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#10-“何でも屋”西田が大事にする戦略的謙遜術

物流のラストワンマイルをDX化する【207株式会社】がお届けするPodcastの文字起こしnoteです。今回は、TODOCUクラウドのQAエンジニア西田さんに業務内容から戦略的謙遜術、代表高柳との出会いについて話を伺いました。

インタビュアー:Tasuku
インタビュイー:207 西田

ー 簡単に自己紹介をお願いします。

西田:207株式会社(以下「207」)の西田と申します。創業から在籍しており、現在はTODOCUサポーター、TODOCUクラウドのQA(Quality Assurance Engineer)エンジニアとして品質保証を担当させて頂いております。

ー 創業から参加されているのでQAの前から何でもやられてますよね?

西田:そうですね。最初はお金が無かったので受託開発をやっていました。配送を行いながら、車の中で受託開発のディレクションとかをやりつつ…色々やってきてますね(笑)

ー 凄いですね!いわゆる何でも屋ですよね?

西田:そうですね、何でも屋でした。これからはどうなっていくんでしょう。

ー 楽しみです。カジュアルなところからお話ししたいのですが、趣味・休みの日は何をされていますか?

西田:最近は娘と妻と遊んでますね。基本的に映画を見てスシローに行って帰ってくるという流れになっています(笑)

ー 僕も毎週、お寿司屋さんに行ってますよ。最近2歳の子供がホタルイカにハマって成長を感じています(笑)

西田:それはすごいですね(笑)

ー 昔スポーツをやられていたとお聞きしましたが、確かバスケットボールでしたよね?

西田:そうですね。バスケットボールを小4〜28歳くらいまでやっていました。

ー 実業団で優勝されたんですよね?

西田:実業団の一個下のレベルになるクラブチームですが、そこで一応、全国優勝しましたね。

ー チーム団結して優勝しにいくぞ!という感じだったんですか?

西田:そうですね。元々バスケットボールが強い中学校で、中学時代の同級生と組んだチームでした。その中学校の一番大事な夏の試合の時に地区予選で敗退して、それで「どうしてもみんなで一回勝ちたい」という話が出たんです。高校はバラバラになってしまいましたが、みんな地元にいたので「もう一回全国挑戦しようよ」という話から出来上がったチームです。10年くらい掛かりましたけど一応優勝は出来ました。

ー 優勝するぞ!と言ってから本当に優勝するチームは中々無いと思いますが、練習など工夫した点はありますか?

西田:工夫というか、結構戦略は考えていました。今、NBAいわゆるアメリカのプロバスケットボールリーグで主流になっているストレッチ5という新しい戦術があるんですよね。それを僕らは10年前から自然とやっていたんですよ。たまたまでしたが、そこは意識していました。
時代より早く新しい戦術を取り入れていたのが理由の一つだと思っています。

ー すごいですね、自然にやっていたんですか!(笑)

西田:そうですね。自然にというか、色々研究はしていました。アメリカの大学のバスケットボールはとても戦術が優れているので、その辺りを見ながら構築はしていったと思います。

ー プロの試合などをたくさん見て良いと思うものをどんどん取り入れ、それを愚直に練習して優勝した感じなんですね。

西田:格好良く言うとそんな感じです。

ー 西田さんは負けず嫌いですか?

西田:いや、僕は結構負けても何も思わないタイプですね(笑)

ー そうなんですね!当時はチームの方が優勝や勝つことにこだわっていたんですか?

西田:そうですね。おっしゃる通りだと思います。

ー あと確かボーリングも上手いですよね?(笑)最高スコアはどれくらいでしたか?

西田:ボーリングは上手いです(笑)スコアは、297ですね。

ー なんで3本最後残しちゃったんですか?(笑)

西田:それが僕っぽいところですね。詰めが甘いというか(笑)

ー なるほど。でもあまり悔しいとも思わなかったですか?

西田:思わないですね(笑)やっちゃった!というくらいの感じです。

ー 本当に西田さんの人柄ですね。ここから軽くキャリアを深掘りしたいのですが、207にJoinする前はどんな事をされていましたか?

西田:大学時代何をやってたかというとバスケットボールとボーリングしかやっていなかったのでほぼ勉強はしておりませんでした。卒業を控えて、就職活動をして一件だけ面接を受けましたが、その会社にたまたま代表の高柳と新卒同期入社する事になりました。

僕は不真面目だったので働きたくなかったんですよね。なのでずっとサボっていると2週間くらいでクビになりました。そこから2~3ヶ月ボケっとしたあと、高柳も近いタイミングで辞めたので、一緒に京都に行って仕事をするような形になり光回線を売っていました。

一年くらい京都にいて、法人営業チームの立ち上げのお手伝いだったり、ティッシュ配りとかそんな泥臭い事ばかりしていました。そうすると、バスケットボールがしたくなったので地元に戻ってフリーターみたいな事をやっていました。

ー 最初は営業で入られたんですよね?興味があって就職活動してたというよりは、みんながやってるからという感じでしたか?

