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【旬杯リレー小説・結】あなたと奏でる物語

⭐️起

起ストーリー【B】/PJさん 約100文字
風が吹き抜け、太陽が肌にじりじりと照り付ける。
今年は猛暑になるらしい。
海に行きたいと思った。
輝く海と、その水平線に浮かぶ白く大きな入道雲。
夏がやってくる。
生涯忘れることのない夏が。

⭐️承

関空から飛び立つ飛行機
連絡橋の下に広がる青い海
海岸沿いの公園、汗びっしょりで濡れたTシャツ
キラキラの笑顔とはしゃぐ声
「それっ!走れーー!」
「えーまだ走るの!?ママ、もう走れんって。体力ありすぎ。」
「ママ、早くー!」
「あっつー。やけるっていうか、焦げるね。」
「おなかすいたー」

見つけたのは一番星、まだまだ遊び足りないね。
コロナ禍で、身体も心もどこにも行けない閉塞感だった。
だけどね、あなたがいてくれたから、私は思うよりずっと自由だと分かったの。
ずっと、ずっと、あなたに会いたかったんよ。

テルテルてる子著

⭐️転

幼い頃、いつもそばに母がいてくれた。
それはもうことあるごとに、ぼくがもういいよ、って言ってもギューっと抱きしめてくれた。楽しい時、嬉しい時、そして怒った後も「ごめんね」って抱きしめてくれる。

それって実は、自分のことも抱きしめてるんだってこと、ぼく知ってるんだ。

中学生になって少し照れくさくなると、その手で抱きしめてくれることはさすがになくなったけど、母はいつも全力でぼくを信じて守ってくれる。

ぼくが星をつかみに宇宙飛行士になりたいって言った時も、やっぱりあの時見た青空が忘れられなくてパイロットになりたいって言った時も、笑ったりしないで真剣に応援してくれた。

母は時々ひとりになって、
泣いていること、ほんとは知ってるんだ。

だから、今度はぼくがあなたを守ってあげるよ。

ぼくがもらったたくさんの、大切な大切な宝物。
ちゃんとこころの中にしまってある。
だから、悲しいときは一緒に泣こう。
楽しいときは一緒に思いきり笑おう。

いつか離れても、ひとりじゃないよね。
一緒にあの空へ行こうよ。

riraさん著

⭐️結
ここは駅の改札口前。都会に慣れていない私を心配し、毎度のことながら律儀に見送りに来てくれる。
甲斐甲斐しく世話をしてくれる彼の姿を見ていると、どちらが親でどちらが子か分からなくなる。
まだ、介護される側になるには若すぎると思うのだが、そういう未来も遠くはないのかもしれない。
歳を重ねるごとに、1日が、1週間が、1年が、あっという間に過ぎ去っていく。

「荷物持ったね?乗り換えの駅、分かるね?」
「大丈夫だよ、分からなかったら誰かに聞くから。」
「今日はありがとう」
「こちらこそ、また来るよ」

女というのは勝手なもので、自分の夫が義母の味方をするとキャンキャンいう癖に、息子にはいつまでも母親に優しい子でいて欲しいと思うのだ。

久しぶりに会った息子は、なんだか寂しそうなような、帰り難いような、なかなか動こうとせずにその場に留まっている。

息子をハグしますか?
 はい
→いいえ

RPGの文言のような選択肢が咄嗟にうかぶ。
さすがに人前で(しかも大都会で)のハグは、本人も周りもドン引きだろう。やめたやめた。
嫌がられると、こちらだって傷つくし、いいことなんて何もありゃしない。

順調に大人の階段を登り、親離れしている君。歩調を合わせて、私だって子離れしなくては。

これから君は、広い世界を知って、いろんな人と出会い、輝かしい未来に向かって進んでいく。

無限の可能性、何にだってなれる。
そんな君を、いつだって応援しているよ。

小さかった頃の彼を思い出しながら、心の中で抱きしめた。

「「またね」」

・起ストーリー

・承ストーリー

・転ストーリー

🍉最終締切は7月21日です🍉

あとがき
楽しい企画への参加きっかけをくださったPJさん、riraさんありがとうございました!
終わりがくると寂しいもので、結を書くの締め切りギリギリまでもうちょっと粘ろうかなとも思ったのですが、思いついたノリでパッパと書いてしまいました。本当は熟考とかしたほうがいいんだろうか。まぁいいか、楽しけりゃヨシ✨何事も楽しい方がいい。

熟考もまた嫌いではないです。何もできていない、何もしていないような日にも、ボーっとしているように見えて頭だけしっかり働いているなんてこと、よくありませんか?逆に頭空っぽにするほうが、訓練しないと難しかったりします。読書に集中するとか、アニメぶっ通しで全話みるとか(あー楽しい💛)

熟考に熟考を重ね、考えすぎ、心配しすぎ、人生に意味を求めすぎると煮詰まってきます(ぐつぐつ🍲)生きる意味とは…?など、考えすぎてしまう時は魔法の合言葉「人生死ぬまでの暇つぶし」の出番です🪄

その時、その時期に自分に合った言葉たちと、気楽にやっていけたらと思います。

色とりどりの毎日を、鮮やかに過ごせますように💐

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