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9.大学生の声を聞く、とは

私が現在実施している、オンライン授業に関するアンケートでいただいたコメントを紹介しています。

今回は、「世間の大学生への差別的・批判的な風潮」について言及のあるコメントを、複数取り上げます。一部抜粋したものも含まれます。

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●新型コロナウイルス流行前は「○○の課題つらい、終わらない」といった愚痴をもらすことができたが、現在はSNSしか手段がなくSNSではすぐに「甘えるな、勉強が学生の本分だ」といった当事者外からの言葉が飛んでくるため、ストレス発散(共感)の場がほしい。(一部抜粋)(回答日:8月3日 3年 理系)

●大学も仕方がない、先生達のせいでもない、誰も責められないからとてつもなくしんどい。それでもテレビでニュースをつければ大人達がGOTOキャンペーンで◯◯に遊びに行く予定と楽しそうに話してるの見て辛い。それでコロナウイルスが出たらお偉いさんが若い人のせいだ、という。なんで?せめて授業でもいいから外との関わりが欲しい。ずっと知らない土地で1人。もう全て終わらせて家に帰りたい。(回答日:8月4日 1年 文系)

●まず授業の質は下がっているし、課題の量が尋常じゃないのにも関わらず、ネットで大人たちは自業自得とか大学選び間違えてる、大学生はそんなもんと理解されず叩かれていることや、親には要領が悪いからじゃないの?と言われたり、大学からは「オンライン授業をきちんと出来てます。課題の量も適切です。」と言われ誰も大学生の味方がいないことが苦痛です。(一部抜粋)(回答日:8月8日 2年 文理融合型)

●大学生だけオンライン授業で家に閉じ込められているのは事実なのに、大学生が声を上げれば「自分で望んだ事だ」、「行きたくて仕事に行っている訳ではない」などと現役大学生でない人から非難の声を浴びせられるため、何も言えない。(一部抜粋)(回答日:8月9日 1年 文系)

社会にいる「大人」たちが、オンライン授業を受けている大学生に対して「学生の本文は勉強だ、しんどいのは当たり前」とか「大人だって我慢しているのだ、自分で勉強出来ないなら大学を辞めてしまえ」などと自分だけの力で一人前になったかのような発言をしているのを見ると、非常に腹が立つお前らは一人で完結するレベルの勉強しかしていないし、その中で遊び呆けることができたのだ。我々にそのようなことを言うならば、今後の社会はそういうエセ「大人」を切り捨てるものになっていくのだろうということに気づかずに能天気なものだ、と感じている。(一部抜粋)(回答日:8月10日 2年 文系)

大学生はオンラインでいい。みたいな風潮をどうにかしてほしい。(一部抜粋)(回答日:8月12日 3年 文系)

●文句を言う大学生に対して、この期間だからこそできることを工夫してやれ、とか、学ぶのは意欲があればどこでもできる、とか、大学生以外から綺麗事を言われる風潮がとてもストレスフルです。課題をこなすだけで精一杯なのに、さらに工夫をして有意義に過ごすなんてできるのは器用な人だけです。(一部抜粋)(回答日:8月13日 2年 理系)

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現在その状況にある人しか、「共感」はまずできません。「理解」することすら難しいかもしれません。

SNSやニュースなどの表面的なところだけを見て一方的に「学生の本分は~」「工夫して~」と、袋叩きにするのは、見当違いとしか言いようがありません。

「共感できない」「理解できない」前提で、大学生の声に耳を傾けてください。そして、なぜ「共感」「理解」ができないのか、自分に問い続けてみてください。その答えを求めて、当事者とコミュニケーションをすることで、「共感」「理解」できない人同士の対話が成立し、「理解」が広まっていくのだと思います。

批判している方のなかで、「悲痛な声をあげている大学生」から、直接具体的な話を聞いた人・聞こうとした人はいましたか?

ネットでの言動は、その発言をした人の私生活におけるストレスのはけ口としてもたらされたものも数多いです。

だからこそ、自分の気持ちや考えを信じて、そのような言葉に打ちのめされたり、落ち込んでしまったとしても、発信し続けることが一番大切だと感じます。



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