValues「Speed with quality」「Be open」「3S」どれが一番好きですか?
■ 207 Valuesについて
1. Speed with Quality スピードMAX、クオリティ7割
即レスを意識し、タスク実行はスピードMAXでかつクオリティは7割を担保せよ。
2. Be open 情報の透明化と自律駆動
メンバー全員が有機的に素早く最善の切断を下せるように、常に信頼しオープンマインドな行動を心掛けよう。
3. 3S 先生であり、生徒であり、科学者であれ
常に体験しインプットを惜しまず、かつアウトプットし、データで判断せよ(Sensei、Seito、Scientistsの頭文字の「S」をとって3S)
黒川:私は「Be open」が好きですね。皆「Be open」じゃないですか(笑)?
ー ほとんど「Be open」ですね。どの辺が良いと思いますか?
黒川:自分が参加していない会議でもどういう会話がされているか全て公開されているので、誰もが一次情報にアクセス出来る環境が整っていて、最短で最速にパフォーマンスが出せると思うんですよね。そういう環境があるので、ふと入った業務委託の方でもすぐに環境に慣れてすぐにパフォーマンスが出るようなところが良いなと思います。逆に自分の発言を皆が見れる環境にあるので、発言の視座が上がるというか、いつ聞かれても恥ずかしくない発言が出来ているなとなんとなく思っていますね。
ー 振り返り力高いですね!仰る通り、議事メモを十個見るより一個のミーティングを見る方が解像度が上がるケースはありますよね。話のトーンは議事メモでは分からないですよね。
黒川:確かにそうですよね。
ー それだけではなく、自分の発言が他の人にどういう風に捉えられているか、そういう振り返りで使うのも確かにありますよね。
黒川:そのあたりは意外とメリットだったなという感じはしますね。
ー 初めて出た視点で面白いなと思いました。207のValuesが発揮されていると思う仕事の瞬間はありますか?
黒川:私達は、毎週新しい機能やアプリの小さな改善を繰り返しているので、時々システム障害が起きることがありますが、ユーザーから問い合わせがあったらエンジニアの皆はすぐに直してくれるし、時間が掛かりそうであればすぐに情報開示して配達員の皆に伝えようという意識があるので、本当に「Speed with quality」と「Be open」が体現されているなと思います。
「3S」も配達員の方が一番詳しいので、すぐに教えてくれる先生だなという感じがしますね。
ー Valuesの更なる浸透の為に提案はありますか?
黒川:「Be open」などは特にそうですが、しっかりと出来るメンバーを仲間として集めていくことは大事だと思います。
ー 具体的に言うと、今後仲間を新しく迎える時の採用などですか?
黒川:そうですね。
ー 新しい人に会った時に、短時間の面接面談だとどういう人か見抜けない事が多いかと思いますが、何かコツやメソッドはありますか?
黒川:ふとした会話の相槌に結構人が出るなと思っていて、何を回答したかというよりどんな風に喋っているかが大事かなと思いますね。
ー 確かに相槌一つとっても人が出るなと思いますね。どれだけ興味を持って私の話を聞いているんだろうとか、エピソードを話してもらう時もどれだけ自分の人生に興味を持っていて感情が入っているかなど、ポイントはありそうですね。自分の自慢話だけでなく、相手がこういう事を聞きたいだろうからこういう順番で話さないとという心遣いや前提の確認など、そういうところまで出来る人は多分最強ですよね。
黒川:そうですよね。プロフェッショナルな方が入ってくれる事が多いと思いますが、変な意味では無く、今の状態がイケてなくても、それを構築した人がいる背景を尊重してほしいなという気持ちがあり、その辺の触れ方とかは結構見てしまいますね。
ー 良い視点ですね。逆説的にイケてない人は自分主語で話す人ですよね。「俺はこうやって成功してきた」「俺が知っているベストプラクティスはこうだ」「だからこうやったら出来る」みたいな。予算もメンバーも環境も全く違う中でそれが活きるわけ無いのに…。視野を広げるというか、作っている人がいるんだという背景や、前向きに直していこうなど、そういう多眼思考や目線の広さ・高さですね。すごく納得しました。
黒川:良かったです。確かにそういうところですよね。
ー 最近のニュースを一つ伺っていまして、個人的な事でも会社の中でも良いので何か頂けますか?
黒川:会社の事ですが、TODOCUサポーターのTwitterのフォロワーが1100人を超えたという事が結構嬉しかったですね。
ー すごいですね!始めた時は何人くらいでした?確か全く運用していないアカウントが一応あった状態から始まりましたよね(笑)?
黒川:確かにそうです(笑)多分始めた時は600~700人くらいだったと思います。アプリがどんどん改善されてユーザーが増えていくのと比例して、一緒にフォロワーが増えていくような感じですね。
ー 良いサイクルが回っていますね!引き続きよろしくお願いします!何か社員でも知らないような「Be open」な一言を一つ頂けますか?
黒川:皆あまり見てないと思いますが、アプリのレビューに今まで酷評が書かれていたのが、実は最近「助かってます」みたいなレビューが増えていますよというニュースがあります(笑)
ー 良いですね!確かにそういうの皆見ないですよね。
黒川:そうですよね。意外と見ないですよね。
ー そういうことを発信してもらえるのは嬉しいですね。ありがとうございます。今後どういう人と働きたいか、改めて教えて頂けますか?
黒川:一緒に手を動かしてくれる人、実行力になってくれるような人と一緒に働きたいなと思います。やはりスタートアップなのでスタートアップらしく、皆で行動量を増やしていければ良いなと思っています。
ー 最後に一言お願いします。
黒川:サービスも凄く伸びていて今が一番楽しい時だと思っています。アプリの成長と組織の成長と自分の成長の機会を貰えるので、色々な事が体験できる一番良い時期だなと思っているので、興味がある方は応募していただけると嬉しいです。
ー ありがとうございました。
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