【レナード・バーンスタインからのアイスクリーム】
イタリア人ソプラノ歌手ティツィアーナ・ドゥカーティ、昨晩、何故か映画『ウェストサイドストーリー』の「マリア」を口ずんでいた。
で、「本来、これはテノールが歌うけど」と話し、突然、「バーンスタインに会ったことがある」と話し始めた。
※レナード・バーンスタインは、世界的指揮者にして、この名作の作曲家である。
話は続く。
”スカラ座の学生だった時、お昼、学内の食堂で席を探していると、一人の紳士が、手招きし、「この席が空くから」と呼んでくれた。
自分はまだ10代だったので、おずおずそちらに行くと、「君を食べたりしないよ、僕はもう食事は終っているから」とジョークも一緒に話しかけてくれた。「君の専攻は何？」と聞かれたので、「ソプラノです」と答えると、自分の昼食のお皿を見、「それだけじゃ、歌うのには足りないだろう。デザートにアイスクリームをプレゼントしよう」と本当にアイスクリームを買ってくれた。
しかし、当時の私は、彼のことは見たことがある！しかし、誰だっけ？と思いながら、思い出せなかった。
あとから、友人たちに「バーンスタインじゃないか！バーンスタインと話して、ごちそうしてもらったんだよ！」と言われ、そうだ！バーンスタイン！何故、思い出せなかった？バカバカ、私のバカと後悔したのである”
〜と学生時代の貴重な思い出を笑いながら話してくれた。
スーパースターの指揮者と一学生の一幕を思いがけず、聞かせてもらったので、備忘録として…。
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