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エリック教授のWeekend ミュージック #3 フォリナー 「ガール・ライク・ユー(Waiting For A Girl Like You)」

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皆さん、こんにちは!エリックです。
今日は、僕の大好きなアーティストをご紹介したいと思います。
そのバンドの名前は、Foreigner(フォリナー)。
若い人はもしかしたら知らないかな、と思います。
1976年に結成されたバンドで、アメリカンロックと言われるジャンルのアーティストです。
アルバム総セールスは、既に8000万枚を突破しているという、化け物バンドです。

一時は、産業ロック、英語だとStadium Rock(スタジアム・ロック)と言われました。要は商業主義的なロック、売るために作った音楽ということです。
僕は、こういう考え方が大嫌いなんですよね。
いろんな人が愛した曲だからこそたくさん売れたのに「人工的に作られた」というのは好きじゃない。それだけ多くの人に愛される曲というのは、実際本当に素晴らしいんだと思います。それをスタジアム・ロックと一言で片付けてしまうのは、全く腑に落ちないです。

それはさておき。
フォリナーは何枚もアルバムを出しているんですが、僕にとって特別なのは、1981年に発表した4枚目のアルバムです。
「4(フォー)」というタイトルなのですが、セールス1500万枚以上という異常なヒットをしました。聴いてみるとわかると思います。これは1500万枚以上売れるべきアルバムだと。
僕は、今でも、あらゆる場面で聴きたくなります。元気がなくなったり、辛いな、と思った時、このアルバム「フォー」を聴いてしまう自分がいます。

その中でも、僕がトップクラスに大事にしている「Waiting For A Girl Like You(ガール・ライク・ユー)」という曲を今日はご紹介します。

(映像は、2013年 Acoustic Live from the GRAMMY Museum)
フォリナーのヴォーカルでこの曲を作ったLou Gramm(ルー・グラム)の話をそのままお伝えしますね。
フォーをレコーディングしていた時、スタジオのコンソールに、見たこともない綺麗な人が突然来て、彼女が演奏してるフォリナーを見ている。
ルー・グラムはそれを見ながら「何だこのいい女は。どこの誰なんだろう。」と思い、演奏が終わってすぐ「今のひとは誰なんだ」とそのあたりにいたスタッフに聞いたのですが、誰もそんな人は見てない知らないっていう。
一体あの美しい女の人は誰だったんだ、っていう忘れられない思い出がきっかけとなってできた曲だといわれています。

一瞬の恋っていうんですかね。
「ああ、なんて素敵なんだ」って思った人は、もしかしたら実在していなかったのかもしれない。だからこそ、僕はずっと彼女を追い求めているんだ。
素敵な曲ですよね。聞いてもらうとわかると思いますが、理想の人に想いを抱く心の様子と大切さがとても伝わってくる曲です。

この「ガール・ライク・ユー」には、ちょっとした逸話があります。
実はこの曲、全米ヒットチャートで、10週連続ナンバー2!だったんです。
10週2位ってなかなかないですよね。これだけ長い素晴らしいヒット曲だったら1回くらい1位を取ってもいいと思いません?でも、一度も1位にならずに、10週2位だった後に、落ちていってしまった。
気になりますよね。10週連続2位ってことは、その時の1位の曲は?って。
こういう話、よくあるんです。
例えば、Van Halen(ヴァン・ヘイレン)の「Jump(ジャンプ)」の時に、Michael Jackson(マイケル・ジャクソン)の「Beat It(今夜はビート・イット)」がずっと1位で譲らなかったり。
でも、ガール・ライク・ユーがヒットしていた10週間、全て同じアーティストが1位じゃなかったのです。

9週間中ずっと1位だったのは、Olivia Newton-John(オリビア・ニュートン=ジョン)の「Physical(フィジカル)」。フィジカル、フィジカル♪、思い出しますよね。
今見ると、ちょっとすごい格好をしてるなと思うんですけど、当時オリビア・ニュートン=ジョンは人気ありました。
この前「サタデーナイトフィーバー」で紹介したジョン・トラボルタと、映画「グリース」で共演をしています。オリビア・ニュートン=ジョンがガンガン行くのに対して、ジョン・トラボルタはまだシャイで照れてる感じが、なんだかかわいいです。

そして、10週目の1位はですね、なんと、 Daryl Hall & John Oates(ダリル・ホール & ジョン・オーツ)の「I CAN’T GO FOR THAT (NO CAN DO)(アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット)」です。きましたね!
オープニングの不思議なキーボードの音、最初はちょっと気持ち悪く感じるのですが、なんだか耳に残るんですよね。

やっぱり素晴らしい曲が1位になってますね。
オリビア・ニュートン=ジョンの「フィジカル」と、ダリル・ホール & ジョン・オーツの「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」も、名曲ですもんね。
まあつまり、この時期は名曲が目白押しだったと思います。いやー本当にすごい時代だった。

今日ご紹介している「ガール・ライク・ユー」は、イントロがめちゃくちゃ素晴らしいんです。(最初にあるAppleMusicのシングルバージョンをぜひお聴きください!)
もちろん1981年ですから、今みたいなすごいシンセサイザーがあった時代では無いんですけど、つくりも音も、とにかく心に響くので、ぜひイントロからちゃんと聴いて欲しいなと思います。
このシンセサイザーは「Hyperactive!(ハイパー・アクティヴ!!)」で有名な、Thomas Dolby(トーマス・ドルビー)が、演奏しています。
やっぱり違いますよね。本物が弾いているものは、何十年という時間が経ってもかっこいい。

