ハートコネクター・サリーのつぶやき
ー こんな
やるせない気持ち
になったことはありますかー
あなたがどんなに願っても
あなたがどんなに手を伸ばしても
自分の手の中にあったと思っていたことが、指の間からこぼれ落ちていく
そして
どんなに懸命に両手、両足を動かしても
必死に心を寄せてみたとしても
通り過ぎる風は連れて行ってくれない
何なら、あなたの向かい風になったり
止めることのできない嵐になったり
気づいたら、一人取り残されているような、そんな空っぽの気持ちだけが残っている
あら、私って独りぼっちなのかな
はらはらと
感情もないのに涙がこぼれている
そんな時
温かい夜の風が流れて来て
さわさわと
大きな栗の木が何かしら話し出すような葉擦れの音がして
夜中なのに
明るい世界が広がっていて
地面に光の粒が輝いているような
まるで宝石が降って来たような
そんな明るい夜
ふと
光の元を見上げてみる
無数の輝く星がそこにあって
煌めいている
沢山の星たちが
瞬き優しい言葉を投げかけてくる
そして
満面の笑みのように
月が光を集めて放つ
それは
あなたにこう語りかけているようでもある
もっと広い世界に
あなたを待っている仲間がいるよ
あなたを必要としている
もっと愛を循環できる人たち
なぜなら
あなたには
もう
自分自身は準備ができている
他の誰かを頼る必要すらない
時は満ちていて
あなたは頭を上げて
進んで行くだけ
ただ
半歩、一歩と
日々進んで行くだけ
空全体が応援してくれているのに
それまで
耳を塞いでいて
目も覆っていた
そんな自分に気づく
もっと前から
あなたは自由だった
最初から
そうだったのだ