新世紀エヴァンゲリオンの思い出(※「シン・エヴァンゲリオン」のネタバレ記載なし)
エヴァンゲリオンを知ってからじつに26年が経っていた。
コミックスは発売される度に買い、アニメと映画(旧劇・新劇)も全部観た。
キャラクターにそれなりに愛着はあるし、ストーリーの行先に興味がある。
が、ストーリーのあれこれを語るほど理解ができていないライトな?ファンである。
今回はエヴァを振り返っていたら、子供時代を主にした記憶までよみがえってきたので、これを軽く吐き出していこうと思う。
「新世紀 エヴァンゲリオン」にはじめて触れた媒体はコミックスだった。
1995年、当時小学校6年生だった私が通っていた6人ひとクラスの私塾で、児童の1人が興奮しながらその面白さを熱く語っていて、1巻を順番に読んでみる流れになったのだ。(この時はまだ1巻しか発売していなかった)
その頃の私の読み物といえば、「りぼん」や「ちゃお」「なかよし」などに載っている少女漫画が主体であった。厳密にいえば、「らんま1/2」や「幽遊白書」「Dr.スランプアラレちゃん」「ドラゴンボール」は読んでいたが、そんな中触れた「新世紀 エヴァンゲリオン」は、当時の私にはオトナ向けな内容であり、ものすごい衝撃をもってその世界の虜になった。
余談だが、私は巨大な生物に弱い。
現実のもの(くじらやホホジロザメなど)も大好きだが、とくに架空のもの(「BLEACH」のホロウや「風の谷のナウシカ」の巨神兵、「進撃の巨人」の巨人、「天空の城ラピュタ」のロボット兵、妖怪“うわん”や“ガシャドクロ”など)はもっと好きだ。
映像作品だとしたら、それらが登場する時にかかるBGMも良い。
そんな私だから、“汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオン”であったり使徒であったりの“デッカイ何かがたくさん出てくる”この作品は、好みのど真ん中であってハマるのは必然なのであった。
巨大な生物に襲われる世界観や対峙する兵器(エヴァンゲリオン)に目を奪われたのは勿論、その他にも私にとって目新しいポイントがいくつもあった。
例えば荒廃した世界、そして謎めいたキャラクター、意味ありげなセリフの数々、父親(ゲンドウ)が、自分の中の父親像とはちょっと違ったetc.何もかもが異なっていてとてもインパクトに残ったのだった。
アニメや映画に触れるのは数年後になる。
wowwowで流れたのをビデオに撮りためて何度も何度も観た。
母や妹の前では観れなかった。
家族にハマっているものを知られるのがとても嫌な多感な中学生だったのだ。
友達にもハマっていることを隠していた。
当時、エヴァは社会現象となるくらいなので、少しくらいは知っていてもおかしくはないと思われるが、私は頑なに隠した。
友達から、『エヴァのキャラクターにアスカっていうキャラがいるんだよ〜』なんて言われても、『へー!知らなかった』なんて返してた。(※私の名前は「明日香」である)
さて、その後しばらくは、コミックスで追うのみとなる。
それも惰性となり、エヴァにハマっていたのは完全に過去のものとなりつつあった2007年、なんと新劇場版が公開されたのだ。
作画新たに、あのエヴァが作り直されるとあって、私の中のエヴァ魂が再燃した。
時期も良かった。
大学を卒業し就職をした年であったが、数ヶ月経ち少しずつ慣れてきた9月。
懐かしい気持ちを抱えて、観に行ったのを覚えている。
そして数年のブランクを埋めるが如く、コミックスをはじめ、アニメや旧劇場版をおさらいした。
新劇場版は早いスパンで数作が公開されるとあってとても嬉しかったのだが、延びに延びあれから14年が経ったとは、時間の流れの速さを実感させられた。
私も36歳。いっぱしのアラフォーとなり、視点や感じ方が変わっているのだろう。
年上の人という認識だったシンジだったが、シン・エヴァでは息子の物語を追っているような気持ちで観ていた。
だが、その待つ時間も、こうして考えると感慨深く楽しい時間であった。
ひとつの作品を通して、過去の自分を振り返る楽しい時間であった。
「シン・エヴァンゲリオン」を観た感想も別記事で書こうと思う。