脳血管障害:脳動脈瘤
Q1. UCAS Japanについて誤っているものを選べ.
a. 20歳以上、直径5mm以上の未破裂脳動脈瘤を対象としている
b. 年間破裂リスク0.95%であった
c. 破裂例の35%が死亡
d. 破裂危険因子に形状(bleb)であり相対リスク1.63であった
e. 中大脳動脈を破裂リスク1としたときの前交通動脈瘤のリスクは2.02であった
解説)UCAS Japanより
・20歳以上、直径3mm以上の未破裂脳動脈瘤を対象としている
・年間平均出血率は約1%
・3割治る、3割後遺症、3割死亡
・中大脳動脈を破裂リスク1としたときのICPCのリスクは1.90であった、A-comは2.02
・また、その他リスクはAN size、ブレブ有無
(性別や高血圧、喫煙はリスクに含まれない → ねらい目・落とし穴)
Blebの相対リスクは覚えておいた方が良い。部位・大きさの破裂率を問うてくる問題が出題されるため、後の問題を解く際に必要となる Ans.a
https://www.ebm-library.jp/circ/trial/doc/c2004945.html
Q2. UCAS- JAPANの試験において、動脈瘤破裂リスクの有意差が出た項目を2つ選べ
a. 大きさ b. 年齢 c. 高血圧有無 d. 性別 e. 部位
解説)
Q1.であるように、UCAS Japanにおいて、破裂の差が出た項目は、① 大きさ、②部位、③bleb の有無の三項目。 女性、高血圧、高齢の項目は傾向のみで、脂質異常についてはむしろ少なくなる傾向。部位に関してはMCAを1として、ICPC, A-comがそれぞれ1.9、2倍であった。BA tipとBA-SCAも1.5倍であった。 Ans.ae
Q3. UCAS JAPANについて正しいものを2つ選べ.
a. 対象は20歳以上である
b. 5mmを超えた未破裂脳動脈瘤が対象である
c. すべての脳動脈瘤年間破裂リスクは約1%である
d. 破裂関連因子にMCA動脈瘤が挙げられる
e. IC-PCの5-6mmの動脈瘤で、Daughter sacを伴うものは破裂率 3%を超える
解説)
b. 3mmを超えた未破裂脳動脈瘤が対象である
d. 破裂関連因子にIC-PC(1.90倍), A-com(2.02倍) ※(MCAを1としたとき)
e. IC-PC 5-6mmが1%、Daughter sacありで1.63倍リスク上昇するので1.63% 解答)Ans.ac
Q4. UCAS JAPANにおける年間破裂リスクが最も高いものを選べ.
a. A-com AN 3-4mm, Daughter sac(+)
b. BA tip AN 7-9mm, Daughter sac(-)
c. A-com AN 7-9mm, Daughter sac(-)
d. ICPC AN 5-6mm, Daughter sac(+)
e. MCA AN 7-9mm, Daughter sac(-)
解説)
Daughter sacありで1.63倍リスク上昇
a. A-com AN 3-4mm:0.97%×1.63 Daughter sac(+)
b. BA tip AN 7-9mm:0.97% Daughter sac(-)
c. A-com AN 7-9mm:1.97% Daughter sac(-)
d. ICPC AN 5-6mm:1%×1.63 Daughter sac(+) ここを基準に覚える
e. MCA AN 7-9mm:1.56% Daughter sac(-) 7-9mmはICPC以外は1%台と覚える
Q5. UCAS Japanにおいて、以下から破裂率が最も高いものを選べ
a. IC-PC An. 7mm
b. MCA An. 5mm
c. Acom An. 4mm
d. VA-PICA An. 6mm
e. BA top An. 6mm
解説) A51-2016 類題あり UCASの暗記の仕方は以下の通り
Daughter sacありで1.63倍リスク上昇 ★基準はIC-PC 5-6mm 1.00
5-6mm以下は他はすべて1切り、7-9mmでの値を暗記する
BA tip AN 7-9mm:0.97% (1%)
MCA AN 7-9mm:1.56% (1.5%)
A-com AN 7-9mm:1.97% (2%)
IC-PC 7-9mm:3.19% (3%)この順で記憶する。 Ans.a BAtipは10mm超えるとtopに躍出る