#31-CTO福富に聞く、207開発組織の良し悪し
物流のラストワンマイルをDX化する【207株式会社】がお届けするPodcastの文字起こしnoteです。今回は207のCTOとして活躍する福富さんに、207開発組織の考え方、どんな人材が207にフィットするかなど話を伺いました!
前回からのつづきです。
インタビュアー:207 代表 高柳
インタビュイー:207 CTO 福富
高柳:207株式会社(以下「207」)は今まで渡り歩いた組織に比べると一番スモールですよね?
福富:そうですね。
高柳:現状の開発組織の人数は何人くらいですか?
福富:フルコミットでいうと僕を含めても4人ですね。僕は今あまりコードを書けてないので、実質フロントエンドを出来る方が2人とバックエンドを出来る方が1人の構成です。
高柳:ハーフコミットの方を合わせる何人くらいですか?
福富:ハーフコミットの方を合わせると合計9人くらいですね。
高柳:副業のハーフコミットの方もいる中で、207の開発組織のカルチャーで良いなと思うところはありますか?
福富:必要以上に自分の事を良く見せようとする方がいないという事が良い事だと思います。等身大でコミュニケーションして、分からない事は分からないと言える方が揃っているので、これは簡単そうで難しいと思うんですよ。
高柳:結構そういう事は少ないですか?
福富:やはり出来る奴だと思われたいという思いや、出来ない奴だと思われそうで恥ずかしいと思う人は多いですよね。それが無いことが良いことだと思っています。
高柳:へえ!良いですね。なぜそんな事が出来るんでしょうか?
福富:なぜでしょうね。
高柳:人間誰もが自分を良く見せたいですよね?(笑)
福富:そうですよね(笑)単純にコミュニケーション量が多いからもあるかもしれないですね。コミュニケーション量がこんなに密になっていたらどうせバレてしまうじゃないですか。だから結果としてそこの域に達しているというのは一つあるかもしれないですね。
高柳:ではコミュニケーション量が少ない一番最初は、少し自分を塗ってるんでしょうか?
福富:1年半前くらいの皆のコミュニケーションを思い返すとあったと思いますよ(笑)
高柳:そうなんですね。では昔は「僕、出来るんですけど」みたいな感じだったという事ですね?
福富:そうです。少し自分でも理解していない単語を分かっている風に言ってしまうこととか、振り返ったらあると思うんですよね。
高柳:なるほど(笑)福富さん自身はそういうところは無いですか?
福富:僕自身はどうなんでしょう。たまにあるかもしれないですね。昔に比べたら減っているとは思います。
高柳:どういう時に出ますか?
福富:どういう時に出るんでしょうね。たまに「やっちゃったな」と自己認識するととても恥ずかしい気持ちになるんですよね(笑)自分を見繕おうとしているなという。多分調子が良い時なんでしょうね。
高柳:なるほど(笑)でも僕もありますね。僕は元々営業畑から来ているので、営業の時は分からない事を分からないと言うよりも分かった風にして後でやるとか、作れなさそうなものも全部作れますと言った方が取れるので、それがもう染みついているんですよね(笑)だからそこで出ますね。
福富:でも営業はそれによってちゃんと実利がありますからね。
高柳:まあそうですね。確かに開発組織内だったら実利は無いですね(笑)
福富:そうです。チームの視点で見たら良い事一つもないので、等身大が良いですね。
高柳:確かに。逆に207開発組織で改善すべき点はありますか?
福富:言語化能力をもっと高めていきたい思いはあるかもしれないですね。いま改善する方向には向かっていて、更にそれを加速させたいところですね。つまり何かというと、共通言語を増やすなどです。
高柳:例えば「この画面の事はこう呼びましょう」みたいな事はよく言っていますよね?
福富:そうですね。それも一つの共通言語ですし、あと、結構ソフトウェアエンジニアは抽象的概念を共有するシチュエーションが多いんですよね。そういう抽象的な概念に言葉を作ってあげないと、毎回複雑な説明を挟む必要が出てくるので、「こういう概念の事を今後はこういう単語で呼びましょう」というラベル付けする作業が必要だなと思っています。
そういうことは自分たちで発明するより、本などで勉強すると情報が転がっているので、標準的に使われている共通言語みたいなものを皆で吸収して共有して定着させる作業をやっていきたいと思っています。
高柳:先ほど改善傾向にあると仰っていましたが、改善に向けて何かアクションはされているんですか?
福富:SS会(エンジニアシェアハウスで企画している勉強会)が正にその改善の一つかなと思っています。
高柳:なるほど。「下馬寿司会」ですね!
