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映画制作日誌|(音楽)〜飛び込んでみる〜
私が映画音楽というものに出会ったのは、小学生の頃です。
もちろんそれ以前から映画は見ていて、映画音楽の存在は当然知っています。しかし、10歳くらいの時に映画館で聞いた音楽に、私はビリビリと衝撃を受け、少し嫉妬すらしたのです。
その時観た映画がなんだったのかはよく覚えていません。ただ、映画音楽ってすごい…!という感覚だけを強く覚えています。
当時の私はピアノの先生になりたいと思っていました。作曲の道に進もうと決意したのはその数年後ですが、「映画音楽に嫉妬した」エピソードのことはその時も、今でも折に触れて思い出しています。
ここで少し自己紹介。
松吉菜々子です。大学4年生、北海道出身。好きな食べ物はキュウリとさけるチーズ。好きな飲み物は野菜ジュース。好きな色は濃い赤。お布団をこよなく愛すも、予定をつめつめにしてしまう本分。今は東京の大学で音楽の勉強をしています。
映画音楽への憧れはずっとありました。しかし大学で作曲の勉強をしても、2時間の映画の音楽が自分に作れるとはとても思えませんでした。
あんな大それたものを、あんな大規模なものを、未熟な自分が作って良いのだろうか…?
その感覚は、このチームに入った今でもあります。正直不安はたくさんあります。
しかし、私は昔ピアノに熱中していましたが、プロの演奏を聴いて嫉妬することはなかった。私が嫉妬するのは、「私もこんな音楽を作りたい」と感じる音楽に出会った時です。だからどうしても作曲から離れることはできないのだと、今は感じています。
そして私は本来誰かと一緒に何かを作り上げる、その過程が好きなのです。作品の規模に関わらず、一人では成し得ない何かを作り上げるのが好きです。作曲をしている時は孤独だから、誰かと作品を作るチャンスがあるなら飛び込みたい。そう思ったのが、チームに入ったきっかけでした。
まだ何も分からない、メンバーのこともよく知らない中で、今は静かに不安とワクワクを募らせています。
2022/4/27 松吉菜々子