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【強迫症の治療】減薬

悪性症候群の記事から少し間が開いてしまいました。

昨年まで強迫症で入退院をくり返していた娘ですが、現在は就労継続支援施設でPC作業をしたり、趣味を楽しんだりできるほど元気になりました。

強迫症も、入院になるほど激しい強迫行為をすることはなくなりました。

ここまで強迫症が落ち着いたのは、2種類の薬(リスパダール・ラツーダ)を服用中止にしたからです。

中でもリスパダールは一日の摂取量ギリギリまで服用していた薬ですので、かなりの減薬になりました。

薬の量が極端に減ると、身体・精神面の不調(離脱症状)が出ることがありますが、幸いなことに娘は体調を崩すことはありませんでした。

現在、精神科病院で処方されているのは、毎日服用する薬(1日1錠)と睡眠薬と不安になった時に飲む頓服薬の3種類のみ。

睡眠薬や頓服を飲まない日も少しずつ増えてきています。

医師に減薬の相談をする前に

娘は、減薬を開始した直後に悪性症候群になってしまったため、原因薬物2種が服用中止になりました。急に大量の薬を中止したため離脱症状が出ないかどうか様子見が必要でした。その期間を含めてだいたい一週間ほどで減薬は完了した感じです。

本来は、医師の指示に従いながら少しずつ長い期間かけて減らしていくものです。

離脱症状が出ない量を見極める必要があるのでどうしても時間がかかってしまいます。

急に薬をやめても離脱症状が出なかったのは本当に運がよかっただけだと思うので、減薬を考えている方は自己判断せず医師の指示に従ってください。


私は医師に相談する前に、娘が服用している精神科の薬のことをもう一度詳しく調べなおしました。

調べたのは、同じ症状を抑える薬が2種類以上出されていないか、処方された薬についてくる説明書に書ききれていない副作用があるかどうか。

もし「不安」の症状を抑える薬が2種類出されていたら、主治医に1種類にできないか相談できると思ったのと、メンタル面以外の体調不良が薬の副作用によるものかどうか調べるためです。

悪性症候群という重篤な副作用があることも、この時に知りました。

この数日後にまさか娘がなってしまうとは夢にも思っていませんでしたが、知識があったことで迅速な対応がとれたことは間違いありません。


あと、『減薬外来』があることも知ることができました。娘は受診することはありませんでしたが、副作用による体調不良に悩まされている方は、減薬外来を受診して相談してみてもいいと思います。

減薬外来

精神科や心療内科で処方されている向精神薬の量を減らすことを目的としている『減薬外来』がある病院(主に精神科)が増えているようです。

いくつか調べてみましたが、他院にかかっていても受診できるようです。かかりつけ医からの予約や紹介状が必要な病院もありますし、それらがなくても診てもらえる病院もあります。

詳しいことは最寄りの減薬外来がある病院のHPで確認してください。病院によってはHPで問診表がダウンロードできるので初診時に活用してください。

一人一人に合った減薬方法を考えてくれたり、離脱症状がひどい時は入院の提案をしてくれたりするそうです。

お薬手帳など、服用している薬がわかるものがあると、よりスムーズに診察が受けられると思います。

減薬後の様子

元気になった娘は「身体がすごく軽く感じる」「いろいろしてみようという気力がわいてくる」「ご飯が美味しい」「もう二度とあんな状態には戻りたくない」とよく口にしています。

3度目の入院をする頃は薬がまったく効かなくなっていたようですが、「減薬して少ししたらまた効くようになった」と言っていました。

薬が効かなくなったのは、強力な疾患の薬と大量の精神科の薬で身体中が薬の成分でいっぱいになっていたからかもしれません。

まぁ、あくまで素人の考えですが・・💧

周りの人からは口々に「顔色がすごくよくなった」「表情が戻ってきた」「元気になった」と言われました。やはり減薬前とは全然様子が違っていたからでしょうね。

娘が毎日よく食べ、よく笑い、よく話すようになったので、我が家はとてもにぎやかです。

ちなみに娘が入院中の我が家は静寂につつまれていました 笑


強迫行為ですが、完全になくなったわけではなく一番手強かった洗浄強迫が今も残っています。

減薬前より消毒や手洗いの回数は減り、仕事先では手洗いしたい衝動をなんとか我慢できているようです。

強迫がでやすい入浴はまだ億劫らしく、この寒い時期でもシャワーで簡潔にすませていることが多いです。

今までなかった症状

一つ心配なことがあります。減薬後に突然チックが出るようになってしまったことです。

チックとは、本人の意思とは関係なく突発的に起こる素早い運動や発声を指します。運動の場合を例にあげると、肩が無意識にピクッとなったりします。娘は運動ではなく発声の方で、時々しゃっくりのような奇声が出てしまうようになりました。

最初はわざとやっているのかと思っていましたが、本人に聞くとどれだけ気を付けていても勝手に変な声がでてしまうといいます。

主治医に相談すると「中止した薬にチックを抑える効果があったので、それをやめたことでチックが出てしまうようになったのでは」と言われました。

今はとりあえず様子をみていますが、チックがこれ以上ひどくならず落ち着いてくれることを祈るばかりです。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

おそらく次回はチックのことになると思います。小さい頃しかならないものだと思い込んでいたので、一度しっかり調べてみることにしました。

これがきっかけでまた外出がしにくくなってしまわないか心配です。

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