努力だけではどうにも出来ないことがある。
少し前に話題となった、フィギュアスケートの羽生選手の言葉。
「報われない努力だったのかもしれない。」
この言葉に、ドキッとさせられた人もいたかもしれない。
努力すれば結果につながると信じて、日々頑張っているが、もちろんうまくいかないこともある。
今日は、先日書いた、「タグ付けがたくさん出来そうな人生」の記事の中で、自分に起こった&起こっている“タグ付け案件”の中のひとつを書いていきたい。
私は今、不妊治療をしている。
正確に言うと、治療4年目で1人目が授かり、現在、2人目の治療を再開し、2年目である。
6~7年目?、もはや長くてよく分からなくなっている部分もある。
結婚してすぐに、夫との年の差があるため早く子どもがほしいと思い、互いに検査をしたら、まさかの双方に原因あり。
軽い気持ちで通院していた近所の病院からは、うちでは難しいと言われ、高度医療専門の不妊治療のクリニックに通っている。
不妊治療というと、段階的にステップしていくのだが、我が家は、さまざまな原因があり、最初から一番の高度医療しか選択肢がなく、治療してきた。
それでも、なかなか授からず、本当にいろんな検査、治療をした。そして、毎回、金銭感覚がおかしくなった。会計の「20000円」という数字を見て、「今日は、安い方だな。」と。何十万円の移植代と比べて安く感じてしまうのだ。
でも、私が一番辛かったのは、仕事と治療の両立。(これに関しては、また今度、じっくり書こうと思う。)
実は、今、とてもナーバスになっている。2人目の不妊治療を再開したが、全くと言っていい程、うまくいかない。やはり一筋縄ではいかないものだ。
つい先日、移植をしてきたのだが、育休中で時間があることもあり、珍しく検索魔になっている自分がいる。
もう何回も移植している身からすると、なるときは何をしてもなると思う。
でも、検索をすると、同じように悩んでいる人が多いこと。病院も、私が通い始めた当初よりも、患者数は増えていると思う。
ナーバスになっている要因のひとつに、育休が終わることが挙げられる。
正直、仕事と治療の両立は難しい。ましてや、そこに育児が入ってくると、時間の確保が困難になってくる。
本当は、育休中に続けてもう一人出産、が理想だった。でも、もうそれは、難しい。せめて、ギリギリ治療だけでも育休中に、と願っている。
育休中で時間もあるので、ますます考え込んでしまう。
結婚して、普通に妊娠、出産できる人たちが多いのに、なぜ、こんな治療をしなくてはいけないのだろう。
そして、これは誰が悪いわけでもない。世の中、努力だけでは、どうにも出来ないことがあるのだ。
ありがたいことに、私は一人授かることができた。(しかし、生まれた子どもは先天性の病気あり。これもまた、後日書こうと思う。)
不妊治療をしていた身からすると、2人目なんて贅沢だ、と思われるかもしれない。むしろ、1人目妊娠中は、「これでもう、あの辛い治療をして、一喜一憂する必要がなくなった」と思っていた。
しかし、子どもを育ててみるとかわいいもので、もう一度あの辛い治療をしてでもいいので、もう一人ほしいと思うようになった。
子どもが、某通信教育のこども○ゃれんじをやっているが、先月号で、しまじろうのおかあさんのおなかが大きくなっていた。どうやら、妹が生まれる設定らしい。
1人目の時と違って、何とも言えない複雑な感情である。しかし、やはり、「残念ながら…」と言われた時の、先生の言葉と表情に毎回ショックを受けるのは変わらない。
「次もダメかな…いや、信じないと!うまくいってほしいな。でも、ダメだと思っていた方が、ショックが少ないしな…。」
こんな感情が渦巻いている。
よく考えると、治療内容よりも、この一喜一憂して、ジェットコースターのように感情が目まぐるしく変わることが、私にとっては一番きついことなのかもしれない。