正直、初めて「ハイパー・アクティヴ!! 」を聴いた時には、とんでもないやつが出てきたな、って思いました。
このトーマス・ドルビーは、自身のアルバムでも有名だし、プロデューサーとしても有名なんです。でも「ガール・ライク・ユー」のオープニングを弾いてたのは、あまり知られてないと思います。

あ、横にどんどんそれちゃうのは僕の悪い癖なんですけど、ハードロックファンだったら絶対知ってる、1980年に出たDef Leppard(デフ・レパード)のアルバム「Pyromania(炎のターゲット)」でも、トーマス・ドルビーがキーボードを弾いているんです。すごくかっこいい。
アルバムの中のクレジットは、Booker T. Boffin(ブッカーティーボフィン)って変な名前なんですけど、実はこれ、トーマス・ドルビーなんです。そういうちょっとしたイタズラ心がすごくいいですよね。

今回あらためて、「ハイパー・アクティヴ」をもう1回聴き、「Pyromania」ももう1回聴き、「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」ももう1回聴き、「フィジカル」ももう1回聴いて、最後に「ガール・ライク・ユー」を聴いてですね、やっぱり涙が出てきちゃいますね。本当に素晴らしいです。

そして、歌詞も最高です。プリントアウトしてクリアフォルダに入れて持ち歩きたいくらい、本当に美しいのです。
ぜひ、この歌詞を理解しながら聞いていただけると嬉しいです。

ちなみにですね、トーマス・ドルビーは、あまり見た目はかっこよくないです。素晴らしいサウンドを出す人が、かっこいいとは限らないと。
24時間音楽のビデオクリップを流し続ける音楽専門チャンネルMTVが誕生する前のアーティストなので、見た目は目をつぶって(笑)、「ガール・ライク・ユー」を聴いていただけると、素敵な恋の思い出を思い出せるのではないかな、と思います。

今日紹介したのはフォリナーのフォーというアルバムの中から「ガール・ライク・ユー」でした。

この歴史に残る最高のバラードを、思い切り堪能していただきたいと思います。

最後に特別に、僕がつけた歌詞の和訳を載せますね。

--------------
Waiting for a Girl Like You
   Written by Lou Gramm and Mick Jones
So long
I've been looking too hard, I've been waiting too long
 長かったよ
 探して探して、待ち続けていたんだ
 あまりにも長い間…
Sometimes I don't know what I will find
I only know it's a matter of time
When you love someone
When you love someone
 何が見つかるんだろうってわからなくなることもあるけど
 時が解決してくれるってことだけはわかるんだ
 誰かを愛するとき
 誰かに恋い焦がれるとき
It feels so right, so warm and true
I need to know if you feel it too
 本当に求めていたもの…
 それはとてもあたたかくて本物だと思える
 君も同じように感じているのか知りたい
Maybe I'm wrong
Won't you tell me if I'm coming on too strong
This heart of mine has been hurt before
This time I want to be sure
 僕間違ってる?
 強引すぎると思うならそう言ってくれないか
 傷ついていたこの僕の心
 今度こそ確信がほしい
I've been waiting for a girl like you
To come into my life
 僕はずっと待っていたのだと
 君のようなひとが僕の人生に現れるということを
I've been waiting for a girl like you
A love that will survive
 君のようなひと - どんなときも生き抜く愛
 それを僕は待っていたのだと
I've been waiting for someone new
To make me feel alive
 生きる喜び与えてくれる未知のひと
 そのひとを待っていたのだと
Yeah, waiting for a girl like you
To come into my life
 そうずっと待っていたんだ
 君のようなひとが僕の人生に現れるということを
You're so good
When we make love it's understood
It's more than a touch or a word we say
 とても素敵な君
 愛し合えばわかるんだ
 触れることや交わす言葉以上のものがあるって
Only in dreams could it be this way
When you love someone
Yeah, really love someone
 こんな風に思えるのは夢の中だけかもしれない
 誰かを愛するとき
 心の底から人を愛するとき
Now, I know it's right
From the moment I wake up till deep in the night
There's nowhere on earth that I'd rather be
Than holding you, tenderly
 今、僕は確信してる
 朝起きた瞬間から深い夜が訪れるまで
 地球上のどこにも行きたいなんて思わない
 ただ君を優しく抱きしめていたいんだ
I've been waiting for a girl like you
To come into my life
 僕はずっと待っていたんだ
 君のようなひとが僕の人生に現れるということを
I've been waiting for a girl like you
A love that will survive
 君のようなひと - どんなときも生き抜く愛
 それを僕は待っていたんだ
I've been waiting for someone new
To make me feel alive
 生きる喜び与えてくれる未知の人
 それが君だったんだ
Yeah, waiting for a girl like you
To come into my life
 そうずっと待っていたんだ
 君のようなひとが僕の人生に現れるということを
I've been waiting
Waiting for you
 君をずっと待ってた
 ずっと会いたかった
Won’t you come into my life
 僕と共に生きてくれるかい
------------

Peace out,

Eric

★Apple Music プレイリスト「エリック教授のWeekendミュージック」も聴いてくださいね!

「エリック教授のWeekend ミュージック」noteチーム 
 エリックゼミ
 大滝理紗、加藤美野、川口真凜、関根侑希、高橋幸智、細田知美



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