福富:皆で本を読み合い「こういう概念がありました」など日々共有し合っています。
高柳:良いですね。福富さんが渡り歩いてきた組織で、一番大きな規模感で何人くらいでしたか?
福富:難しいですね。会社全体かチームかによって、また変わってきそうですね。
高柳:では一旦会社組織でお願いします。
福富:会社で言うとmixiが最大だったと思いますね。それでも300人ほどです。
高柳:なるほど。207以外で一番小さい組織はどこですか?
福富:ベガコーポレーション時代の会社の東京ブランチに限って言うと、207と同じくらいだったかもしれないですね。
高柳:新規事業だからという事ですか?
福富:そもそも1番最初は4人くらいだった気がします。
高柳:なるほど。組織だけを切り取ると、福富さん自身が一番居心地が良かったところはありますか?
福富:居心地はどこも良かったような気がしますね。悪いところは無かったですね。
高柳:それぞれの組織にそれぞれの良さがあるということですか?
福富:はい。居心地の良さを作っている要因はそれぞれバラバラなんですけどね。
高柳:207の組織は、今まで渡り歩いてきた中ではどこと近いですか?
福富:僕の印象だとベガコーポレーションさんに一番近いような気がします。
高柳:さすが株主!(笑)
福富:カルチャーフィットしていたんですかね!
高柳:207の組織は居心地良いですか?
福富:居心地はとても良いと思っています。
高柳:福富さん自身が渡り歩いてきた組織が居心地が良いという感じですね。207の居心地の良さは何で構成されていると思いますか?
福富:207に関して言うと、人数が少ない事もあって皆仲が良いのは一つあると思いますね。
高柳:それはありますよね。
福富:皆が集まっているコアは高柳さんだと思うんですよね。高柳さんという人を中心に集まっているという意味で、高柳さんの事が嫌いな人はいないでしょうし、そういう意味で居心地が良くなっている印象ですね。
高柳:それは、これから組織を拡大させていくにあたって逆にとてもボトルネックになりそうですね。それの再現性を担保するにはどうすればいいんでしょう?
福富:だから2つでしょうね。高柳さん自身がすごくスケールしても大丈夫なくらい求心力を高めていく、つまりSoftbankの孫さんのような感じになっていくのか。もしくはどこかでコアの部分を、人からミッションやプロダクトとかに移していくのか、ですね。
高柳:後者が良いですね。前者は僕に出来る自信が無いので(笑)
ミッションなどをもう少し浸透させる仕組みを作る事は出来るなとは思っているので、後者の方でしょうね。
207がこれから直近1年で一番力を入れたいところについて話していきたいと思います。まず福富さんと話したいのは開発組織のところです。
いつも経営会議などで話していますが、開発組織の強化はこの1年でのテーマですよね。物流業界は結構寡占化していて、7~8割は大手物流事業者さんがシェアを握っている現状です。
我々は、営業組織を細かく作っていき、営業組織で勝つというよりも、どちらかというとプロダクト自体を研ぎ澄ませて1社1社に丁寧に入れていくというところが重要になってくるなと思っています。結論、顧客の意見を聞くところも含めて開発力が一番重要だと思いますが、その認識は合っていますか?
福富:そうですね。いま仰っている営業組織というものは、出来てしまっている完成品を売る部隊というイメージですよね?
高柳:仰る通りです。
福富:そういう意味で言うと確かに後者だと思います。
高柳:今後の開発組織のイメージを擦り合わせていきたいのですが、いま開発リソースは足りていますか?
福富:あればあるほど嬉しいという意味で言うと足りていないですね(笑)ただ一方で開発リソースが増えた時にそれをマネジメント出来る人材もいないことと、あとはその人達が作るべき要件を作りきれるPdM側の人材も足りていないという意味では、両方セットで考えていく必要があるなと思っています。
高柳:確かに。今は、仕様なども細かく詰められて開発に強いマネジメントも出来るPdMが必要ですよね。何人くらい必要ですか?
福富:そこに関しては2人いてくれたらだいぶ変わると思ってはいます。出来る人がフルコミットで2人欲しいですね。
高柳:そうですね。まずはフルコミットでPdMを確保した後、開発組織を拡大させる感じですか?
福富:そうですね。どういう背景の人を採れるのかという意味では、そことの相性もあるだろうなと思っているんですよね。
高柳:その人が開発組織を作っていくような感じですか?
福富:そこまでお任せできる方だったら最高ですね!開発組織というかプロダクトのチームを作れる人や、求心力を持てる人ですね。
高柳:そういう人はとても良いですね!仮にPdMの方が2人集まったとして、2022年末にどのくらいの組織になっているのが開発組織として理想ですか?
