感染性心内膜炎に伴う頭蓋内病変
感染性心内膜炎に伴う脳動静脈に関して誤っているものを1つ選べ
a. 黄色ブドウ球菌や連鎖球菌が多い
b. 感染性心内膜炎に細菌性脳動脈瘤を合併する率は約10%未満である
c. 頭蓋内出血病変を認めた場合、脳動脈瘤は約20%程度合併する
d. 破裂時の致死率が高いため、予防的に手術が推奨される
e. 好発部位は後大脳動脈末梢である
解説)SANS 2019 Q.29改
a. 黄色ブドウ球菌や連鎖球菌が多い どちらが多いかはデータまちまち
b. 感染性心内膜炎に細菌性脳動脈瘤を合併する率は約2%である おおよそ10%未満
c. 頭蓋内出血病変を認めた場合、脳動脈瘤は約20%程度合併する → SANS 2019より
d. 破裂時の致死率が高いため、予防的に手術が推奨される →抗生剤単独は限界あり
(ただし抗生剤で自然消退例もあり、絶対手術適応は増大傾向や新たな動脈瘤の発生など)
e. 好発部位は後中脳動脈末梢である MCA>>PCA>ACAらしい Ans.e
参考:
https://trc-rad.jp/case/384/384_3_2.html
file:///C:/Users/remem/Downloads/117-6-441.pdf
感染性心内膜炎に伴う中枢神経合併症に関して誤っているものを1つ選べ
a. 中枢神経合併症においては梗塞よりも出血が多い
b. 感染性心内膜炎においては抗血栓療法は頭蓋内合併症予防効果が乏しい
c. 神経学的無症候のIE患者では半数以上に画像上の異常所見を認める
d. 感染性脳動脈瘤に対しコイル塞栓術も考慮し得る
e. rt-PA療法は禁忌である
解説)Cf. SANS 2019 Q.29
参考;https://www.j-circ.or.jp/old/guideline/pdf/JCS2017_nakatani_h.pdf
a. 虚血性病変(48%) くも膜下出血(23%) 脳内出血(9%) 感染性脳動脈瘤(9%) → Ans.a
b. 感染性心内膜炎においては抗血栓療法は頭蓋内合併症予防効果が乏しい→以下のガイドラインの切り抜きの通り。
「微小脳出血」を除く頭蓋内出血で抗血栓療法は中止とあり。SANSでは選択肢になった。実施にIEで抗血栓療法を新たに使用する局面は無いと思った方が良い。例えばもともと内服していたケースに向けた文言と捉えるべき。
c. 神経学的無症候のIE患者では71.5%にMRI異常所見 d. 感染性脳動脈瘤に対しコイル塞栓術は報告レベルで多くある e. t-PA適正使用指針のごとく、t-PA投与は禁忌項目