西田:そうですね。受かりそうだと思ったから受けて、受かったので行きました。本当に何も考えてなかったですね。

ー 実際入ってみてすぐ辞めてしまったという事ですが、どの辺りにつまらなさを感じましたか?

西田:僕はあまりコミュニケーションが得意ではなく、ビビりなんですよね。マンションのインターホンを押して突撃訪問するスタイルだったのですが、どうもそれが苦手で…インターホンも押したくなかったので、ずっと公園で寝ていました(笑)。

ー(笑)当時会社に帰って上司に報告する時はどんな感じだったんですか?

西田:いやぁ、全然記憶に無いですが多分嘘をついていたと思いますね。すごくBe openですが(笑)

ー そこから代表の高柳さんに誘われて付いて行ったという事ですか?

西田:誘われたというかずっと電話をしてたので、その流れでといった感じですね。

ー では同期として仲が良かったんですね。ちなみに当時、高柳さんの営業成績は良かったですか?

西田:高柳はすごく売っていましたね(笑)

ー いまのタイミングでキャリアを振り返り、キャリアの軸は何かありましたか?

西田:バスケットボールで全国優勝したくらいのタイミングで、高柳から久しぶりに連絡がありました。「いつ東京来るの?」という感じで。

当時、カンブリア宮殿でFactelierさんという銀座のアパレルメーカーが紹介されていて、それを見て「これからwebだね」と丁度思っていた時期でした。なので、年末に東京に行き高柳と話して、その流れで上京しました。

ー それまで東京に来たことは無かったですか?

西田:無いですね。全国大会で来たくらいです。

ー 新しい環境に飛び込む時に、不安みたいなものはありましたか?

西田:無かったですね。もう割り切ってたので。自分は何も出来ないからお金貰えないの当然じゃん?と思っていました。バイトをやりつつ企業のインターンをやって、教えてもらって恩返せばいいやという感じです。その辺りは全然怖くなかったです。

ー これまでの話でもかなり謙遜というか、自分を下手に出してお話しされますよね。昔からそうですか?

西田:確かに(笑)。そうですね。どうなんですかね。そんな事無いと思いますが…。

ー 例えば、僕も調子に乗って良い事は無かったなという振り返りから、戦略的謙遜のようなことはあるかと思っています。調子乗るよりも謙遜でいた方が情報が集まるし、コミュニケーションしやすいことにある日気付いて、僕はどちらかというと戦略的謙遜タイプですが、そういう実体験などありましたか?

西田:207に入ってからの話になりますが、スキマ便やQAチームの立ち上げを僕が担当していて、立ち上げる時はほぼ情報ゼロの状態ですが、下手に出まくっていると色々情報が吸い上がって来た気がしますね。だからかスムーズに立ち上げが成功したと思います。

ー どんな現場に行っても役に立つスキルですよね。

西田:そうですね。今後は戦略的にやっていきます(笑)

ー 高柳さんの魅力について、西田さんはどこにあると思いますか?

西田:22歳くらいの時から彼は全然変わっていなくて、「こういう世界を作るんだ」と決めたらそこから全然ブレないんですよね。
僕と高柳は「お金はどうでもいい」という様なところなど結構似ているのですが、本当にお金よりもやりたい事をやるところがすごく素敵だなと思っています。

ー 短期的なところを見ているというよりは、すごく先を見ているから船酔いしないという、孫正義さんのようなタイプですよね。

西田:そうですね、おっしゃる通りだと思います。

ー 昔からそれは全然変わらないという事なんですね。

西田:本当に変わりませんね。それが僕がずっと慕っている一番の理由かなと思います。

ー 東京に来られて初めてお会いしたと思いますが、同じ経営陣であるCTOの福富さんについてはどう感じていますか?

西田:僕の中で今一番の憧れは福富で、開発やPdM(プロダクトマネージャー)、QAも僕より出来て、事業計画なども作れる。ジェネラリストの最強版みたいな存在が福富なんですよね。すごく仕事的にも尊敬していますし、物腰の低さも尊敬しています。

ー 確かに、福富さんもとても謙遜されますよね。

西田:とても謙遜されますね。たまにボソッと鋭い事を言われるんですよ(笑)そのバランスがすごく良くて、仕事をしている時に意識が引き締まるというか、バランスを取るのが上手いなと思います。

ー 経営陣でもキャラが違っていて、それぞれの魅力がある良いチームですよね。ちなみに西田さんは、ジェネラリスト志向とスペシャリスト志向のどちらですか?

