2020 秋の京都 part1
京都遊覧記番外編と称して、紅葉の名所をただひたすらに紹介・観賞するという記事。訪れた地を5エリアくらいに分けて、一気に紹介する。
今年の秋に訪れたエリアは、以下の通り。
part1.衣笠・花園
訪問時期:11月上旬
まずはピンクで囲まれたエリアを訪ねた。北野白梅町駅から住宅街を通り抜け、最初の目的地妙心寺へと向かう。
たまたま通りかかった住宅街だが、よく色づいている。
妙心寺、京都府の寺院の中でも屈指の塔頭の数を誇る。今回は、その中でも退蔵院を訪れた。退蔵院にはひょうたんでナマズを押さえようとしている姿が有名な『瓢鮎図』(如拙)があることでも知られる。
境内には室町時代の絵師狩野元信によって作庭された庭も残っている。
今回のメインとなる紅葉があるのは、昭和の小堀遠州とも称された中根金作が作庭した余香苑だ。
訪れた際にはここしか紅葉を迎えていなかったが、背景とのコントラストでとても綺麗に見える。石や木の配置も綺麗な庭園で、いつの季節に訪れても楽しめそうだ。
水琴窟もあった。やはり、この音を聞くのは楽しい。
敷地が広い妙心寺を抜けて、仁和寺を目指す。先日、豊島将之と羽生善治の竜王戦が行われたことでも話題となった地だ。
仁和寺は遅咲きの桜とよく言われるが、紅葉もまた綺麗な場所だ。
そういえば、とても久しぶりの五重塔だったりする。御殿や霊宝館にも入ろうと思ったが、この日は時間に余裕がなかったので訪れなかった。
衣笠・花園の紅葉めぐりとは言いつつも、実はこの後に訪れる場所を目当てで、計画を立てていた。その1つが、ご存知龍安寺である。
龍安寺と言えば、やはりこれ!なのだが、今回は龍安寺の敷地を思う存分楽しむことにした。
入り口から、紅葉が始まっている。しかし、全体的に紅葉が広がっているわけでもないため、グラデーションが魅力となっている。
こういう日の光の差し込み具合が最高に好きだ。完全に色づいていないことが、かえってこの地を魅力的にしている。色合いがなんだか絵画のようだ。池をぐるっと回って、違うところからも紅葉を見てみる。
葉の一枚一枚が綺麗で、輝いて見える。時間帯も紅葉を綺麗に撮ったりするポイントだったりするのだろうか。
最後に訪れたのが、等持院だ。等持院?どこだそれは、と思う方に簡単に説明すると、日本一長い駅名「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」の「等持院」である。
これでは等持院の方に失礼に当たるので、ちゃんと説明をすると、足利尊氏が創建した寺院である。尊氏以降、足利将軍家の歴代墓所となっている地だ。境内の霊光殿では、歴代足利将軍(5代と14代は除く)と徳川家康の木造が安置されている。
こちらの庭園はそこまで色づいていなかったが、もう1つの庭園は凄かった。
庭園全体に紅葉が広がっていたわけではなかったが、十分美しかった。
ここからは余談になるが、この茶室清漣亭(しょうれんてい)は足利義政好みの茶室と伝わっている。この茶室もそうだが、ここ等持院は背後に立命館大学のキャンパスが控えている。しかし、それが感じられないような空間設計に私は感動した。
内容が多くなってしまったので、続きは次回へ。
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