2024年の不動産相場、そして不動産建設に関しての僕の思い
2024年が始まりました。今年の不動産相場、不動産投資市況はどのように変化してゆくのでしょうか。多くの方はぞれぞれの経験則から思うことはあるでしょう。
今日はそのような相場に関して、僕の価値観からの話と、個人的な建設に思うこと、満室化に対して考えることなどを、少し記してみようと思います。
コスト高は避けられない、まだまだ高くなる可能性がある。
建設に関わるコスト高は、さまざまな側面から避けて通ることは不可能だと考えます。
建設従事者の労働勤務に関する法律や、原材料の高騰による資材コストのアップは当然ながら、土地の値段高騰、融資の締め付け、金利向上のリスク、建設従事者の後継者問題など、あらゆる要素もあり、建設業界は益々厳しくなってゆくものでしょう。
RC造に関してだけではなく、木造においても同じことであり、収益物件に限らず、実需の戸建てやマンションも、住宅ローン商品が活況なおかげで、40年、50年ローン商品により、建設費用が高騰しても毎月の支払いが減るからこそ、成立している世界。
賃貸住宅で新築から40年を提供している金融機関は全国でも肥後銀行くらいです。
しかし、賃貸物件建設において35年でも収支は合わず、40年、50年にしても、結局は自己資金割合も増え続けている(掛け目の増大)金利も上がる可能性もあり(さらに掛け目が厳しくなる)事業としては、相当の資金を投下できる人、土地を持っている人くらいしか新築に対して、事業として取り組むことは難しくなってきています。
土地の値段も下がる気配ない、市場へ投下される金利政策次第ですが、
当面このような高止まり感は、続くと思われます。
富裕層だけが、新築に取り組めるような環境になってしまっている感は
2024年も増大するでしょう。
アパート建設においても、工務店がローコストで作る仕組みを生み出すしか方法はないと考えますが、アパートとしての商品、物件はありふれている間取り、
構成だから、完成後すぐに競争力を失うし、差別化を行ったとしても、安くつくろうとすれば、当然ながら表現するのは難しいでしょう。
どちらにしても、資金を持った人が新築に資源を投下して、競争力に長けた物件を生み出すしか方法はないと考えます。
一般の不動産投資家では、もう新築はかなり難しい取り組む領域となってしまいました、それが2024年はより顕著になると思っています。
一般不動産投資家は、持っている物件を売って新築を建てたいという人も本年度は一度立ち止まってみよう。
普通の不動産投資家前提の話ですが、2、3年〜10年程度前に購入した中古物件、新築アパートを持っている方は、それら物件を売却して、資金を3000万〜5000万ほど作ったとしても、新築RCを建てることは2024年は避けた方が良いと僕は感じています。
その理由は、先に述べました通り、新築RCや競争力の高いアパートを作ろうと思ったとしても、初期負担は増大する上、負担金利の増加の可能性は拭えず、今の取引金融機関との関係性を強固にする方が得策だと考えています。
今持っている物件より収益率の低い物件にする意味はあるのか、と問われた時に、余剰資金を5000万〜1億以上持っている人ならば、現金を土地建物資産に入れ替える意味は十分あると感じています。
しかし、一般不動産投資家が無理にそこに行こうとする理由は、収益を第一に考えているのならば、きっと無いに等しいと感じます。
むしろ、取引金融機関との交渉基礎を強め(事業の推移、決算書、定性評価、預金などの協力度合いなど)、金利交渉に持ち込むのは得策と考えます。
今の保有物件の元金は、保有年数が長ければ元金は減り続け資産化は進みますし、そのベースとなる金利を今の時期下げてもらうような努力を、今こそ行うことは重要だと感じています。
数千万〜数億円資産を作れる方は、別の話になりますが、本年は基盤を強固にするということにおいて注力しつつ、金利が少しでも下げられた際には、次の物件取得の際の掛け目を下げることができます(自己資金割合の減少)、また時として古民家、全空物件など市場より大幅に安く手に入りそうな方、運営価値を見出せる方は、取り組んでも良いのではと思います。
一般投資家は、守りの一年、市場の変化を見極める年になろうかと考えます。