西田:僕は本当に何でも屋として働いてきて、QAにコミットしてスペシャリストになりたいと思った時期がありましたが、あまり楽しくなくて。だからジェネラリストを極めたいなと思ってはいますが、それがどういう風な仕事に繋がるかまだ見えて無いです(笑)

ー 先ほどおっしゃった通り、福富さんと高柳さんも創業メンバーなので、必要な事は何でもやるマインドはすごく強いので学べそうな環境ではありますね。 話は変わりますが、創業期から関わられていて、印象に残っている成功体験や失敗体験についてお話いただけますか?

西田:まず成功体験で言うと、CTO福富とエンジニアの若月が入るとき、その2人に入社してもらうキッカケになったオフィス移転ですね。「部屋を用意するので来てくださいよ!」というのは良かったと思っていますね(笑)。

そこから徐々に会社になっていった気がします。

失敗体験で言うと、ここ一年の話なんですが、もうちょっと配送員さんの声を聞けたらプロダクトはさらに優れたものになっただろう…と感じています。

ー 西田さんご自身も配送をして、スキマ便のプロダクトをグロースさせるのに貢献されてきたと思いますが、色んな配送員の方がいるからこそそういう人達の声をもっと拾うべきというイメージですか?

西田:そうですね。おっしゃる通りです。やはり配送員の方は機械やスマホに慣れていない方が多いので、もう少し配送員の車に横乗りしたり、現場をリアルに体験することをやった方が良かったと思います。

ー 確かに。IT会社にいてそこに慣れてしまうと、スマホを使うにも当たり前レベルが自然と上がってしまいバイアスが掛かかりますよね。これから、そういうこと(現場を知るもと)もどんどんやっていってプロダクトを伸ばしていける。ある種の伸びしろとして捉えられますか?

西田:はい、おっしゃる通りです。

ー 西田さんご自身で感じている自分の強みと弱みについて教えて頂けますか?

西田:強みに関しては、結構適応能力があると思っています。ある程度のところまでは形に出来ると思っています。これは経験というよりも、思考することが得意なのかなと思っています。

ー ちなみに自分が今までやったことの無い仕事振られた時、どう情報をキャッチアップしていますか?例えばその分野に詳しい人に聞く、自身で調べるなど、何かありますか?

西田:まず業務にワークフローあるので、そこを聞きます。当事者やスペシャリストの方に聞いて、それを訳が分らないなりにやっていくということを繰り返し行うんです。そうすると疑問点がいっぱい出てくるので、それをクリアにすると必要なスキルが一通り身につく気がしてます。いつもそのやり方でやっています。

ー 全体を粗く把握した後、スペシャリストの意見を聞きながら肉付けしていく感じですか?

西田:そうですね。

ー 逆に弱みについてはいかがですか?

西田:最近僕の業務範囲を狭めようと思っています。やる事・やらない事・人に任せる事をしっかりと分けてやらないと、自分に与えられているQAという仕事が疎かになりそうなので意識しています。

ー ありがとうございます。少し話が繋がりますが、個人としてのチャレンジは何かありますか?

西田:今はあんまり感じてないですね。会社としてやっている事はたくさんありますが、個人でやりたい事はあまり無いので…無いと思います(笑)

ー 今後も207の規模が大きくなっていくと思うのですが、会社内でのポジションという意味で、最終的な目標はありますか?

西田:現状はあんまり考えていません。理想は「どこかが空いたら、テトリス的な感じで形を変えてブロックを消しに行ける・リソースが足りなくなったら手伝いに行ける」ことはやりたいと考えていましたが、果たしてそれで良いのかな?と思っています(笑)

そこは、今後も考えながら自分のポジションを見つけていければと思っています。

ー 実は僕も似たような思考をしているのですが、とはいえ、やる仕事を選ぶ自分がいたりするんですよね。それは「仕事が楽しいか」「トップの人がいかに魅力的かという人軸的な話なのか」「事業・物流のような業界的な魅力なのか」というところでいうと西田さんはどの辺りで判断されていますか?

西田:僕は結構人軸な気がしますね。物流業界が好きじゃないかと言われたらそうではないと思いますが、やはりそこを目指している高柳や福富に魅力を感じているので、そちらな気がしています。

(後半へつづく)

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