ノルウエーがUNRWAへ資金拠出を続ける理由(日本政府と対比して)

パレスチナを支援している国連の機関UNRWAに関して、イスラエルがハマスの攻撃にUNRWAのスタッフが関与したとして、アメリカ、ドイツなどが資金拠出の停止を表明、2024年1月28日、日本政府も資金拠出の停止を表明しました。

他方、資金拠出の継続を表明した国もあり、以下、ノルウエー政府が公表した談話が説得力に富むものだったので、以下、機械翻訳したものを掲載します。
機械翻訳なので、誤訳、抜け漏れが含まれているかもしれません。正しくは原文のほうをご参照ください。

ノルウエ―政府の発表


国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に関するノルウェー外務大臣エスペン・バルト・エイデの声明。

10月7日の恐ろしいテロ攻撃に国連職員が関与したという疑惑は、深く憂慮すべきものである。ノルウェーはUNRWAによる調査を歓迎し、UNRWAによる完全な透明性を期待している。私たちは、10月7日のテロを可能な限り強い言葉で非難しました。テロに関与した個人は裁判にかけられなければならない。私たちは引き続き、ガザで拘束されているすべての人質の即時解放を求めます。

ガザの状況は破滅的だ。ガザに住む人々の80%が家を失い、その多くが過密状態の学校に避難している。子どもたち、150人以上のUNRWA職員、教師、医師、ジャーナリスト、その他紛争に無関係な無数の人々を含め、数千人の市民が殺されている。食料も水も不足し、医療へのアクセスも極めて不十分である。UNRWAは、ガザの200万人近い人々にとって生命線である。

ノルウェーはUNRWAへの主要な援助国である。現在、このような状況の中、UNRWAを通じたパレスチナ人への援助を一時停止している国もある。ノルウェーは資金援助を継続することを決定した。私は、一部のUNRWA職員に対する非常に深刻な疑惑に対する懸念を共有する一方で、他の援助国に対し、この極度の人道的苦境にある時期にUNRWAへの資金を削減することが、より広範な結果につながることを反省するよう強く求めます。何百万人もの人々を集団的に罰するべきではありません。

私たちは、個人が行ったかもしれないことと、UNRWAが象徴することを区別しなければなりません。UNRWAには、ヨルダン、レバノン、シリア、東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区、ガザに3万人の職員がいる。このうち1万3000人がガザで、援助物資を配給し、命を救い、住民の必要不可欠なニーズと権利を確保するために働いている。ガザの人々は緊急に人道支援を必要としており、他者の行為の代償を払ってはならない。

引用:Statement by Norway’s minister of Foreign Affairs, Mr. Espen Barth Eide, on the UN Works and Relief Agency for Palestine Refugees in the Near East (UNRWA).

日本政府の発表

なお、日本政府の資金拠出停止に関する談話を以下を。

「こうした中で、我が国は、昨年10月7日のイスラエルへのテロ攻撃にUNRWA職員が関与したとの疑惑について、極めて憂慮しています。本件を受け、我が国として、UNRWA側において本件に関する調査が行われ、対応策が検討される当面の間、UNRWAへの追加的な資金拠出を一時停止せざるを得ないとの判断に至りました。

多くのUNRWA職員は、ガザへの人道支援において、献身的に人道支援活動を行ってきています。UNRWAが本来果たすべき役割をしっかりと果たせるよう、我が国は、UNRWAに対し、本件調査が迅速かつ完全な形で実施され、UNRWA内のガバナンスの強化を含め、適切な対応がとられることを強く求めています。」

引用:昨年10月7日のイスラエルへのテロ攻撃にUNRWA職員が関与したとの疑惑について(外務報道官談話)

コメント

「(UNRWAのスタッフ)1万3000人がガザで、援助物資を配給し、命を救い、住民の必要不可欠なニーズと権利を確保するために働いている。ガザの人々は緊急に人道支援を必要」としている中で、UNRWAの活動を止めることはガザの人々の餓死などにつながる危険が高い行為です。現状の深刻さを考慮すれば、疑いがあるのでこれから調査をする、という時点で資金拠出を停止することは妥当ではなく、今後の正式な調査結果をまって資金拠出の継続の有無を決めべきしょう。