僕の建設に関する思い、満室化に対して今年の思いを書いてみようと思います。
不動産投資から10年、事業家と化している僕の今の基礎は、RC住宅においても、師匠と作る環境、戸建てにおいても、すべて理念をベースに建設を行ってきました。
その考えは変わることなく、より強固にその理念を体現する建設と運営を行うべきと強く感じています。
過去作ってきた建築は10年で、アパート2棟、戸建て2ヶ所(20戸)、マンション8棟、ガレージRC1棟となり、加えて他社のマンション建設は8棟と、常に新築建設に密接な時を過ごしてきました。
そして現在も1棟のRCを建設(3月末完成予定)、来年2月も1棟着工予定です。
またその先の計画も幾つか進んでいる状態ですが、毎年建設資金に関しては皆さん同様、自己資金の増大(JAなどは過去オーバーローンが当たり前でしたが)に加え、提供金利の増加も見られるようになってきています。
そのような状況下でも作り続ける・・・・・と言っても、ある一定の開発内容までは取り組む予定にしていますが、それも、すべて理念に通じるところであります。
その理念、思い、進む理由などを理解いただけている金融機関様との共同事業であると感じている僕の思いには、師匠と共に表現する必要がある作品作りというテーマも別で存在しています。(投資家には理解不可能なテーマなので割愛します)
要は、まだ休むことができない状態であるということです。
それと、理念を体現する位置まで行かねばならないということでもあります。
それから、満室に関しても、今年以降は考え方を強くしなければと感じています。満室だから良いと世間は思うのでしょうが、今の僕の満室は、本当の意味で7年間100%月平均満室化を実現しています。
この満室の定義は、新築完成時から、すべての入居が完了した段階から、月平均の入退去を測定。申し込みが入れば、空室フラグは消えるということでもあり、一般の考え方からすると、僕のプロダクトは、完全なる空室が出て(退去後)次の方が決まるまで1ヶ月かかっていません。
この内容は変更するつもりはありませんが、今の満室は、面談を行い、断った方々も入れての話。 皆さんの物件においては、そんなことしたら、満室どころか、入居率がどんどん下がってしまうと思われるでしょう。
しかし弊社は、そのようなことではダメだと感じる側面が
いくつも存在するのです。
申し込みを頂き、保証会社が通ったら誰でもOKではありません。
いくつかの僕の物件は、電話、メールの対応から、面談などを通して、
住んでいただくことに相応しいかどうかを見極めている部分も
大多数の方々と全く違った入居促進の内容かと思います。
正直プロダクトによっては、断っている方の方が多いほどです。
しかし、これを行わないと、ふさわしく無い方が住まわれることで、集合住宅である運営上に様々なトラブルが起きたり、近隣との関わり方、最終的にブランド価値に等しくないような人を招き入れてしまう事になりかねません。
その為、このような考え方を辞めるわけには行かないのです。
2024年以後もこの内容をより強固にしたものとして歩む為、僕らの思う満室を7年以降100%維持するのは難しいと感じています。
だからこそ、数字以上に、中身や質に特に注力してゆくことに意味を感じる経営を行う年になろうかと思います。
初期、初動の申し込みも、来年建設する最後のマンションにおいては、厳しいことを予想しています。
周りは心配ないと言ってくれるけども、僕はいつも心配になる性質で、そのため、何を準備し取り組むべきか、マーケティングプランなども検討、実行してきましたが、今回はある程度覚悟を持って臨むところであります。
(真の意味の高級賃貸分野に突入する為)
建設は厳しくなる、だけど、できる人は質にこだわる方が増えるでしょう。
不動産投資はより厳しい時代に突入する、あらゆる導入コストの増大は避けられない。
僕らの事業も新しいステージに向かいます、建設に至っても、理念追求の年とすべく、思いを温めてきた2023年から、思いに向き合う年として
邁進してゆこうと心に誓いました。
皆様にとっても不動産投資、賃貸事業、それぞれの固有の事業が
花開き、進化し、よき経験ができる一年となりますように
お祈りをいたします。