福富:TODOCUサポーター側は結構見えていて、プラス5人くらいいたら色々出来るだろうなという思いはあります。それは最強の配達技術を作る為のR&Dも含めてですね。
高柳:そこはコンパクトで良いんですね。
福富:優秀な方を採る前提でお話はしていますけどね。
高柳:207の組織としては、優秀な方を少数精鋭で採っていきたいですよね。
福富:そうですね。
高柳:TODOCUクラウドの解像度は上がっていますか?
福富:そこがまだ、しっかりとは分かっていないかもしれないですね。
高柳:そうですよね。TODOCUクラウドはいま僕がボール持っているので、ここをお渡し出来るPdMをまずは集めるというところですよね。ちなみにTODOCUクラウドの開発組織をクリップしてやって頂ける方は、どういうバックグラウンドの方だと良いと思いますか?
福富:理想を言うとエンジニア経験も開発チームのマネジメント経験もありつつ、顧客折衝も出来る人ですけど(笑)
高柳:そういう人は職種としては何にあたるんですか?
福富:SaaSのPdMなどはそうだと思うんですよね。エンジニア経験が必ずしもあるかというと分かりませんが。
高柳:なるほど。ではSaaSのPdM出身の方いらっしゃればぜひ!という感じですね(笑)でも、SaaSは領域自体が新しいので、市場には少なさそうですよね。
福富:207の場合は、なんだかんだ大規模な会社さんを数社入れてもらう事が大きかったりするという意味で言うと、SaaSでなくてもto BプロダクトのPdMでも良いのかもしれないですね。
高柳:確かに!そういう意味では受託開発のようになるんですか?
福富:受託と言えば受託になるかもしれないですね。いわゆるSierと呼ばれている人達などですね。
高柳:Sierでもイメージとしては合っているんですか?
福富:合っているかもしれないです。僕自身がSierの方の雰囲気をしっかりと分かっていないので、断定出来ないところはありますが、どういうスキルを持っていらっしゃるのかお話はしてみたいですよね。
高柳:なるほど。
福富:でも、もしかしたらフィットするかな…という予感はしていますね。
高柳:そういう方いればぜひ応募してください!
福富:カジュアルに面談してみたいですね。
高柳:福富さん自身もMeetyを始めましたよね?
福富:始めました!
高柳:では福富さんのMeetyにぜひ面談を申し込んで頂けるとありがたいですね!
総じて、ソフトエンジニアもPdMも、僕らが掲げているValuesのフィットは勿論ですが、それ以外の軸でどのようなメンバーだとカルチャーフィットしそうだと思いますか?
福富:なんでしょうね。すごくValuesに紐づけて考えてしまっていたので(笑)
高柳:そうですよね!Valuesにフィットする人だったら当たり障りないなと思い、あえてそれ以外にしたのですが(笑)
福富:難しいですね…。逆にValuesを体現する方はとてもフィットすると思うんですよ。例えば仕事が好きで勉強が好きな人、あとはしっかりと言語化能力が高くて自分の意見を表現できる人、あとは表裏が無い人が良いですね。
高柳:それはとても重要ですよね!でも表裏が無いというのは判断軸としては分かりませんよね。いま判断軸の話はしていませんが、僕らとしては採用をしていかなければならないので、その辺は難しいですよね。
福富:そうですね。だからあとは嘘を吐かない人も重要ですね。
高柳:重要ですね。福富さんが開発組織について言い残した事など伝えておくべき事はありますか?
福富:今のValuesの話で一つ言い忘れていたのが、質とスピードを両立するという意味で「Speed with quality」というValueがありますが、開発組織としては、質の為にスピードを犠牲にする、あるいはスピードの為に質を犠牲にするという考え方は出来るだけせずに、両方とも追求出来る方に入って頂ければと強く思っています。
前回の話でもあったテストをたくさん書くことや、あるいはRubyで言うとソフトウェアの書き方を厳しく自動的にチェックするツールRuboCopというものがあり、それも厳しめに設定しているんですね。例えば「メソッドの名前は何文字以内にしましょう」や「1メソッドあたりの行数を何行以内にする」など。
これは意見が分かれるところだとは思いますが、「そういう組織を待っていたんだよ!」という人は絶対フィットすると思っているので、話を聞いてみたいと思って頂けたらぜひお声掛けして頂けると嬉しいと思っています。
高柳:ぜひ207のホームページからお問い合わせ頂けるとありがたいです!
福富:よろしくお願いします!
(おわり)
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